
「Windows 11に外付けHDDをつないだのに、なぜか表示されない」「昨日まで使えていたのに急に認識しなくなった」──そんな経験はありませんか?
Microsoftフォーラムや海外掲示板を見ても、USB接続の外付けHDDが認識されないトラブルは決して珍しいものではなく、現在でも多くのユーザーから報告されています。
本記事では、実際のユーザー事例を踏まえながら、Windows 11で外付けHDDが認識されなくなる原因と解決策を整理して解説します。
よくある症状
- エクスプローラーに外付けHDDが表示されない
- デバイスマネージャーでは「不明なデバイス」「Other device」として認識される
- ディスクの管理ではドライブ自体は表示されているが、ドライブレターが割り当てられていない
- 接続すると音はするがアクセスできない
こうした症状は特定のメーカー製品に限らず、HDD/SSD問わず広く報告されています。
主な原因
1. USBドライバーの問題
Windows Updateやドライバー更新の影響で、外付けHDDを正しく認識できなくなるケースがあります。
特に「不明なデバイス」「コード28」などのエラーが出る場合は、ドライバー関連の可能性が高いです。
2. 電源管理設定
ノートPCでよくあるのが、省電力機能によってUSBポートへの電力供給が不安定になり、HDDが切断されてしまうケースです。
3. ドライブレターが未割り当て
「ディスクの管理」では認識されているのに、エクスプローラーに表示されない場合は、ドライブレターが割り当てられていないことがあります。
4. ケーブル・ハブの問題
USBハブ経由や劣化したケーブルを使っていると、十分な電力や通信が確保できず認識できない場合があります。
5. パーティション形式の違い
古い外付けHDDがMBR形式で、新しいPCがGPT形式を前提にしている場合、互換性の問題で表示されないこともあります。
解決策(チェックリスト形式)
- 物理的な接続を確認
- 直接PCに接続する
- ケーブルを交換してみる
- 別のUSBポートに差し替える
- ドライバーを再確認
- デバイスマネージャーで該当ドライブを右クリック → 「ドライバーの更新」
- 認識しない場合は「デバイスのアンインストール」後、再接続で再認識させる
- USB電源管理を変更
- デバイスマネージャー → 「ユニバーサル シリアル バス コントローラー」
- USBハブを右クリック → [プロパティ] → [電源の管理]
- 「電力節約のために…」のチェックを外す
- ディスク管理で確認
- Windowsキー+X → [ディスクの管理]
- 表示されているがドライブレターがない場合 → 「ドライブ文字とパスの変更」で割り当てる
- セキュリティソフトを一時的に無効化
- 特にサードパーティ製のウイルス対策ソフトがUSB接続をブロックすることがあります。
- パーティション形式を確認
- MBR/GPTの互換性を確認し、必要に応じて変換を検討(ただしデータ消去の可能性あり)
ここまでのチェックを順番に試していけば、多くのケースで「外付けHDDが認識されない」問題は解決できます。すぐに直らなくても、原因を一つずつ切り分けていくことで、解決の糸口が見つかるはずです。
実際のユーザー報告
- Microsoftフォーラムでは、「ディスク管理で表示はされるが、ドライブレターを追加したら解決した」という事例が多数。
- Redditでは、「デバイスマネージャーに‘Other device’と出る」「再インストールで直った」といった体験談もありました。
- SanDiskやLenovoのサポートページでも同様の事象が紹介され、ケーブルやドライバーが原因とされるケースが多いことが分かります。
データを守るための注意点
- 認識不良が頻発するHDDは、物理的に寿命が近い可能性があります。
- 大切なデータはクラウドや別の外付けストレージにバックアップしておくことを強くおすすめします。
- 万一認識できない場合でも、データ復旧サービスを利用すれば復旧できるケースがありますが、費用は高額です。
Windows Updateの影響を確認する
外付けHDDが突然認識されなくなった場合、直近のWindows Updateが影響している可能性もあります。
特に累積更新プログラム(KB番号で始まる更新)では、USB関連ドライバーやストレージ管理に影響を及ぼす修正が含まれていることがあります。
確認手順
- [設定] → [Windows Update] → [更新の履歴] を開く
- 外付けHDDが認識されなくなったタイミングと、インストールされた更新プログラムの日時を照らし合わせる
- 該当の更新をアンインストールして改善するかを試す(※推奨はされませんが、どうしても原因を切り分けたい場合のみ)
→ Microsoft公式フォーラムでも「更新直後に認識しなくなった」という報告が見られ、次回の更新で解決するケースもあります。暫定的に更新を保留し、様子を見るのも一案です。
HDD本体の寿命をチェックする
外付けHDDは消耗品であり、長年使用していると物理的に劣化して認識不良を起こすことがあります。
特に「一度認識されるが途中で切断される」「異音がする」といった症状がある場合は、HDD本体の寿命を疑うべきです。
確認方法
- CrystalDiskInfo(無料ツール)を利用してSMART情報をチェック
- 「注意」「異常」と表示される場合は故障の兆候
- メーカー提供の診断ツール(Western Digital Data Lifeguard、Seagate SeaToolsなど)を使用する
ポイント
- エラーセクタが増加している場合は早めのデータ退避が必要です。
- HDDは突然完全に壊れることもあるため、症状が軽いうちにSSDやクラウドへのバックアップを推奨します。
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外付けHDDが認識されない場合、ドライブ本体の寿命や劣化も考えられます。大切なデータを失う前に、バックアップの仕組みを見直すことが大切です。
- 外付けSSD(SanDiskなど):大容量のファイル移動やバックアップに必須
- USBメモリ:更新用の補助ストレージや一時保存に便利
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まとめ
Windows 11で外付けHDDが認識されない問題は、決してレアケースではなく、多くのユーザーが直面しているトラブルです。
シンプルな原因(ケーブル不良、ドライブレター未割り当て)から、ドライバーや電源管理といった設定まで幅広く関係するため、段階的に切り分けることが解決の近道となります。
もし突然認識しなくなった場合は、今回紹介したチェックリストを順番に試してみてください。それでも解決しない場合は、HDD本体の故障を疑い、早めにデータのバックアップと買い替えを検討しましょう。
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