
「アップデートしたら、壁紙が勝手に変わった!?」
「カスタムテーマが効かない」
「Rainmeterが起動しなくなった」
そんな声が、Windows 11 バージョン24H2のアップデート後に急増しています。
そこで本記事では、24H2アップデート適用後に発生している壁紙やカスタムUIの不具合について、原因・対処法・再発防止策をわかりやすく解説します。
よくある不具合の症状
- 壁紙が「既定の青い背景」にリセットされている
- 設定していたスライドショー・テーマが解除されている
- Rainmeterなどのデスクトップウィジェットが表示されない
- カスタムテーマ(Explorer Patcher、TaskbarXなど)が無効化
- スタートメニューやタスクバーが「元に戻った」ように見える
原因の可能性
1.設定のリセット(仕様)
Windowsの大型アップデートでは、互換性の問題や新機能との衝突を避けるために、一部の設定がリセットされることがあります。特にUIやパーソナライズ設定が対象になることが多く、壁紙やスライドショー設定が解除されることも!
2.Explorer.exeの挙動変更
バージョン24H2では、スタートメニューやタスクバーの表示処理(Shell Experience Hostなど)に内部的な変更があり、一部のカスタムアプリが正常に機能しない事例が報告されています。
3.サードパーティ製アプリとの非互換
Rainmeter、TranslucentTB、Explorer Patcher、StartAllBackなど、UIを拡張するアプリの多くは内部APIに依存しており、アップデート直後は動作不良・クラッシュの原因になります。
4.Secure Desktopの仕様強化
セキュリティ向上のため、一部のカスタム表示領域やオーバーレイの制限が厳しくなったという報告もあります(Insiderユーザー談)。
基本の対処法
壁紙を再設定する
- 「設定」→「個人用設定」→「背景」を開く
- 再度「画像」や「スライドショー」を選び直す
- お気に入りの壁紙を再設定
アップデート後に壁紙が「青い既定の背景」に戻っていた場合でも、元の画像ファイルがPC内に残っていれば、再設定で元に戻すことができます。もし画像が見つからない場合は、「ダウンロード」や「ピクチャ」フォルダを探してみてください。
RainmeterなどのUIツールを再起動/再インストール
- 最新版にアップデート
- 「管理者として実行」で起動
- 古いスキンが動作しない場合は別のものに変更
アップデート直後は、Rainmeterの一部スキンが正しく読み込まれないことがあります。
再起動や最新版への更新で改善する場合が多いので、まずは公式サイトから最新版をダウンロードしてみてください。また、古いスキンが原因で不具合が起きるケースもあるため、他のスキンに切り替えて様子を見るのも有効です。
explorer.exeを再起動する
- Ctrl + Shift + Esc →「タスクマネージャー」
- 「エクスプローラー」→右クリック →「再起動」
explorer.exeは、デスクトップやタスクバー、ファイルエクスプローラーなどの表示に関わる重要なプロセスです。壁紙やUIの不具合が一時的な表示エラーによる場合、このプロセスを再起動するだけで正常に戻ることがあります。
カスタムテーマ系アプリの再設定
StartAllBackやExplorer Patcherは最新版への更新が必須です。
不具合が出る場合、一時的にアンインストールして様子を見てください。
バックアップから復元する
壁紙設定(レジストリ)やRainmeterスキンはバックアップを取っておくと復元が簡単です。
以前に保存しておいた「Skins」や「Layouts」フォルダを、[%APPDATA%\Rainmeter
]に上書きコピーするだけで、元のスキンや配置が復元されます。
Rainmeterを起動後、[Layouts]タブから保存済みレイアウトを選ぶと、デスクトップが元通りになります。
基本の対処法で無理だった場合の裏技方法
① セーフモードで無効化する方法
どうしてもRainmeterが起動しない場合は、セーフモードで一時的に無効化してから再起動すると改善することがあります。
▶︎セーフモードでログイン後、Rainmeterを「スタートアップ無効」→ 通常起動で有効に戻す手順が有効です。
②「クリーンブート」で競合チェック
タスクバーやテーマに不具合が出る場合、バックグラウンドで起動している常駐ソフトと競合しているケースがあります。クリーンブートで不要なサービスを切って動作確認が可能です。
【手順】
- Windowsキー + R を押して「ファイル名を指定して実行」を開く
- msconfig と入力して Enterキー
- 「システム構成」ウィンドウが開いたら、上部の [サービス]タブ をクリック
- 画面左下の
「Microsoftのサービスをすべて隠す」 にチェックを入れる
⚠️(これをしないとWindowsが壊れます) - 「すべて無効」ボタンをクリック
→ 他社製の不要サービスだけが無効になります - 次に、上部の [スタートアップ]タブ を開き、右側の「タスクマネージャーを開く」をクリック
- スタートアップの一覧で、不要なものを選んで右クリック → 「無効にする」
- 全て終わったら、パソコンを再起動
これは「常駐ソフトやバックグラウンドアプリが原因かどうかを調べるため」の一時的な設定です。
動作が安定したら、msconfig から元に戻すこともできます。(「通常スタートアップ」に戻すだけ)
③ Microsoft公式の「トラブルシューティングツール」
壁紙が反映されない/テーマが壊れている場合、
設定 → システム → トラブルシューティング
から公式ツールを試すのも一つの手段です。
④ ユーザープロファイルの再作成(最終手段)
レジストリやテーマ関連が深く破損している場合は、「新しいユーザープロファイルを作る」ことでまっさらな環境から再構築できます。(この詳しい解説記事は、後日書きたいと思います。)
再発防止のポイント
アップデート前に、以下の設定やアプリ情報をメモ&バックアップしておきましょう。
① %APPDATA%\Rainmeterをバックアップする
%APPDATA%\Rainmeterとは?
これは、Rainmeter(レインメーター)という、時計や天気などの「デスクトップウィジェット」を表示するカスタマイズアプリの設定ファイルが入っています。
ここには使っていたスキン(見た目のテーマ)やレイアウトの設定が保存されているので、アップデートでリセットされたときに復元に使えます。
【場所】
Windowsの「エクスプローラー(フォルダ)」の上部にあるアドレスバーに
【%APPDATA%\Rainmeter】 と入力すると開くことができます。
この場所には、Rainmeterに関する大事なデータがいくつか入っています。
フォルダ名/ファイル名 | 内容 | バックアップすべき? |
---|---|---|
Skins | 使っているスキン(デザイン)のファイル群 | はい(最重要) |
Layouts | スキンの配置、表示位置、状態の保存 | はい(重要) |
Rainmeter.ini | Rainmeterの本体設定 | 可能なら保存 |
具体的にバックアップするもの
1. Skinsフォルダ(最重要)
・ あなたが使っている時計・天気・システム情報などの見た目のスキン一式がここに入っています。
・ 特に自分でカスタム編集したスキンがある場合、上書きされると復元困難なので必ず保存。
[保存方法]
右クリック → 「コピー」→ 外付けSSDやUSBメモリなどに貼り付けでOK!
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2. Layoutsフォルダをバックアップする
- どのスキンをどの位置に表示していたか、サイズや状態などのレイアウト情報が記録されています。
- これを保存しておけば、「Rainmeterを入れ直したあとでも、1クリックで元の配置に戻せる」ようになります。
▶︎Layoutsフォルダごとバックアップしておくのがおすすめです。
3. Rainmeter.ini(設定ファイル)をバックアップする
- Rainmeterの全体設定(起動時に開く/一部の挙動など)が入っているファイルです。
- 特別にいじっていなければ必須ではありませんが、「起動時にRainmeterを自動起動」「スキンの透明度」などの設定が含まれるので、できれば保存しましょう。
▶︎Rainmeter.ini をコピー&保存で保存できます。
復元時の手順(簡単)
① Rainmeterを再インストール
② 上記フォルダやファイルを元の %APPDATA%\Rainmeter に上書き
③ Rainmeterを起動 → [Layouts] タブから保存していたレイアウトを読み込み
スキンの中にはインターネットからダウンロードしたものも多いため、再ダウンロードできないレアなものも含まれます。ファイル数が多い場合は、ZIPに圧縮してまとめて保存するのもおすすめです。
なぜバックアップが必要?
24H2のような大きなアップデートでは、これらの設定が初期化されたり、動かなくなったりすることがあります。
でも、これらを保存しておけば…
- 壁紙やRainmeterのスキンを手間なく復元
- 再設定の時間が短縮
- 以前の自分の環境にすぐ戻せる
というメリットがあります。
また、Rainmeterなどの外部カスタムUIだけでなく、Windowsのテーマ(壁紙・配色・サウンド構成)もエクスポートしておくと安心です。
【手順】
「設定」→「個人用設定」→「現在のテーマ」→「保存」
さらに、大型アップデート直後はカスタムUIの使用を一時控え、安定を確認してから再適用するのが安全です。
バックアップ先に迷ったら…
大切な設定やテーマファイルを保存するなら、手軽に使える外付けSSDやUSBメモリが便利です。アップデート時のトラブル対策にも役立ちます。
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補足:Redditや海外コミュニティの声
- Reddit(r/Windows11)やTenForumsでは、「24H2でRainmeterのスキンがクラッシュする」「タスクバーが黒く塗りつぶされる」などの報告が多発
- Explorer Patcherの開発者も、アップデート後の不具合に関する暫定対応を行っており、「24H2は重大な構造変更が入っている」と警告
※この問題は今後の月例アップデートやアプリ側のアップデートで解消される可能性があります。焦らず情報を待ちましょう。
まとめ
Windows 11 バージョン24H2では、壁紙やカスタムUIに関する不具合がいくつか報告されています。特に、Rainmeterやカスタムテーマを使っている方は、アップデート後に「表示されない」「レイアウトが崩れる」といったトラブルに直面することもあります。
今回ご紹介したように、
- 壁紙やUIの設定がリセットされることはよくある
- Rainmeterなどはフォルダごとバックアップしておくと安心
- Windows標準のテーマもエクスポートで保存可能
- 大型アップデート直後は、カスタムUIの使用を控えるのが無難
といった対策をしておけば、アップデート後の環境トラブルを最小限に抑えることができます。
特にスキンの再ダウンロードや再設定に時間がかかる方は、事前のバックアップが強い味方になります。
今後も新しいバージョンへの移行は続きます。慣れたデスクトップ環境を守るためにも、定期的な設定保存と安全なストレージの活用を習慣にしていきましょう。
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