突然、片耳だけ音が出ない…。音楽はもちろん、動画や会議にも支障が出て困りますよね。
原因は「片方だけ充電切れ」「接続(ペアリング)の乱れ」「左右バランス設定」「プロファイルの誤判定」「本体の接点汚れ」「OSやドライバーの不具合」などさまざま。
この記事は、初心者でもできる順番で「まず試すこと → 端末別の設定見直し → 上級者向けの直し方 → 故障判定」の流れでまとめています。上から順に試してみてください。
■ まずは“最短で直ることが多い”チェック
- 充電ケースに左右とも戻し、フタを閉じて10分充電 → 取り出して再接続
- 片方だけ充電されていない可能性:ケースの接点とイヤホンの金属端子を乾いた綿棒で軽く清掃
- 端末側で一度「このデバイスを削除(接続解除)」→ もう一度ペアリング
- 端末の音量を上げ、左右バランスが中央か確認(後述)
- イヤホン本体の“リセット”を実施(メーカーごとの手順に従う)
- 可能なら別の端末でも試す(スマホ→PC、または別のスマホ)
※ ここで直れば終了です。直らない場合は下の手順を試してください。
よくある原因と基本的な対処法

● 原因1:片方だけ充電されていない
・両耳をケースに戻して充電し直す
・接点(ケース内の金具、イヤホン側の端子)を清掃
・片耳運用を続けると左右で残量が偏りやすい → たまに両耳を満充電に
● 原因2:片耳だけペアリングが乱れている
・端末のBluetooth設定から一度「削除(接続解除)」→ 再ペアリング
・イヤホン本体の“リセット”手順を実施(モデル名+「リセット」で検索)
● 原因3:左右バランスやオーディオ設定のミス
・バランスが片側ゼロになっていないかを確認(端末別の手順は後述)
● 原因4:物理的な故障
・左右を入れ替えたり「L/Rテスト音」で確認
・何をしても片方が沈黙なら、保証や修理・交換を検討してみましょう
端末別:設定の見直し
▼ iPhone / iPad
- 設定 → サウンドと触覚 → イヤフォンの安全性(機能はそのままでもOK)
- 設定 → アクセシビリティ → オーディオ/ビジュアル → バランス(左右のスライダーが中央か)
- 同画面の「モノラルオーディオ」は通常“オフ”でOK(※片耳でも両チャンネル再生したい場合に“オン”)
- 設定 → Bluetooth → イヤホンのⓘ → このデバイスの登録を解除 → 再ペアリング
- AirPods系は「自動耳検出」「マイク:自動」をオンに(オフ→オンで復帰することも)
▼ Android(機種により表記差あり)
- 設定 → 接続デバイス → 該当イヤホンの設定 → メディア音声(通話音声)をオン
- 設定 → アクセシビリティ → オーディオ調整 → 左右バランスを中央へ
- 設定 → 開発者向けオプション(ある場合) → Bluetoothコーデック(AAC/LC3/LDACなど)を既定へ戻す or “HDオーディオ”を一度オフ→オン
- イヤホンを削除して再ペアリング、端末の再起動も併用
▼ Windows 11
- 設定 → システム → サウンド → 出力 → イヤホンを選択 → 「バランス」が中央か確認
- タスクバーの音量アイコンをクリック → 出力デバイスが「ステレオ(A2DP)」になっているか確認(「ハンズフリー/AG Audio」だと片耳・低音質のことあり)
- コントロールパネル → ハードウェアとサウンド → サウンド → 再生タブ → イヤホンを既定に設定/プロパティ → レベル→ バランス=左右同じ
- デバイス マネージャー → Bluetooth → アダプターを右クリック → 無効 → 再度有効(再読み込み)
- うまくいかない時は、BluetoothドライバーをPCメーカー公式から更新
▼ Mac
- システム設定 → サウンド → 出力 → イヤホンを選択 → バランスを中央へ
- Bluetoothで接続解除→再接続、Mac再起動
- 必要なら「オーディオMIDI設定」で構成を“ステレオ”に戻す
――――――――――――――――――――
各OSで画面名や配置が少しずつ違いますが、目的は同じです。
①出力先が正しく“イヤホン(ステレオ/A2DP)”になっているか、
②左右バランスが中央か、
③古い接続情報が悪さをしていないか
この3点を順に確認します。なお、再ペアリングやドライバー更新を行うと、EQやノイズキャンセリングの個別設定・タッチ操作の割り当てが初期化される場合があります。必要なら、メーカー公式アプリ(Sony Headphones Connect、Bose、JBL、Anker Soundcore など)で設定をメモしてから作業しましょう。会社や学校の端末ではポリシーで一部の設定が固定されていることもあります。その場合は、できる範囲(バランス調整や出力先の切替)から進めてください。
■ 効くことが多い“もう一歩”の対策(上級者向けだけど簡単な方法)
- オーディオプロファイルの切替
・音楽用の「A2DP」と通話用の「HFP/Hands-Free」が誤って切り替わると片耳になることがあります。
・通話アプリ(Zoom/Teamsなど)を閉じる → 出力先を「ステレオ」に戻す → 再生し直す。 - マルチポイント(同時接続)を一時オフ
・2台以上に同時接続していると、片側だけ通話側に回るなど挙動が不安定になることがあります。必要な1台に絞って検証してみましょう。 - イヤホンのセンサー清掃
・装着検出(スキン検出)センサーが汚れると「外した」と誤検知し、片耳がミュート状態に。やわらかい布や乾いた綿棒で“軽く”拭いてください。 - 充電ケースの端子を無水エタノールでごく軽く清掃
・見た目がきれいでも微細な皮脂・粉じんで片側だけ充電されないことが多いです。 - 片耳モードの解除
・ケースから“左右同時に取り出す”。先に片方だけ取り出すと片耳モードになる機種があります。
・リセット後に両耳同時の手順でペアリングやり直してください。
――――――――――――――――――――
■ それでも直らないときに試してみること
・別の端末(家族のスマホ、タブレット、PC)でも同じなら、イヤホン側の不具合の可能性が高め。
・左右を入れ替えても“同じ耳”が聞こえないなら、耳・装着の問題を疑う(イヤーピースのサイズ変更、奥までしっかり装着)。
・購入1年以内なら、販売店/メーカー保証を活用(多くの完全ワイヤレスは片側のみの交換にも対応)。
・長期使用でバッテリー劣化が進むと、片側の残量表示が正常でも実際は電圧低下で落ちやすいことがあります。買い替え検討もしてみましょう。
――――――――――――――――――――
■ 便利メモ(用語説明)
・A2DP:高音質な“音楽再生”用のBluetoothモード
・HFP/Hands-Free:マイク付き“通話”優先モード(片耳・低音質になることがある)
・マルチポイント:2台同時接続の機能。便利だが不安定要因にもなる
・バランス:左右の音量配分。真ん中が標準
――――――――――――――――――――
私もよくBluetoothイヤホンが『片方だけ聞こえない』とか
『片方だけ早く聞こえなくなる』
ということが起こります。
大体は、上記の対策のいずれかをすれば治っています。
【スポンサーリンク】
🎧 イイ音もって出かけよう!
Bluetoothイヤホンが片耳だけ聞こえない現象は、機器の故障が原因の場合も多く、
長期間使っている場合はバッテリー劣化や断線の可能性もあるため、新しいモデルへの買い替えも検討しましょう
カスタムIEMやノイズキャンセリング対応など、
自分に合った一台がきっと見つかります。
まとめ
| 原因 | 対処法 |
|---|---|
| 片耳だけ充電されていない | ケースに戻してフル充電し、接点を清掃(無水エタノールでの拭き取りが効果的) |
| Bluetoothの接続不良 | デバイスの登録を削除して再ペアリング。イヤホンをリセット |
| Windows側のバランス設定 | サウンド設定から左右のバランスを確認し、均等に調整 |
| イヤホンの物理的故障 | 左右の出力確認後、問題がある方を修理または交換 |
| Bluetoothプロファイルの誤認識 | A2DP/HFPの切り替えを確認し、適切な出力モードに設定 |
| デバイスマネージャーの一時的な不具合 | Bluetoothアダプターを無効→有効にして再認識させる |
| 片耳モードが有効 | 両耳同時に取り出して接続することで自動OFFを回避 |
- まずは「充電し直す/接点を清掃/接続を削除→再ペアリング」で直るケースが多数。
- 端末別に「左右バランス」「出力先(ステレオ)」「ドライバー更新」を確認。
- マルチポイントや通話モードの影響も要チェック。
- それでもダメなら、別端末で切り分け → 保証/修理を検討。長期使用ならバッテリー劣化(片側)も視野に。
困ったときはこの記事に戻って、上から順に“落ち着いて”試してください。多くの「片耳だけ無音」は、数分の見直しで解消します。
【関連記事】

