
スマートフォンでログインするときに、Microsoft Authenticatorのパスワード自動入力を使っていた方もいるでしょう。
ところが、以前のようにパスワードの候補が表示されなくなり、
「保存したパスワードが消えた?」
「Authenticatorが壊れたの?」
「もうログインできないの?」
と困っている方もいるかもしれません。
結論からお伝えすると、Microsoft Authenticatorのパスワード保存・自動入力機能は、2025年8月中旬までに終了しました。
Authenticatorアプリからは保存したパスワードを確認できなくなりましたが、パスワードと住所は同じMicrosoftアカウントでサインインしたMicrosoft Edgeから確認できます。
ただし、支払い情報や、生成しただけで保存されていなかったパスワードは引き継がれていないため、注意が必要です。
この記事では、Microsoft Authenticatorで自動入力できなくなった理由と、保存したパスワードをEdgeで確認する方法、スマートフォンで再び自動入力を使うための設定を分かりやすく解説します。
- 1 この記事でわかること
- 2 Microsoft Authenticatorの自動入力は終了しました
- 3 自動入力機能が終了するまでの流れ
- 4 保存したパスワードは本当に消えた?
- 5 引き継がれた情報と引き継がれなかった情報
- 6 パソコンのEdgeで保存したパスワードを確認する方法
- 7 スマートフォンのEdgeで確認する方法
- 8 スマートフォンでEdgeの自動入力を使うには設定が必要
- 9 iPhoneでEdgeを自動入力に設定する方法
- 10 AndroidでEdgeを自動入力に設定する方法
- 11 Edgeにもパスワードが見つからない場合の確認方法
- 12 Edgeから別のパスワード管理アプリへ移すこともできる
- 13 Microsoft Authenticatorは削除してもよい?
- 14 Authenticatorの現在の役割
- 15 よくある質問
- 16 まとめ
この記事でわかること
- Microsoft Authenticatorで自動入力できなくなった理由
- 保存していたパスワードが本当に消えたのか
- パソコンやスマートフォンのEdgeで確認する方法
- スマートフォンでEdgeの自動入力を使う設定
- Edgeにもパスワードが見つからない場合の確認方法
- Authenticatorアプリを削除してもよいか
Microsoft Authenticatorの自動入力は終了しました
Microsoft Authenticatorは、Microsoftアカウントなどへ安全にログインするための認証アプリです。
もともとは、次のような機能を中心に提供していました。
- 2段階認証の確認コードを表示する
- ログイン通知を受け取り、本人であることを承認する
- パスワードを使わずにサインインする
- 仕事・学校アカウントのパスキーを利用する
その後、Webサイトやアプリのパスワードを保存し、ログイン画面へ自動入力する機能も追加されました。
しかしMicrosoftは、パスワード管理と自動入力の役割をMicrosoft Edgeへまとめる方針を決め、Authenticatorの自動入力機能を終了しました。
自動入力機能が終了するまでの流れ
Microsoft Authenticatorの自動入力機能は、次のような流れで段階的に終了しました。
- 2025年5月:アプリ内で機能終了のお知らせを表示
- 2025年6月:新しいパスワードの追加やインポートを終了
- 2025年7月:Authenticatorによる自動入力を終了
- 2025年8月中旬:保存したパスワードや住所をAuthenticatorから確認できなくなる
現在は、Microsoft Authenticatorを開いても、以前のように保存済みパスワードの一覧を確認したり、ログイン画面へ自動入力したりすることはできません。
これはアプリの故障やスマートフォンの不具合ではなく、Microsoftによる正式な仕様変更です。
詳しい終了時期や保存データの扱いは、Microsoft公式「Microsoft Authenticatorの自動入力の変更」でも案内されています。
保存したパスワードは本当に消えた?
Authenticatorに保存していたパスワードは、基本的にはMicrosoftアカウントと同期され、Microsoft Edgeから確認できます。
そのため、Authenticatorから見えなくなっても、すぐに「すべて消えた」と判断する必要はありません。
ただし、Edgeで確認するときは、Authenticatorで使用していたものと同じMicrosoftアカウントでサインインする必要があります。
たとえば、Authenticatorでは個人用のMicrosoftアカウントを使っていたのに、Edgeでは別のMicrosoftアカウントや仕事用アカウントにサインインしていると、保存したパスワードは表示されません。
最初に、Edgeへサインインしているメールアドレスが正しいか確認してみましょう。
引き継がれた情報と引き継がれなかった情報
Authenticatorに保存していた情報が、すべて同じようにEdgeへ引き継がれたわけではありません。
Edgeから確認できる情報
- 保存していたWebサイトやアプリのパスワード
- 保存していた住所
これらはMicrosoftアカウントと同期されていれば、同じアカウントでサインインしたEdgeから確認できます。
引き継がれていない情報
- Authenticatorに保存していた支払い情報
- Authenticatorで生成したものの、保存されていなかったパスワード
- 生成パスワードの履歴
支払い情報はセキュリティ上の理由から削除され、Edgeへ自動的には移行されていません。
生成したパスワードが対象のWebサイトにも保存されておらず、Edgeの一覧にも残っていない場合は、あとから同じパスワードを確認できない可能性があります。
パソコンのEdgeで保存したパスワードを確認する方法
パソコン版Microsoft Edgeから、保存済みパスワードを確認できます。
確認手順
- Microsoft Edgeを開きます。
- 画面右上の「…」をクリックします。
- 「設定」を開きます。
- 「パスワードとオートフィル」を選択します。
- 「Microsoft Password Manager」を開きます。
- 保存されているWebサイトやアカウントの一覧を確認します。
パスワードの文字を表示するときは、Windows HelloのPINやパソコンのサインイン情報を求められることがあります。
これは、第三者にパスワードを見られないようにするための本人確認です。
Edgeのアカウントも確認する
パスワードが表示されない場合は、Edge右上のプロフィール画像をクリックし、Authenticatorで使っていたものと同じMicrosoftアカウントになっているか確認します。
複数のMicrosoftアカウントを持っている方は、別のアカウントでEdgeにサインインしていないか注意しましょう。
スマートフォンのEdgeで確認する方法
保存したパスワードは、スマートフォン版のMicrosoft Edgeからも確認できます。
表示される項目名は、iPhone・Android・Edgeのバージョンによって多少異なることがあります。
基本的な確認手順
- スマートフォンでMicrosoft Edgeを開きます。
- Authenticatorで使っていたものと同じMicrosoftアカウントでサインインします。
- 画面下部または上部のメニューを開きます。
- 「設定」を選択します。
- 「パスワード」または「パスワードとオートフィル」を開きます。
- 保存したサイト名やログイン情報が表示されるか確認します。
パスワードを表示するときは、指紋認証・顔認証・端末のPINなどが求められます。
スマートフォンでEdgeの自動入力を使うには設定が必要
Edgeにパスワードが残っていても、スマートフォン側の「自動入力サービス」がAuthenticatorのままになっていると、ログイン画面に候補が表示されないことがあります。
今後もMicrosoftのパスワード管理を使う場合は、スマートフォンの設定でEdgeを自動入力に使用するアプリとして指定します。
iPhoneでEdgeを自動入力に設定する方法
iPhoneでは、次の手順で自動入力に使用するアプリを変更できます。
- iPhoneの「設定」を開きます。
- 「一般」を選択します。
- 「自動入力とパスワード」を開きます。
- パスワードとパスキーの自動入力をオンにします。
- 自動入力元として「Edge」を選択します。
iOSのバージョンによっては、項目名や表示場所が少し異なることがあります。
Edgeが一覧に表示されない場合は、App StoreからMicrosoft Edgeをインストールし、同じMicrosoftアカウントでサインインしてから、もう一度設定を確認してみましょう。
AndroidでEdgeを自動入力に設定する方法
Androidでは、機種によって設定画面の名前や場所が異なります。
「自動入力サービス」「優先サービス」「パスワード、パスキー、アカウント」などの名称で表示されることがあります。
基本的な設定手順
- スマートフォンの「設定」を開きます。
- 設定画面で「自動入力」と検索します。
- 「自動入力サービス」または「優先するサービス」を開きます。
- 利用するサービスとして「Microsoft Edge」を選択します。
- Edgeを開き、同じMicrosoftアカウントでサインインします。
Samsung Galaxy、Google Pixel、Xperiaなど、メーカーによって設定場所が異なるため、見つからない場合は設定画面上部の検索欄で「自動入力」と検索する方法が簡単です。
Edgeにもパスワードが見つからない場合の確認方法
同じMicrosoftアカウントでEdgeへサインインしてもパスワードが表示されない場合は、次の項目を確認してみましょう。
1. 別のMicrosoftアカウントを使っていないか
個人用・仕事用・昔作ったアカウントなど、複数のMicrosoftアカウントを持っている方は少なくありません。
Authenticatorでパスワードを保存していたアカウントと、Edgeへサインインしているアカウントが違うと、保存済みパスワードは表示されません。
メールアドレスを一文字ずつ確認してみましょう。
2. Edgeの同期が有効になっているか
パソコン版Edgeでは、次の手順で確認できます。
- Edgeの「設定」を開きます。
- 「プロファイル」を選択します。
- 「同期」を開きます。
- 「パスワード」がオンになっているか確認します。
同期をオンにしたあと、反映まで少し時間がかかることがあります。
3. GoogleやAppleに保存していないか
以前表示されていたパスワード候補が、必ずAuthenticatorから出ていたとは限りません。
次のような別のパスワード管理機能を使っていた可能性もあります。
- Googleパスワードマネージャー
- Chromeのパスワード管理
- iCloudキーチェーン
- Appleの「パスワード」アプリ
- Samsung Pass
- 1Password
- Bitwarden
- その他のパスワード管理アプリ
「以前は候補が出ていた」という記憶だけでは、どのアプリに保存されていたか判断しにくいことがあります。
スマートフォンやブラウザに入っているパスワード管理機能も確認してみましょう。
4. 保存されていない場合はパスワードを再設定する
Edgeにもほかのパスワード管理アプリにも見つからない場合は、利用しているWebサイトやサービスのログイン画面からパスワードを再設定します。
一般的には、「パスワードを忘れた場合」「ログインできない場合」などのリンクから再設定できます。
登録したメールアドレスや電話番号が現在も使えるか確認したうえで、手続きを進めましょう。
金融機関など重要なサービスの場合は、公式サイトや公式アプリから手続きを行い、メールやSMSで届いた不審なリンクから操作しないよう注意が必要です。
Edgeから別のパスワード管理アプリへ移すこともできる
今後もEdgeを使う必要はありません。
ChromeやAppleのパスワード機能、1Password、Bitwardenなど、別の管理方法へ変更することもできます。
移行する場合は、Edgeに保存されているパスワードをCSVファイルとして書き出し、移行先のパスワード管理アプリへ読み込ませます。
ただし、書き出したCSVファイルにはパスワードが読める状態で保存されます。
CSVファイルをメールに添付したり、共有フォルダーへ置いたりするのは避け、移行が終わったらパソコンから削除しておくと安心です。
よく分からない場合は、無理に書き出さず、Edgeで管理を続けても問題ありません。
Microsoft Authenticatorは削除してもよい?
パスワードの自動入力が終了したからといって、Microsoft Authenticatorが不要になったとは限りません。
次のような場面で使っている場合は、削除しないようにしましょう。
- Microsoftアカウントへのログイン通知が届く
- 画面に表示された数字を選んでログインを承認している
- 6桁などの確認コードを表示している
- 仕事や学校のアカウントで使用している
- パスワードレスサインインを利用している
- 仕事・学校アカウントのパスキーを保存している
Authenticatorを削除すると、2段階認証の確認ができなくなり、アカウントへログインできなくなる可能性があります。
自動入力が使えなくなったことと、Authenticatorアプリそのものが不要になったことは別です。
よく分からない場合は、削除せずに残しておくほうが安心です。
Authenticatorの現在の役割
自動入力機能の終了後、Authenticatorは主に「本人確認を行うアプリ」として使われています。
現在の主な役割は次のとおりです。
- 2段階認証
- ログイン通知の承認
- ワンタイムパスワードの表示
- パスワードレスサインイン
- 仕事・学校アカウントのパスキー
一方、パスワードの保存や自動入力は、Edgeやほかのパスワード管理アプリが担当します。
簡単に分けると、
- パスワードを保存・入力する:Edgeなど
- 本人であることを確認する:Authenticator
という役割になったと考えると分かりやすいでしょう。
よくある質問
Authenticatorの故障で自動入力できないのでしょうか?
故障とは限りません。Authenticatorのパスワード保存・自動入力機能は、2025年8月中旬までに正式に終了しています。
アプリを再インストールしても、自動入力機能が元に戻るわけではありません。
Authenticatorに保存していたパスワードは全部消えましたか?
Microsoftアカウントと同期されていたパスワードと住所は、同じアカウントでサインインしたEdgeから確認できます。
ただし、支払い情報や、生成しただけで保存されていなかったパスワードは引き継がれていません。
Edgeを使わないとパスワードを確認できませんか?
Microsoftのパスワード管理に保存されている内容を最初に確認するには、Edgeを利用するのが分かりやすい方法です。
確認後、必要に応じて別のパスワード管理アプリへ移すこともできます。
Authenticatorは今後も必要ですか?
2段階認証やログイン通知、確認コード、パスワードレスサインインなどに使っている場合は必要です。
自動入力が終了しても、認証機能は引き続き利用されています。
まとめ
Microsoft Authenticatorのパスワード保存・自動入力機能は、2025年8月中旬までに終了しました。
以前保存していたパスワードがAuthenticatorから見えなくなっても、すべて消えたとは限りません。
まずは、Authenticatorで使用していたものと同じMicrosoftアカウントでEdgeへサインインし、保存済みパスワードを確認してみましょう。
スマートフォンで自動入力を続ける場合は、端末の設定からEdgeを自動入力サービスに指定する必要があります。
一方で、支払い情報や保存されていない生成パスワードの履歴はEdgeへ引き継がれていません。
Edgeにもパスワードが見つからない場合は、Googleパスワードマネージャー、Appleの「パスワード」アプリ、Samsung Passなど、ほかの保存先も確認してみましょう。
それでも見つからない場合は、利用しているサービスの公式サイトからパスワードを再設定します。
なお、自動入力が終了しても、Microsoft Authenticatorは2段階認証やログイン承認などに使われています。
パスワードが表示されないという理由だけでアプリを削除せず、現在どの認証に使っているか確認してから判断することが大切です。

