
はじめに:PCが重いのはWindowsのせいかも?
「最近、起動が遅い」「アプリの切り替えでもたつく」「通知が多くて集中できない」――
こうした不満を抱えている方は多いですが、その原因の多くは Windows 11の設定や隠れた機能 にあります。
本記事では、2025年9月時点で有効な軽量化対策を3つの基本手順+裏技とともに解説します。さらに、ハード面の改善(SSD換装やメモリ増設)も含め、実際に効果があった方法をまとめました。
対策1:スタートアップアプリを見直す
なぜ効果があるのか?
PCを起動すると同時に自動起動する「スタートアップアプリ」が多いと、CPUやメモリを消費して起動が遅くなります。必要ないアプリまで立ち上がっていることが、動作の重さの原因になるのです。
設定方法(2025年UI対応)
- スタートボタンを右クリック → タスクマネージャー
- 左側メニューの「スタートアップ アプリ」を選択
- 一覧から不要なアプリを右クリック →「無効化」
👉 注意点:セキュリティソフトやクラウド同期アプリ(OneDriveなど)は無効化しないでください。
補足:UIの違いに注意
バージョン24H2以降では「スタートアップ」タブがサイドメニューに移動しています。見つからない場合は検索窓に「スタートアップ」と入力しましょう。
遅延起動を設定する
スタートアップを無効化するのではなく「遅延起動」に設定する方法もあります。これはレジストリや専用ツールで可能で、起動直後の負担を減らしつつ、必要なアプリは後から自動起動させることができます。
対策2:不要な通知をオフにして軽量化
なぜ効果があるのか?
通知は裏で常にプロセスが動作しているため、CPUやメモリを消費します。特に多くのアプリが通知を送っている場合、体感的にPCが重く感じる原因になります。
設定方法
- 「設定」 →「システム」 →「通知」
- 「アプリとシステムの通知」を開き、不要なものをオフ
- 重要なアプリ(メール、Teamsなど)だけ残す
補足:フォーカス機能を活用
「通知アシスタント」は「フォーカス」という名称に変更されました。作業中に通知を止めたい場合はフォーカスを有効化し、集中できる環境を作りましょう。
時間帯別に通知を制御する
通知を完全に切るのではなく「会議中だけオフ」「夜間は静かに」などスケジュール制御が可能です。設定 → システム → フォーカスから細かくルールを決めると便利です。
対策3:視覚効果を調整してサクサク動作に
なぜ効果があるのか?
アニメーションや透明効果はGPUに負荷をかけ、低スペックPCでは動作を重くします。これをオフにすると見た目は質素になりますが、動作が軽快になります。
設定方法
- 「スタート」 →「ファイル名を指定して実行」
- 「sysdm.cpl」と入力 →「OK」
- 「システムのプロパティ」→「詳細設定」→「パフォーマンス」→「設定」
- 「視覚効果」タブで不要な効果をオフ
👉 「パフォーマンス優先」を選べば一括でオフ可能です。
補足:Copilotの影響
Windows Copilotは通知や視覚効果と連動して動作します。不要な場合は無効化することで、さらに軽快になります。
透明効果だけオフ
全てを無効にするのではなく「透明効果のみオフ」にすると、見た目を保ちつつ負担を減らせます。設定 → 個人用設定 → 色 → 透明効果で切り替え可能です。
それでも改善しないときは?ハード面の強化を検討
設定を見直しても改善がない場合、ハードの性能がボトルネックになっている可能性があります。
- HDDを使用中 → SSD換装で起動速度が数倍改善
- メモリ4GB以下 → 8GB以上への増設で体感速度アップ
- 古いPC → 新しいCPUやマザーボード非対応のケースもあるため、買い替えも選択肢に
補足:最新アップデートの影響
2025年の更新プログラムでは、バックグラウンドサービスが増えているため、特にメモリ不足のPCで動作が遅く感じやすくなっています。
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設定を見直しても重い場合は、ハード面の強化が効果的です。特にSSDとメモリはコスパが高い改善策です。
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役立つ裏技と解説
1. 電源プランを「高パフォーマンス」に変更
- Windows 11では、省電力モードがデフォルトになっている場合があります。
- 設定 → システム → 電源とバッテリー → 電源モード で「高パフォーマンス」を選択するとCPUのクロック制御が積極的になり、体感速度が向上することがあります。
ノートPCではバッテリー消耗が早くなるため、AC電源接続中だけ切り替えるのがおすすめです。
2. 仮想メモリ(ページファイル)の最適化
メモリ不足で重くなる場合、仮想メモリ設定を見直すと改善します。
【手順】
①「sysdm.cpl」でシステムの詳細設定を開く
② パフォーマンス → 詳細設定 → 仮想メモリ
③「自動管理」のチェックを外し、Cドライブに「推奨値」以上を手動指定
特にメモリ8GB未満のPCでは効果的な方法です。
3. ストレージの最適化(不要ファイル削除)
ディスククリーンアップや「Storage Sense(記憶域センサー)」を使うと、自動で不要なキャッシュ・一時ファイルを削除可能です。
SSDでは断片化は不要ですが、HDDの場合は「デフラグ」を定期実行すると速度が安定します。
4. サービスの自動起動を減らす
タスクマネージャー → 「サービス」から、使わないサービスを「手動」に変更可能です。
※ 例:Fax、Print Spooler(プリンタ未使用なら)、Remote Registry など。
⚠️注意:むやみに停止すると不具合が出るので、安全性を調べながら設定してみてください。
5. Microsoft Storeアプリの自動更新をオフ
裏で大量のアプリ更新が走ると動作が重くなる場合があります。
Microsoft Store → 設定 → アプリの自動更新をオフ にすると改善することも!
6. レジストリで「右クリックメニューを高速化」
- Windows 11の右クリックメニューはモダンUIで少し遅い場合があります。
- レジストリを調整して「従来のクラシックメニュー」に戻すことで、体感が軽くなるケースあり。
HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\CLSID\ {86ca1aa0-34aa-4e8b-a509-50c905bae2a2}を作成して再起動。 - ※この方法は裏技的ですが人気のカスタム方法です。
7. セキュリティソフトを見直す
- Windows Defenderは軽量化が進んでいますが、サードパーティ製の重いセキュリティソフトを入れている場合は逆に動作が遅くなることも。
Windows Defender+定期的なオンデマンドスキャンに切り替えると軽快になる場合があります。
8. 「高速スタートアップ」を有効化/無効化
PCによっては高速スタートアップを有効化することで起動が速くなる一方、不具合が出る環境もあります。
① コントロールパネルを選択
② 電源オプション → 電源ボタンの動作を選択
③ 「高速スタートアップを有効にする」で切り替え可能。
まとめ|今日からできる軽量化の第一歩
- スタートアップアプリの整理
- 不要な通知のオフ
- 視覚効果の調整
これらを行うだけでも、Windows 11の体感速度は大きく改善されます。
さらにSSD換装やメモリ増設を組み合わせれば、古いPCでもまだまだ現役で使えるはずです。
👉 まずは設定見直しから始めて、「自分のPCがどこまで軽くなるか」を体感してみましょう。

