ZIPファイルの解凍・圧縮・エラー解決完全ガイド|Windows10/11【2025年最新版】

Windows 11のデスクトップ画面に表示されたZIPファイルのアイコンを中心に、圧縮フォルダから複数のファイルが飛び出している様子を表現したイラスト。圧縮と解凍をわかりやすく視覚化したイメージ。

メールで受け取った添付ファイルを開こうとしたら「.zip」になっていて開けない、ダウンロードしたファイルを展開しようとしたらエラーになった…そんな経験はありませんか?

ZIPファイルは、インターネットやビジネスの現場で最もよく使われる「圧縮ファイル形式」の一つです。しかし「解凍方法が分からない」「パスワードがかかっていて開けない」といった声も多く寄せられています。

本記事では、ZIPファイルの基礎知識から、Windows 10/11での圧縮・解凍方法、よくあるトラブルの解決策まで を詳しく解説します。初心者の方はもちろん、普段からPCを使っている方でも「意外と知らなかった便利ワザ」を見つけられるかもしれません。

ZIPファイルとは?

圧縮の仕組み

ZIPファイルとは、複数のファイルやフォルダを一つにまとめ、容量を小さくする仕組みです。メールでの送受信やクラウド保存に適しており、無駄を省き効率的にデータを扱えるのが最大のメリットです。

例えば100MBの画像10枚をそのまま送ると1GBになりますが、ZIPにまとめることで半分程度の容量に圧縮できることもあります。

代表的な形式

  • .zip:最も一般的。Windows/Macとも標準対応。
  • .rar:WinRARでよく使われる形式。高圧縮率だが標準では開けない。
  • .7z:7-Zip専用形式。圧縮効率が高く、エンジニアに人気。
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パスワード付きZIP

セキュリティ目的で「パスワード付きZIP」が使われることもあります。受け取った人が正しいパスワードを入力しないと中身を解凍できない仕組みです。

ただし近年は「パスワード付きZIPはセキュリティ的に弱い」とされ、政府機関や大企業では廃止される動きもあります。代替手段として「クラウド共有リンク」や「暗号化付きのクラウドストレージ」が推奨されています。

WindowsでのZIP解凍方法

ダブルクリックで開く

Windows 10/11 では、ZIPファイルをダブルクリックするだけで中身をプレビューできます。中にあるファイルをそのままドラッグすれば解凍できます。

「すべて展開」で解凍

  1. ZIPファイルを右クリック
  2. メニューから「すべて展開」を選択
  3. 展開先のフォルダを指定して「展開」

これで中のファイルが通常のフォルダとして使えるようになります。

解凍できない場合のチェックポイント

  • ファイルが壊れていないか(ダウンロードが途中で途切れていないか)
  • 圧縮形式がZIP以外(RARや7z)ではないか
  • パスワード付きで入力ミスしていないか

それでもうまく展開できない場合は、まず別の解凍ソフトを試してみるのがおすすめです。特に無料の 7-Zip は対応形式が幅広く、古いファイルやRAR形式にも強いので、標準機能で失敗するケースでも解決できることがあります。

WindowsでのZIP圧縮方法

右クリックから簡単に圧縮

  1. 圧縮したいファイルやフォルダを選択
  2. 右クリック → 「送る」 → 「圧縮(zip形式)フォルダ」
  3. 同じ場所に「新しいZIPファイル」が作成される

通常のコピーや移動と同じ感覚で操作できるので、初心者でも迷わず使えます。複数のファイルを一つにまとめて送るときなど、メール添付やオンライン提出で特に役立ちます。

フォルダごと圧縮

複数のファイルをまとめたい場合は、まずフォルダを作ってからZIPにすると管理しやすいです。

⚠️注意点

  • ファイル名が極端に長い、日本語を多用していると解凍時に文字化けやエラーになることがあります。
  • 大容量の動画やISOファイルは圧縮してもほとんどサイズが変わらないことがあります。

業務や家族とのファイル共有なら、圧縮するよりクラウドでのやり取りが効率的です。 OneDriveが使えるMicrosoft 365なら、ファイルを圧縮せずに安全に共有でき、同時編集も可能です。 買い切り型のOffice 2024 永続版も人気です。

より便利なソフトの活用

Windows標準機能で十分ですが、頻繁に使う人は専用ソフトを入れると効率的です。

7-Zip(無料)

  • 無料で使える定番ツール
  • 7z形式で圧縮すればZIPより高圧縮率
  • パスワード付き暗号化も可能です

WinRAR(シェアウェア)

  • 世界的に利用される老舗ソフト
  • RAR形式の作成が可能
  • 無料試用でも使えるが、正式利用は有料です
項目7-Zip(無料)WinRAR(シェアウェア)
価格 / ライセンス無料(オープンソース / LGPL)有料(40日試用可 / 永続ライセンス)
OS対応Windows(GUI)/Linux・macOS(公式CLI有)Windows(GUI)/macOS・LinuxはRARコマンドライン
作成できる形式7z、ZIP、TAR、WIM などRAR / RAR5、ZIP など
展開(解凍)できる形式ZIP / RAR / 7z / TAR / GZ / ISO ほか多数ZIP / RAR / 7z / TAR / GZ / ISO ほか多数
圧縮率の傾向高圧縮(7z/LZMA2)。テキストや実行ファイルで有利なケース多い高圧縮(RAR5)。マルチメディア等で強い場合あり
速度 / マルチコア最適化対応。最大圧縮はやや時間がかかる傾向対応。体感で高速・安定の評価が多い
暗号化AES-256(7z)。ヘッダー暗号化可AES-256(RAR5)。ヘッダー暗号化可
分割圧縮(ボリューム)対応(.7z.001 など)対応(.part1.rar など)
自己解凍アーカイブ(SFX)対応(7z SFX)対応(RAR SFX)
破損復旧 / リカバリ機能テスト・一部修復可(PAR等は別途)リカバリレコードにより修復性が高い
Unicode / 日本語ファイル名良好(文字化け対策オプションあり)良好
右クリック統合 / 使い勝手シンプルで軽快。コンテキストメニュー統合あり設定項目が豊富。細かな挙動を調整しやすい
商用利用無料で可有料ライセンスが必要(試用可)
向いている用途高圧縮・無料重視。日常利用から技術用途まで幅広く安定運用・復旧性重視。業務・バックアップの堅牢運用に

※圧縮率・速度はデータ特性や設定で変動します。重要データは必ず複数の場所へバックアップしてください。

👉 両者ともセキュリティ面や機能面で強力なので、業務利用にはおすすめです。

よくあるトラブルと解決策

ZIPが開けない

  • ダウンロードが途中で切れた可能性 → 再ダウンロードする
  • 圧縮形式が対応していない → 7-Zipなど専用ソフトを導入する

パスワードを忘れた

基本的には解読不可能。送信者に確認するしかありません。

ネット上には「パスワード解析ツール」もありますが、利用は非推奨です(セキュリティリスクあり)。

文字化け

古い圧縮ソフトで作成された日本語ファイルは文字コードの違いで文字化けすることがあります。7-ZipやExplzhなど文字コード対応のソフトで展開しましょう。

⚠️セキュリティ上の注意点

ZIPファイルはマルウェアの温床になることもあります。特に「知らない相手から届いたZIP」は絶対に開かないことが重要です。アンチウイルスソフトでスキャンしてから展開すると安心です。

まと

  • ZIPは「データをまとめて容量を減らす」ための便利な仕組み
  • Windows 10/11なら標準機能で簡単に解凍・圧縮できる
  • さらに便利に使うなら 7-Zip などのソフトを導入するとよい
  • トラブルが出ても原因を切り分ければ解決可能
  • セキュリティリスクに注意し、怪しいZIPは開かないこと

初心者の方も、まずは「右クリック → すべて展開」「送る → 圧縮(zip形式)フォルダ」だけ覚えておけば、ほとんどの場面で対応できます。

補足:便利な代替手段

ZIPは便利ですが、最近はクラウドストレージ(OneDrive, Google Drive, Dropbox)が主流になりつつあります。

特にビジネスでは「Microsoft 365」を利用すれば、ファイル共有と同時にセキュリティ管理もできます。

また、USBメモリや外付けSSDに保存して渡すのも安全な方法です。

大容量のファイルをやり取りするなら「圧縮より物理メディアやクラウド」が効率的です。

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