
Windows 11 26H2への更新を考えていると、「不具合は出ていない?」「仕事で使うパソコンでも大丈夫?」と気になりますよね。
Microsoftは、26H2を含むWindows 11の既知の問題として、一部のUSBオーディオ機器で音が出ない問題や、特定の環境でリモートデスクトップ接続に失敗する問題などを案内しています。
一方、会社のPCでのサインイン障害、仮想デスクトップ環境の黒い画面、AC-3音声に関係するアプリの異常終了は、修正済みと案内されています。
ただし、問題ごとに対象となる機器や利用環境、修正状況は異なります。すべてのパソコンで同じトラブルが起きるという意味ではありません。
この記事では、現在確認されている問題と、症状が出たときの確認方法をまとめます。
※2026年10月16日時点で確認したMicrosoft公式情報に基づいています。既知の問題や修正状況は、今後の更新で変わる場合があります。
Windows 11 26H2で確認されている主な不具合
まずは、自分の使い方に関係する問題かを確認しましょう。修正済みの問題も、経緯を確認できるように掲載しています。
| 不具合 | 主な対象 | 対応状況・注意点 |
|---|---|---|
| USB機器から音が出ない・コード10が表示される | 一部のUSB Audio Class 1.0機器 | 一部未解決。8チャンネル・3Dオーディオの症状はKB5129195で修正されていますが、音が出ない・コード10などへの対応は継続中です。 |
| 正しい認証情報でもサインインできない | Active Directoryに参加し、Machine Identity Isolationの特定の設定が有効なPC | 解決済み。KB5124010以降の更新で修正されています。 |
| サインイン後に黒い画面になり、デスクトップが表示されない | 主にFSLogixを使うAzure Virtual Desktop環境 | 解決済み。2026年10月13日公開のKB5127648で修正されています。 |
| 一部のアプリが起動しない・突然終了する | AC-3(Dolby Digital)音声のデコードを必要とする一部のアプリ | 解決済み。2026年10月13日公開のKB5127648以降で修正されています。 |
| リモートデスクトップ接続でエラー0xC000000Dが表示される | Administrator protectionが有効な、組織管理下の接続先PC | 軽減策あり・修正対応中。一般ユーザーが接続できない場合があります。管理者向けの一時的な回避策が案内されています。 |
これらの問題は、Windows 11 26H2だけでなく、24H2・25H2も対象に含む場合があります。ただし、対象バージョンや環境は問題ごとに異なるため、各項目の説明も確認してください。
1.USBオーディオから音が出ない・コード10が出る
対象となる機器と症状
一部のUSB Audio Class 1.0機器で、次のような症状が案内されています。
- USBオーディオ機器から音が出ない
- デバイスマネージャーに「このデバイスを開始できません。(コード10)」と表示される
- 音量操作が反応しない、または音量がゼロのままになる
- サウンド設定が反応しない、利用できない
USB接続というだけで、すべての機器が対象になるわけではありません。対象規格が分からない場合は、機器のメーカー情報も確認しましょう。
症状が出たときに確認すること
原因を切り分けるため、まず次の点を確認してみてください。
- 接続しているUSB機器のメーカー名・型番を控える
- Windowsのサウンド設定で、意図した出力先が選ばれているか確認する
- デバイスマネージャーで、該当機器にエラーが表示されていないか確認する
- 内蔵スピーカーなど、別の出力先では音が出るか試す
- 更新履歴を確認し、症状が始まった時期を控える
これらは状況を確認するための手順です。既知の不具合そのものを必ず解消できる方法ではありません。
会議や仕事で音声が必要な場合は、利用できる別の出力先を一時的に使うことも検討しましょう。
「USBオーディオの問題は全部直った」とは言えない
Microsoftは、2026年9月14日に公開した緊急更新「KB5129195」で、8チャンネル・3Dオーディオを使用する機器で発生していた症状を修正したと説明しています。
一方、音が出ない、コード10が出るなど、ほかの症状については対応を継続しています。一部の修正と、問題全体の解決は分けて確認する必要があります。
【関連記事】USBスピーカーの音が出ない原因と対処法|Windows 11/10対応
2.会社のPCでサインインできなくなる
対象は特定の会社・組織の環境
この問題は、社内のActive Directoryに参加しているPCで、Credential GuardやMachine Identity Isolationに関係する特定の設定を使っている場合に発生していました。
症状として、正しい認証情報でもサインインできず、「このワークステーションとプライマリドメインとの信頼関係に失敗しました」といったメッセージが表示されることがありました。
更新によって既存のMachine Identity Isolationの強制設定が反映されることと、接続先のドメイン環境の条件が関係しています。
個人のMicrosoftアカウントや、Windows HelloのPINでサインインできない問題とは、確認する内容が異なります。
利用者は管理者へ状況を伝える
会社のPCで該当するメッセージが出た場合は、次の情報を社内の担当者へ伝えましょう。
- 画面に表示されたエラーメッセージ
- Windowsのバージョン
- 更新・再起動を行った日時
- 最後に正常にサインインできた日時
KB5124010以降で修正済みと案内
Microsoftは、この問題を2026年9月22日公開の「KB5124010」およびそれ以降のWindows更新で修正したと案内しています。該当する更新を適用した場合、この問題に対する回避策は不要とされています。
今回の修正では、Machine Identity Isolationの強制適用を無効化することで問題に対応しています。Microsoftは、この機能の改善を進めると説明しています。
会社のPCで症状が続いている場合は、修正を含む更新が適用されているか、社内の担当者へ確認してください。更新適用前の環境には管理者向けの回避策も案内されていますが、利用者が自己判断でレジストリの変更やドメインからの離脱を進めず、管理者に対応を依頼しましょう。
3.サインイン後に黒い画面になる問題【KB5127648で修正】
この問題では、主にFSLogixを使うAzure Virtual Desktop(AVD)などのマルチユーザー環境で、サインイン後にExplorer.exeが起動しない、または繰り返しクラッシュして黒い画面になる症状が報告されていました。
Microsoftは、2026年10月13日公開の更新プログラム「KB5127648」でこの問題を修正したと案内しています。該当する環境で症状が続く場合は、更新の適用状況を組織の管理者に確認してください。
これは主に企業の仮想デスクトップ環境で報告された問題です。家庭用PCで黒い画面が出た場合に、同じ原因だとすぐに判断することはできません。
【関連記事】Windows 11 10月更新KB5127648公開|不具合修正と24H2のサポート終了を解説
4.AC-3音声に関係するアプリの終了問題【KB5127648で修正】
2026年9月22日公開の更新プログラム「KB5124010」以降、一部のアプリでAC-3(Dolby Digital)音声を処理すると、起動できない、または突然終了する問題が発生していました。
Microsoftは、この問題を2026年10月13日公開の「KB5127648」以降で修正したと案内しています。対象はWindows 11の26H2・25H2・24H2です。
修正が反映されているか確認するには、Windows Updateで最新の更新プログラムが適用されているか確認してください。アプリの終了が続く場合は、アプリの更新状況や、ほかの原因もあわせて確認しましょう。
この問題は、一部の古いアプリなど、Windowsに組み込まれたAC-3音声デコード機能を利用するアプリに関係していました。すべてのゲームやメディアプレーヤーが対象ではありません。
問題の経緯は、Windows 11更新後にゲーム・アプリが突然落ちる|KB5124010の音声不具合の記事でも紹介しています。
5.リモートデスクトップ接続でエラー0xC000000Dが出る
2026年9月の更新プログラム「KB5124010」以降を適用した一部の環境では、リモートデスクトップ接続に失敗し、エラー「0xC000000D」が表示されることがあります。
主な対象は、Administrator protectionが有効になっている組織管理下のPCを接続先として使い、管理者ではないユーザーが接続するケースです。「渡されたトークンは無効です」というメッセージが表示される場合があります。
Microsoftは、管理者が既存のポリシー管理方法を使い、Administrator protectionを一時的に無効にする回避策を案内しています。会社や学校のPCで発生した場合は、自分で設定を変更せず、社内の管理者へ相談してください。
Microsoftは今後のWindows更新で修正する予定としています。個人用PCの接続トラブルなど、対象条件に当てはまらない場合は、別の原因も考えられます。
エラーの対象環境や対処方法は、Windows 11のリモートデスクトップでエラー0xC000000Dが出る問題の記事でも解説しています。
不具合が出たときは、更新の削除より先に状況を確認
更新直後に問題が出ると、すぐに更新プログラムを削除したくなるかもしれません。
まずは、相談や原因の切り分けに必要な情報を控えましょう。
| 控えておきたい情報 | 内容の例 |
|---|---|
| Windowsのバージョン | 26H2、25H2、24H2など |
| 更新履歴 | 最近入ったKB番号・インストール日 |
| 症状 | 音が出ない、コード10、サインインエラーなど |
| 使用環境 | 家庭用PC、会社のPC、仮想デスクトップ |
| 周辺機器 | メーカー名・型番・接続方法 |
Windowsのバージョンが分からない場合は、次の記事で確認できます。
Windows 11・10のバージョンを確認する方法|winver・OSビルド・64ビットの調べ方
特に会社のPCでは、更新の削除やセキュリティ設定の変更を行う前に、社内の担当者へ確認してください。
これから26H2へ更新する方へ
これから更新する場合は、更新と再起動だけでなく、普段使うソフト、印刷、音声、インターネット接続を確認する時間も確保しましょう。お仕事で使うPCは、動作確認や問い合わせの時間を残せる日程を選ぶと安心です。
Windows 11 24H2のHome・Proは、2026年10月13日がサポート終了日です。26H2は対象端末へ段階的に提供されています。Windows Updateに26H2が表示されない場合は、PCが提供対象か、互換性の保留がないかを確認してください。更新が表示されたら、普段使うソフトや周辺機器の対応を確認したうえで、余裕のある日程に適用しましょう。
更新前の確認事項は、こちらの記事で詳しくまとめています。
Windows 11 26H2は今すぐ更新していい?更新前に確認したいこと
まとめ|症状と対象環境を照らし合わせて確認しよう
USBオーディオでは一部の症状が残っており、リモートデスクトップでは特定の組織管理環境でエラー0xC000000Dが確認されています。一方、会社のPCのサインイン障害、AVD・FSLogix環境の黒い画面、AC-3音声に関係するアプリの終了問題は、対応する更新プログラムで修正済みです。
症状が出た場合は、Windowsのバージョンや更新履歴に加えて、使用している機器や接続先の環境も確認しましょう。会社や学校のPCでは、更新や設定変更を行う前に管理者へ相談してください。

