
重要:本記事の手順はMicrosoftの推奨外です。将来のアップデートで使えなくなる可能性があります。実施は自己責任でお願いします。代替として「いったんMicrosoftアカウントで完了→後からローカルへ切り替え」という正攻法も紹介します。
この記事でわかること
- 一番カンタンな最新回避手順:start ms-cxh:localonly
- まだ通る環境向け:OOBE\BYPASSNRO の使い方と限界
- 回避できない時の正攻法(公式の切替手順)
- ローカル vs Microsoftアカウントの比較表(HTML)
- 失敗時のトラブルシュート/FAQ
最短ワンステップでローカル作成(再起動なし)
対象:Windows 11 Home/Pro(最新プレビューや24H2でも有効報告あり)
ポイント:コマンド1行でローカルアカウント作成画面へ直接移動できます。
- ネットワーク接続の画面(「ネットワークに接続しましょう」等)で Shift + F10 を押し、コマンドプロンプトを開きます。
- 次を入力して Enter
- ローカルアカウントの作成画面が開くので、ユーザー名・パスワードを設定して続行します。
背景:従来の OOBE\BYPASSNRO は最新のInsiderビルドで無効化・削除が行われ、代替としてこのms-cxh:localonlyが発見・報告されています。(再起動不要)
※ 将来的にふさがれる可能性はあります。
代替:一部のバージョンではまだ利用可能な場合
OOBE\BYPASSNRO
「インターネットに接続していません」→「制限された設定で続行」を復活させ、ローカル作成に進める裏技です。
⚠️注意
以前は OOBE\BYPASSNRO というコマンドでMicrosoftアカウントを回避できましたが、最新のテスト版Windowsではこの機能が削除されています。そのため、今後の更新版ではこの方法が使えなくなる可能性があります。ただし、古いインストールメディア(ISOファイル)や現在の安定版Windowsでは、まだ有効な場合があります。
【手順】
- ネットワーク画面で Shift + F10
- 次を入力→Enter
- 自動再起動→OOBE再開
- 「インターネットに接続していません」 → 「制限された設定で続行」 を選択
- ローカルアカウント作成画面でユーザー名・パスワード設定
「最新で通らない」
「エラーになる」
という報告も増えています。通らない場合は上記 ms-cxh:localonly を優先してください。
回避できない時の正攻法:後からローカルに切り替える(公式)
回避が難しい場合、まずMicrosoftアカウントでセットアップ完了→起動後にローカルへ切替が一番確実です。
【手順】
①「設定」 から アカウントを選択
② → 自分の情報
③ 「ローカルアカウントでのサインインに切り替える」
(MSアカ使用時に表示)
※ もしくは
①設定 → アカウント を選択
② 家族とその他のユーザー → アカウントの追加
③「このユーザーのサインイン情報がありません」
④「Microsoftアカウントを持たないユーザーを追加する」
でローカル新規作成してみてください。
Microsoftアカウント vs ローカルアカウント(比較表)
項目 | Microsoftアカウント | ローカルアカウント |
---|---|---|
セットアップ要件 | 基本的にネット接続+MSアカ必須 | オフライン可(裏技や手順で作成) |
同期・バックアップ | OneDrive/設定/パスワードの同期が容易 | 手動バックアップが前提 |
ストア/サブスク | Microsoft Store/サブスクがフル利用可 | 利用に制限(サインイン要求が出やすい) |
セキュリティ機能 | 「デバイスを探す」等の連携が可能 | 端末単体での管理が中心 |
プライバシー | クラウド連携で一部データ送信 | PC内に限定されやすい |
複数PCの使い勝手 | 設定/アプリの復元が楽 | 各PCごとに個別設定が必要 |
※ ローカルを選ぶと連携機能の利便性は下がります。用途に応じて選択してください。
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失敗時のトラブルシュート
start ms-cxh:localonly が反応しない
✔️ 入力ミス(:や-の打ち間違い)を確認。
✔️ 画面はネットワーク選択画面で実行しているか確認。
それでもダメなら OOBE\BYPASSNRO を試してみてください。(該当ビルド限定)
OOBE\BYPASSNRO がエラーで通らない
・ Insider Build 26200.5516 以降は削除。ms-cxh:localonly を使う。
Shift + F10 が効かない/ノートPCでF10無効
・ Fn + Shift + F10 を試す、または外付けUSBキーボード。
・ 記号が打てない場合は osk(オンスクリーンキーボード)を起動。
後からローカルへ切替えたら権限がおかしい
新規ローカルユーザーを管理者に変更する。
(管理者でサインイン→アカウント種別変更)
代替ルート:Rufusで「ローカル前提」のインストールUSBを作る
クリーンインストール用USBをRufusで作成すると、「オンラインアカウント要件をスキップ」等のチェックが可能。ハード要件回避を含む高度なオプションもあります。(環境により挙動差あり)
- RufusでISOからUSBを作成
- 追加オプションで「Microsoftアカウント要件を削除」等を有効化
そのままセットアップでローカル作成に進みます
よくある質問(FAQ)
Q. Home版でもできますか?
A. 可能です。ms-cxh:localonly はHome/Proの区別なく「ローカル作成」に直接遷移できます。(今後ふさがれる可能性はあります。)BYPASSNRO は最新Insiderでは削除済みです。
Q. 回避するとサポート対象外になりますか?
A. MicrosoftはMSアカ利用を推奨しているため、問い合わせ時に案内が異なる可能性はあります。心配なら正攻法(後から切替)をおすすめします。
Q. ローカルにすると何が使えなくなる?
A. OneDrive自動同期、設定の同期、デバイスの場所追跡などクラウド連携の利便性は下がります。用途に応じて選択をしてください。
セキュリティと運用の注意
- パスワードは必ず設定し、BitLockerや定期バックアップを導入してください。
- 子ども用・家族用での制御、端末紛失時の保護、アプリ購入の復元などが必要なら、MSアカ併用が安心です。
まとめ
Windows 11の初期設定では、基本的にMicrosoftアカウントが必須となっていますが、紹介したように 「start ms-cxh:localonly」や「OOBE\BYPASSNRO」 を使えば、環境によってはローカルアカウントでセットアップを進めることができます。
ただし、最新版では一部の回避方法が使えなくなってきているため、確実に利用したい場合はまずMicrosoftアカウントでセットアップを終えてから、後でローカルに切り替える正攻法を取るのが安全です。
ローカルアカウントには「プライバシー保護」「シンプルな利用」というメリットがある一方で、Microsoftアカウントには「OneDriveの自動バックアップ」「アプリや設定の同期」「端末の追跡機能」など便利な機能が揃っています。
つまり、どちらを選ぶかは「使い方次第」です。オフラインでシンプルに使いたい人はローカル、クラウドや複数デバイスの便利さを活かしたい人はMicrosoftアカウント、と目的に合わせて選択しましょう。
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