
Windows 11 の更新プログラム KB5067036(2025年10月配信) を適用後、
「タスクマネージャーでは CPU 使用率が低いのに、PCが重い…」
「何もしていないのにファンが回る」
「ウィンドウを開くとワンテンポ遅れる」
といった“見えない負荷”に悩むケースが増えています。
これはいくつかの Windows システムコンポーネントが、
タスクマネージャー上の表示より多くのリソースを裏で使用するケースがあるため です。
この記事では、
▼KB5067036以降に起きがちな “隠れた負荷”の原因
▼タスクマネージャーで見えにくい動きを調べる方法
▼根本的な対処法
を、初心者でも分かるように丁寧に解説します。
1. KB5067036後に増えている“見えない負荷”とは?
●タスクマネージャーが追えないバックグラウンド処理
以下の動作は タスクマネージャーに即時反映されない、または数値が小さく見える ことがあります。
- Windows Search(インデックス作成の再構築)
- Defender のバックグラウンドスキャン
- 新スタートメニュー関連のプロセス再構成
- 設定アプリの統合後プロセス(特に UI 関連の描画周り)
- WinUI 3 の再初期化(KB5067036で変更点あり)
- アップデート後の「利用状況データ」再収集
表向きの CPU やディスクが低くても、
コアの一部だけが継続的に張り付いている というケースが多いのが特徴です。
2. “見えない負荷”が起きているかをチェックする方法
▼方法①:「詳細パフォーマンス」からコア単位の負荷を確認
- タスクマネージャーを開く
- 左メニューから [パフォーマンス] を選ぶ
- CPUグラフを右クリック →[変更 → 論理プロセッサ]
すると、コアごとに負荷が確認できます。
特定の1コアだけ常に50〜100%付近 の場合は、
Windows Search・Defender・UIプロセスの負荷が疑われます。
▼方法②:「リソースモニター」でリアルタイムのディスクI/Oを見る
- Windowsキー + R →
resmonと入力 - リソースモニターで ディスク タブを開く
ここで…
SearchIndexer.exeMsMpEng.exe(Defender)explorer.exeStartMenuExperienceHost.exe
などが 数値以上にI/Oを繰り返している 場合は、隠れ負荷の兆候です。
▼方法③:「パフォーマンスモニター」で細かく追跡する
より詳細に調べたい場合は、パフォーマンスモニターがおすすめ。
- Windowsキー →「perfmon」と入力
- 左の「パフォーマンスモニター」から
→ プロセス別のCPU時間 / ディスク待ち時刻 を追加
異常に数値が跳ねているプロセスは “真犯人” の可能性があります。
▼方法④:イベントビューアーでエラー&再初期化を確認
アップデート後は UI モジュールの再初期化が複数回起きがちです。
- Windowsキー →「イベントビューアー」
- Windowsログ → システム
- 「エラー」「警告」「情報」の連続発生を確認
特に
ShellExperienceHostStartMenuExperienceHostDWM(デスクトップウィンドウマネージャ)
が頻発している場合は UI 関連が負荷源です。
3. “見えない負荷”の主な原因と対処法
●原因①:Windows Search の再インデックス
KB5067036適用後に検索データベースが再構築されることがあります。
▼対処
- 設定 →[プライバシーとセキュリティ]
- [検索の許可]→[詳細設定]
- インデックスの再構築 を実施
再構築は一時的に重くなりますが、終われば軽くなります。
●原因②:Defenderのバックグラウンドスキャン
アップデート直後はプログラムの再検証が走りやすいです。
▼対処
- Windowsセキュリティを開く
- [ウイルスと脅威の防止]
- 一時的に「クイックスキャン」を実行 → 内部の処理が整理され軽くなることが多い
●原因③:新スタートメニューのキャッシュ更新
KB5067036でスタートメニューが刷新され、
内部処理の“移行作業”で負荷が出る場合があります。
▼対処
StartMenuExperienceHost.exeが高負荷なら 一度サインアウト- もしくは Explorer の再起動(Ctrl+Shift+右クリック)
●原因④:UI の再構成(WinUI 3系)
KB5067036 は UI 部分の更新が多く、
DWM・ShellExperienceHost のエラーから負荷につながることがあります。
▼対処
- [設定 → システム → ディスプレイ → グラフィック]
dwm.exeを「省電力」または「高パフォーマンス」に固定して様子を見る
●原因⑤:アプリの互換性チェックが走り続ける
アップデート後に古いアプリがあると、互換性チェックがループすることがあります。
▼対処
- Microsoft Store →[ライブラリ]→ 一括更新
- 不要な常駐アプリの停止(特にRazer、Nahimic、古いLANユーティリティ)
4. それでも重いときの最終手段
●① Windows Update トラブルを修復する
設定 →[システム → トラブルシューティング → その他]
→ Windows Update トラブルシューティング
●② DISM/SFC でシステム整合性をチェック
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
sfc /scannow
●③ KB5067036を一度削除して再インストール
- 設定 → Windows Update → 更新履歴
- [更新プログラムをアンインストール]
5. まとめ:見えない負荷は“原因を特定すれば”必ず軽くなる
KB5067036は UI 更新が大きく、
アップデート直後は 表に見えない負荷が数時間続く ケースが多いです。
しかし、
- コア別の負荷
- ディスクI/O
- Defender
- Search
- UI関連のイベント
をチェックすれば、原因はほぼ特定できます。
もし PC が長時間重い状態なら、この記事の手順で
どのプロセスが裏で暴れているのか を確認してみてください。
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