Windows 11でBluetoothがつながらない・切れる・音が出ないときの原因と解決策【保存版】

※2025年11月追記:
最近、「このWindowsデバイスではBluetoothを有効にしてください」というメッセージのご相談が増えています。本記事では、このエラーが出る場合の対処も追記しました。

Windows 11のBluetooth接続トラブルを解決するための手順を示すイラスト(ヘッドホンとPCの接続アイコン)

「さっきまで使えていたのに、急につながらない」「接続はできても音がブツブツ切れる」――Windows 11でのBluetoothトラブルは、設定・ドライバー・電源管理・電波干渉など複数の要因が重なって起きることが多いです。本記事では最短で原因を切り分ける手順から、ドライバー/サービス/電源管理の見直しオーディオ品質の最適化接続が安定しないときのコツまで、順を追って丁寧に解説します。


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症状別:よくあるパターン

Bluetoothの不具合といっても、その現れ方はさまざまです。「まったくデバイスが見つからない」「接続はできるがすぐに切れる」「音質が極端に悪い」といった具合に、症状によって想定される原因や解決法が異なります。そこで、よくある症状を整理し、原因と代表的な対処法を表にまとめました。

症状ありがちな原因代表的な対処
そもそもデバイスが見つからないBluetooth無効・機内モード・bthserv停止・ドライバー不具合Bluetoothオン/機内モードオフ/サービス再起動/ドライバー更新
つながるがすぐ切れる電波干渉・節電設定・距離/遮蔽・古いドライバー5GHz優先/節電オフ/距離を詰める/最新ドライバー
音が悪い・こもるHFP(HFA)で接続(通話用)・入力デバイス同時使用出力を「ヘッドホン(Stereo)」に指定、マイク設定見直し
PINが違うと言われる旧キャッシュ/古い規格・既存ペアリングの残骸端末側を削除→再ペアリング(0000/1234も試す)
アイコンが消えた/アダプターが見えないドライバー破損・無効化・ハード不良デバイス マネージャー確認→有効化/再インストール

ここに挙げた症状と原因・対処法は、あくまで代表的な例ですが、実際のトラブル解決には大いに役立ちます。特に「接続できるがすぐ切れる」「音質が悪い」といったケースは、設定の誤りと物理的要因(電波干渉や距離)が絡み合うことが多く、複数の対処を組み合わせて試すのが効果的です。1つの方法で改善しない場合も、順番に確認することで安定した接続へと近づけます。

「このWindowsデバイスではBluetoothを有効にしてください」と表示される場合

最近のWindows 11アップデート以降、Bluetooth機器が使えなくなり、
「このWindowsデバイスではBluetoothを有効にしてください」というメッセージが表示されるケースが増えています。一見すると「Bluetoothがオフになっているだけ」に見えますが、実際には次のような状態になっていることが多いです。

  • 設定画面の Bluetooth のスイッチがグレーアウトして押せない
  • デバイス マネージャーから Bluetoothアダプター自体が消えている/!マークが付いている
  • Windows Update 直後から突然使えなくなった

この場合は、イヤホンやマウス側ではなく、Windows側のBluetooth機能・ドライバー・サービスが正常に動いていない可能性が高いです。以下の順番で確認してみてください。

STEP1:Bluetoothのスイッチが押せるか確認

  1. 設定 > Bluetoothとデバイス を開く
  2. Bluetoothのトグルボタンがグレーアウトしていないか確認

・オン/オフできる → 本記事の通常の対処(再ペアリング・電波干渉・電源管理など)を進めてOKです。
グレーアウトして押せない → 次のSTEP2以降の「ドライバー・サービス側の問題」を疑います。

STEP2:デバイス マネージャーでBluetoothアダプターを確認

  1. Win + Xデバイス マネージャー を開く
  2. 一覧の中に 「Bluetooth」 があるか確認
  • Bluetoothが表示されない場合
    ・メニューの [表示]>[非表示のデバイスの表示] をオンにする
    ・それでも出てこない場合は、ドライバーが壊れている/無効化されている可能性が高いです。
  • 「!」マーク付きで表示される場合
    右クリック > [デバイスのアンインストール] → PCを再起動
    → 再起動後に自動的に再検出されるか確認します。

再起動後もアダプターが現れない場合は、PCメーカーサイトや「Intel Wireless Bluetooth」などの最新ドライバーを手動で入れ直すと改善するケースが多いです。

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STEP3:Bluetooth関連サービスが止まっていないか

  1. Win + Rservices.msc と入力してEnter
  2. 一覧から Bluetooth Support Service(bthserv)をダブルクリック
  • スタートアップの種類「自動」になっているか
  • サービスの状態「実行中」になっているか

「停止」している場合は[開始]、動作中なら一度[停止]→[開始]で再起動します。
併せて、Bluetooth User Support ServiceDevice Association Service など、Bluetoothに関連しそうなサービスも同様に確認しておくと安心です。

STEP4:最近のWindows Updateの影響を疑う

Windows 11の大型アップデート(例:22H2 → 23H2 / 24H2 など)の直後に症状が出た場合は、アップデートとの相性トラブルの可能性もあります。

  • 設定 > Windows Update更新の履歴 でインストール日時を確認
  • 問題が出始めたタイミングと近い更新プログラムがあれば、「アンインストール」できるか確認

ただし、セキュリティ更新をむやみに削除するのはおすすめできません。
ドライバーの入れ直しやサービスの再起動でも改善しない場合の最終手段として検討してください。

【ポイント
このメッセージが出ると、イヤホン側の故障と思いがちですが、ほとんどはPC側の設定・ドライバー・サービスが原因です。
まずはここで紹介した「アダプターの有無」「サービスの状態」を確認し、それから通常Bluetoothトラブル対処(再ペアリング・電波干渉対策など)に進むのがおすすめです。

すぐ試せるクイック対処(5分)

  1. Bluetoothのオン/オフ切替
    設定 > Bluetoothとデバイス で一度オフ→10秒待ってオン。
  2. PCと機器の再起動
    イヤホン/キーボード/マウスは電源長押しで切→入。
  3. 機内モード確認
    クイック設定で機内モードOFFになっているか確認。
  4. 再ペアリング
    設定 > Bluetoothとデバイス > 対象機器「デバイスの削除」→追加 > Bluetooth。

ポイント:再ペアリング時は、他のPCやスマホのBluetoothを切ると競合が減り成功しやすくなります。


本格対処の手順(上から順に)

STEP1:トラブルシューティングを一発実行

  • 設定 > システムトラブルシューティングその他のトラブルシューティングツールBluetooth[実行]
    代表的な設定不整合を自動で修正します。

STEP2:ドライバーとWindowsを最新化

  1. Windows Update
    設定 > Windows Update > 更新プログラムのチェック
    画面下の**「詳細オプション」→「オプションの更新」**にBluetooth/無線関連が出ることがあります。
  2. デバイス マネージャーで更新
    devmgmt.mscBluetooth → アダプターを右クリック > ドライバーの更新
    うまくいかない場合は**「デバイスのアンインストール」→再起動**で再検出させます。

メーカーPCの場合:配布サイト(例:Intel Wireless Bluetooth / Realtek/MediaTek)から提供される純正ドライバーが安定することがあります(型番で検索)。

STEP3:サービスの確認(bthserv)

  1. services.msc を開く
  2. Bluetooth Support Service(bthserv) をダブルクリック
    • スタートアップの種類:自動
    • 実行中でなければ開始、実行中なら再起動
      付随するBluetooth関連サービスがあれば同様に確認します。

STEP4:電源管理による節電をオフ

  • デバイス マネージャー > Bluetoothアダプター(および ネットワーク アダプター のBluetooth統合デバイス)
    電源の管理」タブ > 電力節約のために…オフにするのチェックを外す
  • さらに
    ユニバーサル シリアル バス コントローラーUSB Root Hub系でも同様にチェックを外すと安定することがあります。

STEP5:電波干渉を回避(物理層の最適化)

  • 2.4GHz帯はBluetoothと干渉しやすいです。Wi-Fiは5GHzを優先(ルーター側のバンド切替)
  • 電子レンジ・無線子機・USB3.0機器・ドッキングステーションから距離を離す
  • PC背面のUSBポート直挿しはノイズの影響を受けやすいです。USB延長ケーブルで前面へ逃がすと改善することがあります。

STEP6:オーディオ品質を正しく選ぶ

  • 設定 > システムサウンド
    • 出力:デバイスが2つ見える場合、「ヘッドホン(Stereo/A2DP)」 を既定に
    • 入力(マイク)を使うと自動的に通話用プロファイル(低音質)に切り替わる機種があります。会議中はやむを得ませんが、音楽鑑賞時はマイク無効にすると音質が戻ります。
  • 「サウンドの詳細設定」からオーディオ強化通信時の音量自動調整をオフにして安定化を図るのも有効です。

STEP7:隠れデバイスの掃除(再構築)

  • デバイス マネージャー > 表示非表示のデバイスの表示
    Bluetooth 配下の薄い表示(未接続)デバイスを右クリックでアンインストール
    再起動後に再ペアリングすると安定しやすくなります。

それでも直らないときは

  • クリーンブート(常駐アプリが干渉していないか確認)
  • SFC/DISM でシステムの整合性チェック sfc /scannow DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
  • BIOS/UEFIでBluetooth無効化設定がないか確認
  • 物理アダプターの劣化/規格差(古いBT4.0など)の可能性 → USB Bluetoothアダプターの増設を検討

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内蔵Bluetoothが古い・不安定な場合は、記事内の対処を試しても限界があります。その場合は、USB接続のBluetoothアダプターを追加してしまうのがもっとも手軽で効果的な解決策です
▶ 安定接続に:USB Bluetoothアダプター

PC内蔵Bluetoothが古い/不安定な場合は、USBドングルが即効性のある解決策です。

▶ 通話・会議用:高音質ヘッドセット/外付けマイク

よくある質問(FAQ)

Q.「PINが間違っています」と出ます。
A. 両方の端末で既存のペアリングを削除→再起動→再ペアリング。古い機器は0000/1234を試します。

Q.Bluetoothアイコンが消えました。
A. デバイス マネージャーでアダプターが無効になっていないか確認。見当たらなければドライバーの再インストールやWindows Updateを実施。

Q. Teams/Zoomで音が悪いです。
A. 会議アプリが通話用プロファイル(Hands-Free)を掴みます。会議時は割り切り、音楽鑑賞時はStereoを既定に戻してください。


予防策とコツ

  • 週1回は再起動(スリープ運用のみだと不具合が溜まりやすい)
  • 接続先を絞る(同時接続や他端末のBluetoothオンは競合の元)
  • ファームウェア更新(ヘッドセット/キーボード側のアップデートアプリがあれば適用)
  • 5GHz運用の徹底USB3.0ノイズ対策(延長ケーブル等)

これらの工夫は、トラブルが起きてから慌てて対処するよりも、日常的に取り入れておくことで大きな効果を発揮します。特に、再起動やファームウェア更新といった小さな習慣は、Bluetoothの安定性を長く保つ秘訣です。日頃から意識しておくことで、会議中や作業中に突然接続が切れて困る、といったストレスを大幅に減らすことができます。

まとめ

Bluetoothトラブルは原因の重なりで発生するため、順番に切り分けるのが最短です。まずは再ペアリング/トラブルシューティング/ドライバー/サービス/節電オフ。それでも不安定なら電波干渉回避USBドングルが強力な打ち手になります。

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