バックアップ復元に失敗したときの完全ガイド

バックアップ復元エラーのイメージ
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はじめに

バックアップは「取ってあること」よりも、必要なときに復元できることが大切です。ところが、いざ復元しようとするとエラーで止まってしまい、焦ってしまう方は少なくありません。

復元失敗の原因はひとつではなく、回復環境(WinRE)の違いストレージやUSBの相性ドライバ不足、そしてBitLocker(暗号化)などが絡み合って起きることが多いです。

この記事では、復元が失敗する代表的な原因を整理しつつ、迷わず上から順に試せる手順で、応急処置から再発防止まで解説します。


復元が失敗しやすい主な原因

原因内容
バックアップデータの破損作成時・保存中の破損。外付けドライブの不良セクタ、USB切断、電源不安定などでも起きる。
保存先ストレージの劣化・相性外付けHDD/SSDの寿命、USBハブ/ケーブル、古いファームウェアの不具合など。
回復環境(WinRE)の違い作成時と復元時で回復環境が異なると、認識できない・途中停止になることがある。
ドライバ不足/ブート方式の不整合Intel VMD/RAID、NVMe、USB、LANのドライバ不足。UEFI/Legacy、セキュアブート設定の違い。
VSS(シャドウコピー)関連バックアップ作成側でVSSが不安定だと、イメージ作成が不完全になる場合がある。
バックアップ方式・ソフトの仕様差Windows標準と他社ソフトで形式や復元手順、互換性が異なる。
BitLocker/暗号化の影響回復キー入力が必要、復元後に起動できないなど、暗号化絡みのつまずきが起きることがある。

複数要因が重なるほど復元は失敗しやすくなります。まずは「環境を揃える」→「ドライバ」→「データの健全性」の順で切り分けるのが近道です。

よくあるエラー表示(例)

  • 0x81000019(領域不足)、0x800423F4(VSS関連)、CRCエラー(読み取り不良)
  • 「バックアップが見つかりません」「イメージが有効ではありません」「デバイスが利用できません」
  • 回復環境で保存先が見えない/ネットワーク共有にアクセスできない

まず試す:原因の切り分けチェックリスト

  1. 保存先の接続を安定化:USBハブは外し、短いケーブルで直結。USBポートも変更(背面ポート優先)。
  2. バックアップの検証:ソフトの「Verify/検証」があれば実行。可能なら別ドライブにコピーしてコピー側で試す。
  3. 回復環境を“新しめ”に揃える:古い回復メディアは避け、現在入手できるWindowsインストールメディアから起動して復元を試す。
  4. ドライバを用意:VMD/IRST、RAID、NVMe、USB3.x、有線LANなどのINFドライバをUSBに入れておく。
  5. UEFI/セキュアブートの整合:元の構成(UEFI+GPTなど)に合わせる。復元後に戻せばOK。

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実践手順:復元を成功に近づける5ステップ

ステップ1|バックアップ自体を検証する

  • バックアップソフトに検証(Verify)がある場合は最優先で実行。
  • 保存先ドライブの状態を確認(SMART確認ツールなど)。「注意」「警告」なら別メディアへコピーして試す。
  • 別ドライブへ丸ごとコピーしてから復元(コピー中にエラーが出るなら“元データ破損”の可能性が高い)。

ステップ2|回復環境を揃えて起動する

回復メディアが古いと、ストレージやUSBの認識でつまずきやすくなります。可能であれば、現在入手できるWindowsのインストールメディアから起動し、「トラブルシューティング」→「詳細オプション」経由で復元を行ってください。保存先が見える確率が上がります。

ステップ3|保存先や内蔵SSDが見えないときはドライバを読み込む

回復環境でディスクが表示されない場合、原因はドライバ不足のことが多いです。PCメーカーやIntel/AMDの配布ページからINF形式のストレージドライバをUSBに入れ、回復環境の「ドライバーの読み込み」から追加します(例:Intel VMD/IRST、RAID、NVMe、USB3.x、有線LAN)。

ステップ4|(Windowsが起動できるなら)作成環境を整えて“取り直す”

バックアップ側の作成が不安定だった可能性があるときは、まずはアプリを閉じて再起動→保存先を直結→同じ設定でもう一度フルバックアップを作成し直すのが安全です。

※VSSの削除コマンドは復元ポイントなども消えるため、実行する場合は「失って困るものがない」ことを確認してからにしてください。

vssadmin list shadows
vssadmin delete shadows /all

ステップ5|BitLocker(暗号化)が関係する場合の安全な進め方

暗号化ドライブを含む復元では、回復キーが必要になることがあります。作業前に必ず回復キーを確認し、復元後の起動トラブルに備えましょう。可能なら一時的にBitLockerの保護を停止してから作業するとスムーズな場合があります。

TPMの操作(クリアなど)は影響が大きいため、一般的には最終手段として扱い、企業PCや管理端末は運用ルールを確認してください。


うまく進まないときの応急策(データ救出優先)

  • イメージをマウントできるソフトなら、復元ではなく「開いてコピー」で重要データを救出。
  • 保存先が不安定なら、まず別ドライブへ複製してから作業する(USBの瞬断対策)。
  • 周辺機器を外して最小構成で実行(USBハブ・変換アダプタは外す)。

復元が最後まで通らなくても、イメージを開いて必要ファイルだけ取り出せるケースは多いです。写真・書類・会計データなど「今すぐ必要なもの」から救出しておくと、気持ちの余裕ができます。


再発防止:失敗しないバックアップ運用のコツ

  • 定期的に復元テスト(1〜2か月に1回):回復環境で保存先が見えるか/イメージが開けるか確認。
  • 保存先は二重化:外付け+クラウドなど、異なる媒体を組み合わせる。
  • 大きな更新後にフルバックアップ:OS更新後すぐに作ると復元の整合性が取りやすい。
  • ケーブル・ハブも消耗品:不調時はまず交換。直結運用が安定。

バックアップで一番多い失敗は、「取っただけで安心して、復元テストをしていない」ことです。小さなテストでも良いので、“復元できる状態”を確認する習慣が最大の保険になります。


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クイックまとめ

症状やること期待度
イメージ未認識/途中停止新しめの回復環境で起動+必要ならドライバ読み込み★★★
保存先が見えない直結・ケーブル変更・ポート変更・ドライバ追加★★★
CRC/読み取りエラー別ドライブへ複製→複製から作業★★
作成側が怪しい環境を整えてフルバックアップ取り直し★★
復元がどうしても無理イメージをマウントして重要ファイル救出★★

ポイント:「回復環境」「ドライバ」「保存先の安定」。この3つを揃えるだけで、復元の成功率は大きく上がります。


復元エラーは焦るほど判断が雑になりがちですが、実は「回復環境を揃える」「必要なドライバを読み込む」「保存先を安定させる」だけで通るケースが多いです。まずは表の上から順に、できる範囲で一つずつ切り分けてみてください。

それでも復元が進まないときは、無理に続行して状況を悪化させるより、イメージをマウントして重要データだけ先に救出するのが安全です。データを確保できれば、修復インストールや再セットアップなど“次の手”も落ち着いて選べます。

最後に、バックアップは「取ること」より復元できることが本番です。月1回でも構いませんので、回復環境で保存先が見えるか・イメージが開けるかを軽く確認しておくと、いざという時の成功率が一気に上がります。

※BitLockerや管理端末(会社PC)を使っている場合は、回復キーの確認や組織の運用ルールに従って作業してください。



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