
「Googleが危険な状態にある」
「クレジットカードが抜かれる」
といった動画をSNSで見かけたことはありませんか?
実はこれ、全くのデマというわけではなく、日常的にGoogleアカウントを利用している私たち全員に関係のある問題なのです。特にWindowsパソコンを使っている人の多くは、ChromeブラウザやGmail、Googleドライブなどを使っており、Googleアカウントのセキュリティが甘いと、PC全体に深刻な影響が出ることも。
動画などで「Googleが危険な状態」と言われているのは、Google自体に重大なバグがあるというよりも、ユーザー側の使い方や設定次第で、アカウントが非常に危険な状態になるということを指しています。
実際に多い「乗っ取り・情報漏洩」の原因
リスク要因 | 説明 |
---|---|
フィッシング詐欺 | Googleを装った偽メールやサイトでログイン情報を盗まれる。AIを使った詐欺も急増中。 |
パスワードの使い回し | 他のサービスから流出したパスワードを使いまわすことで、Googleにも不正ログインされる。 |
未ロックのスマホ | スマホにパスコードやロックが無いと、第三者にGmailやパスワードが見られる危険あり。 |
保存パスワードの漏洩 | Googleに保存したパスワードがダークウェブで発見された場合、Googleが警告を出す。 |
これらのリスクは、「自分には関係ない」と思っている人ほど、実際に被害に遭いやすい傾向があります。特にパスワードの管理や日常の使い方が甘い場合、知らないうちに情報が流出していることもあるため、注意が必要です。
Windowsユーザーにこそ関係が深い理由
「Googleのセキュリティ問題」と聞くと、スマホの話のように感じるかもしれませんが、実際はWindows環境でも大いに関係があります。
たとえば以下のようなシチュエーションでは、Googleアカウント経由でPC全体に被害が及ぶ可能性もあります
- Chromeに保存したパスワードが漏洩し、オンラインバンキングに不正ログインされる
- Gmailアカウントが乗っ取られて、パソコンのバックアップや重要ファイルにアクセスされる
- 詐欺メールがGmailから届き、添付ファイルをWindowsで開いてウイルス感染
対策1:強くてユニークなパスワードを使う
「123456」や「password」などの簡単なパスワードは即変更を。
各サービスごとに異なるパスワードを使うのが鉄則です。
おすすめはGoogle公式のパスワードマネージャーや、Bitwarden、1Passwordなどの専用ツールを使うことです。
▶︎ Bitwardenは、オープンソースで信頼性の高い無料のパスワードマネージャーです。すべてのパスワードを安全に一元管理でき、自動生成や自動入力機能も備わっているため、セキュリティ対策を手軽に強化できます。
▶︎ 1Passwordは、家族やチームでも使いやすい高機能なパスワードマネージャーです。すべてのログイン情報やクレジットカード情報を一括で安全に管理でき、使いやすさとセキュリティのバランスに優れています。
セキュリティ対策をもっと本格的にしたい方は、信頼できるパスワード管理ツールを使うのもおすすめです。
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対策2:2段階認証を必ず設定
万が一パスワードが漏れても、スマホに届く確認コードがないとログインできない仕組みを取り入れましょう。
- Googleアカウント → セキュリティ → 2段階認証をON
可能なら「Google認証システム(Authenticator)」アプリを使うとさらに安全です。
対策3:Googleのセキュリティ診断を実行
Googleアカウントにログインした状態で、以下のリンクから診断できます。
*この診断では、現在ログインしている端末やサードパーティアプリのアクセス状況、2段階認証の有無などを一括で確認できます。安全性に問題がある場合は、具体的な対処方法も表示されるので、定期的にチェックすることをおすすめします。
対策4:不審なメールやリンクは要注意
- 件名が「緊急」や「パスワード確認してください」などの場合は特に警戒しましょう。
- 送信元のメールアドレスが本物か確認してください。
- メール内のリンクをクリックする前に、マウスオーバーしてURLを確認しましょう。
対策5:スマホのロックは必須!
スマートフォンからGoogleアカウントにアクセスできるため、スマホのロック解除設定が甘いと、それだけでアカウントが乗っ取られる危険があります。
疑問:漏洩したパスワードが本当にネットに出回っている?
Googleが「保存されたパスワードの一部が漏洩しています」と警告するのは、実際にダークウェブ上のデータベースと照合して一致が見つかった場合です。つまり、架空の警告ではなく、過去に何らかのサイトから本当に流出した可能性があります。
保存されたパスワードが乗っ取りに使われる流れ
流出したパスワードは、自動ログインツール(クレデンシャルスタッフィング)で悪用され、短時間で何千ものアカウントに不正アクセスが試みられます。そのため、使い回しパスワードは特に危険です。
Gmailの乗っ取りが全ての始まり?
Gmailが乗っ取られると、そのアドレスで登録しているあらゆるサービスの「パスワード再設定メール」が盗まれ、Amazon・SNS・オンラインバンクなどが次々に乗っ取られるリスクがあります。
Googleアカウントが乗っ取られたら最初にすること
Googleアカウントが乗っ取られたら、まずログイン履歴をみてみましょう。
Googleアカウントの「セキュリティ」設定画面には、過去28日間のログイン履歴(使用デバイスやIPアドレス、地域など)が残っています。不審なログインがあれば、そこで確認できます。
Googleアカウントが完全に乗っ取られ、パスワードまで変更された場合
Googleアカウントを完全に乗っ取られ、パスワードも変更されていた場合、ログイン履歴(デバイス履歴・アクセス履歴)は原則として本人が再びログインできるまで確認できません。
ですが、いくつかの「裏技的に使える可能性のある手段」はあります。
❌【原則】ログインできない=履歴は見られない
• 通常、「ログインしている状態のユーザー」しか、Googleのセキュリティダッシュボード(ログイン履歴やデバイス状況)を見ることはできません。
• つまり、パスワードが変更され、かつ2段階認証まで乗っ取られてしまった場合は、履歴確認自体ができなくなります。
【可能性1】他の端末でまだログイン中なら…
• スマホ・タブレット・別PCなど、以前ログインしていた端末がある場合
▶︎その端末でアカウント設定画面(myaccount.google.com)にアクセスできる可能性があります。
GmailやYouTubeのアプリでアカウント選択ができるなら、ログイン履歴やセキュリティ設定も見られる場合があります。
「強制ログアウトされる前に気づいたか」が勝負どころです!
【可能性2】Googleからの通知メールに残っているログイン情報
• Googleは、以下のような通知を必ず送信しています。
「新しい端末からログインされました」
「パスワードが変更されました」
このメールのヘッダーや本文には、IPアドレスや端末情報、ログイン時刻などが記録されていることがあります。
👉 Gmailが見れない場合でも、転送設定をしていれば他のメールで受け取っている場合もあります。
【可能性3】スマートフォンの通知履歴に残っていることも
AndroidやiPhoneでは、Googleから届いた通知(セキュリティ警告)が通知履歴に残っていることがあります。 Androidの場合は、「設定 > 通知 > 通知履歴」から確認可能(端末によって異なります)。
【裏技とは言えないが有効な手段】Googleアカウント復旧ページの活用
これは「いつ最後に正常にログインしたか」や「どのデバイスを使っていたか」などの情報を求められますが、正確な情報を入力すれば、数時間~数日で復旧できるケースもあります。
❗復旧できない場合に備えて:事後対策も重要
そのアカウントで登録していた各サービスのパスワード変更・支払い情報の停止・アカウント削除など、早急に行う必要があります。
また、警察への相談や、Googleサポート(英語)に報告する方法もあります。
なお、万が一パスワードまで変更されてしまった場合は、自力でログイン履歴を見ることはできません。ただし、他の端末でログイン状態が維持されていたり、Googleからの通知メール・端末の通知履歴にログイン情報が残っている可能性があります。早めの対応が重要です!
安全な使い方をしていればGoogleは危険じゃない
「Googleが危険」と聞くと不安になるかもしれませんが、正しく使い、最低限のセキュリティ対策を行っていれば、安全性は非常に高いです。
大切なのは、“他人任せにせず、自分で守る”という意識を持つことです。
OSだけでなく、あなたの“使い方”次第で大きく変わります。Windowsを安全に使うためにも、Googleアカウントの守り方を見直してみましょう。
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