【2025年9月最新】Windows 11で「更新プログラムの確認」が止まる・スキャンが終わらない原因と対処法

※本記事では、Windows 11 バージョン24H2における「Windows Updateのスキャンが進まない・フリーズする問題」に限定して解説しています。
同バージョンでは他にも、入力不具合や仮想マシン、リモート接続などに関する既知の不具合がありますが、それらは本記事の対象外です。

Windows 11のロゴと、「更新プログラムの確認 スキャン中…」の表示に赤いエラーマークが重なった画面。不具合を示す視覚的なデザイン。

はじめに|Windows Updateのスキャンが終わらない…その原因とは?

Windows 11 バージョン24H2で「更新プログラムの確認中から進まない」「Windows Updateのスキャンがフリーズする」という不具合が多数報告されています。

通常であれば数秒~数分で完了するはずのスキャンが、延々と「更新プログラムを確認しています…」のまま止まってしまい、PCの動作や更新管理にも支障をきたすという困った症状です。

この問題はMicrosoft側でも認識済みの既知の不具合となっており、2025年5月に提供されたKB5062324やKB5058499で一定の改善は見られましたが、マイクロソフトが正式に「解決済み」としたのは、2025年7月22日に配信された累積更新プログラム KB5062660 です。この更新により、Updateのスキャンフリーズ問題は恒久的に修正されたと発表されています。

原因|なぜ更新プログラムの確認が停止するのか?

この問題の主な原因は、Windows 11 バージョン24H2へのアップグレード中、または直後のWindows Update関連サービスの不整合にあるとされています。

具体的には

  • Windows Update関連のバックグラウンドサービス(WUAUSERV、BITSなど)が正しく動作していない
  • Windows Updateのキャッシュが破損しており、確認処理が進まない
  • 一部のアップデートが内部的にブロックされている

といった複数の要因が複雑に絡み合って、スキャン処理がフリーズする状態となっているようです。

Microsoftの推奨対策|KB5062660を手動で適用

マイクロソフトはこの不具合について、次のいずれかの更新プログラムを手動でインストールすることを推奨しています。

これらのパッチを適用することで、Windows Update関連の処理が正常に戻り、スキャンが完了するようになるケースが報告されています。

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対処法①|Microsoft Update Catalogから該当KBを手動でダウンロード

【手順

  1. Microsoft Update Catalog にアクセスします。
  2. 検索ボックスに「KB5062660」と入力し、検索します。
  3. 自分の環境に合ったバージョン(例:x64版)を選び、「ダウンロード」ボタンをクリック。
  4. 表示されたリンクから.msuファイルを保存します。
  5. ダウンロードが完了したら、ファイルを実行してインストールを開始します。
  6. PCを再起動します。

Windows Updateが機能しない場合でも、手動インストールは有効です。

また、ダウンロード時は、32bit / 64bit のアーキテクチャに注意してください。

対処法②|Windows Updateトラブルシューティングツールを実行

スキャン停止が改善しない場合は、Windows標準のトラブルシューティングツールを使用して修復を試みることも有効です。

手順

  1. 「設定」→「システム」
  2. 「トラブルシューティング」→「その他のトラブルシューティングツール」へ進みます。
  3. 「Windows Update」の横にある「実行」ボタンをクリックします。
  4. 自動的に検出・修復が行われます。完了後は再起動してください。

修復が完了してもキャッシュの破損が残る場合があるため、次の方法(手動キャッシュ削除)も有効です。

対処法③|Windows Updateキャッシュの手動リセット(上級者向け)

根本的な修復を試みる場合は、以下のコマンドを「管理者として実行したコマンドプロンプト」で実行してください。

net stop wuauserv
net stop cryptSvc
net stop bits
net stop msiserver
ren C:\Windows\SoftwareDistribution SoftwareDistribution.old
ren C:\Windows\System32\catroot2 catroot2.old
net start wuauserv
net start cryptSvc
net start bits
net start msiserver

これは「①サービスを止めて → ②キャッシュをリネーム(退避)して → ③サービスを再起動する」流れになっているので、1つずつ順番に連続実行する必要がありますが、まとめて貼り付けて Enter キーを1回で実行してもOKです。

  • すべて成功した場合、特にエラーは出ず、「サービスは正常に停止しました/開始されました」と表示されます。
  • 「フォルダ名が見つかりません」などの表示が出た場合は、すでに空だったか以前に実行済の可能性があります(その場合も特に問題なしです)。

この操作により、更新プログラムのキャッシュフォルダをリセットできます。

⚠️ 注意: この操作はシステム内部に影響するため、実行前に復元ポイントの作成やバックアップをおすすめします。

予防策|今後同じ不具合を防ぐには?

このような不具合を未然に防ぐために、次のような予防策が有効です:

  • 新しいバージョンへアップグレード後は、早めに累積更新プログラムを適用する
  • Windows Updateに異常が見られる場合は、放置せずにすぐ再起動や修復を行う
  • 定期的に「ストレージセンサー」で不要な一時ファイルを削除しておく

また、トラブル発生時に備えて、システムの復元ポイントをあらかじめ作成しておくこともおすすめです。

Windows Updateが止まるときに試したい隠れた裏技対処法

もし、累積更新プログラム(KB5062660)を手動インストールしても改善しない場合は、次のような裏技的な方法も試してみてください。

コントロールパネルから「Windows Updateサービス」を手動再起動

一部のユーザーは、「サービス」の画面からWindows Update関連のサービスを再起動するだけで改善したと報告しています。

  1. Win + Rキーで「ファイル名を指定して実行」を開き、services.mscと入力
  2. 「Windows Update」「Background Intelligent Transfer Service(BITS)」の2つを探す
  3. それぞれ右クリック→「再起動」

これだけでも、スキャン処理が再開される場合があります。

■その他の応急対応策(修正前でも有効)

  • 「Windows Update」「Background Intelligent Transfer Service」などのサービスを再起動
    サービスアプリで該当サービスを再起動すると、スキャン処理が進む場合があります。
  • 「SoftwareDistribution」フォルダの初期化
    以下のコマンドを管理者権限のコマンドプロンプトで順に実行します。
    net stop wuauserv
    net stop bits
    rd /s /q %windir%\SoftwareDistribution
    net start wuauserv
    net start bits
  • Windows Updateの一時停止 → 再開
    設定画面で更新を一時停止し、再起動後に再び有効にすることで改善するケースがあります。

「SoftwareDistribution」フォルダをGUIで手動削除する

コマンド操作に不安がある方は、以下の手順でGUI(エクスプローラー)からキャッシュを削除することも可能です。

  1. C:\Windows\SoftwareDistribution を開く
  2. 中のファイル・フォルダをすべて選択して削除(管理者権限が必要な場合あり)
  3. PCを再起動して、Windows Updateを再度確認

これにより破損したキャッシュが削除され、再スキャンが可能になることがあります。

知っておきたい!Windows Updateが止まるときの「安全な一時停止」

トラブルが起きている最中に、むやみに何度も再試行を繰り返すと、余計にシステム負荷がかかってしまうこともあります。そういう場合は、一時的に以下の方法で「更新の一時停止」を設定することも有効です。

  • 「設定」→「Windows Update」→「更新の一時停止」から1週間だけスキャンを止める
  • 落ち着いてから再度チェックし、KBを手動で適用する

このように、焦って何度も操作せず一旦落ち着いて対処することも、トラブル回避には重要です。

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Windows Updateが進まないときに“あると助かる”実用ツール

スキャン停止や失敗を繰り返すときは、通信の安定化・事前バックアップ・復旧後の作業再開を整えると回復が早まります。以下は「なぜ必要か」がすぐ分かる厳選アイテムです。

① 有線LANアダプター(Wi-Fi不安定の回避)

スキャンが「確認中…のまま」止まる原因の多くは、断続的なWi-Fi。一時的でも有線化すると、 更新ファイルの取得が安定し、成功率が上がります。KBの手動ダウンロード時にも効果的。

▶ 有線LANアダプターをチェック
② 外付けSSD(更新前の“保険”バックアップ)

キャッシュ初期化やDISM/SFCでの修復を試す前に、重要データのバックアップを。 失敗してロールバックした場合でもデータを守れます。復旧後の環境整理にも便利。

▶ 外付けSSD をチェック
④ Microsoft 365 Personal(復旧後もすぐ仕事再開)

大規模更新や再セットアップ後でも、Officeアプリの再インストールがスムーズ。 OneDriveの同期でドキュメント復旧もラク。復旧直後の“作業再開”を途切れさせません。

▶ Microsoft 365 Personal
メモ: 作業前には復元ポイントの作成を推奨。リンク経由のご購入から紹介料を受け取る場合があります(価格や在庫は各販売ページをご確認ください)。

まとめ

原因または状況対処方法効果の目安
更新プログラムの確認が終わらないKB5062660を手動インストール★★★(最優先)
Windows Update サービス不具合WU・BITSを再起動★★
キャッシュ破損SoftwareDistribution削除★★★
トラブル未解決トラブルシューティング実行★★
再試行のしすぎ更新の一時停止を設定

スキャンが止まる時は手動インストールも検討を

Windows 11 バージョン24H2での「更新プログラムの確認が終わらない」不具合は、現在進行形で発生している問題です。スキャンが止まったままでは、セキュリティ更新も適用されず、リスクが高まります。

問題の根本的な解消には、2025年7月22日以降に配信されたKB5062660のインストールが推奨されます。Windows Updateの画面から「更新の確認」を手動で実行するか、Microsoft Updateカタログからダウンロードしてください。

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