- 1 Microsoft Storeだけおかしい…その症状、直せます
- 2 1. Microsoft Storeが動かなくなる主な原因
- 3 2. まずは確認したい「基本のチェック」
- 4 3. 設定から行う「リセット」と「修復」
- 5 4. WSResetコマンドでキャッシュを空にする
- 6 5. PowerShellでMicrosoft Storeを再インストール(再登録)
- 7 6. すべての標準アプリをまとめて再登録する方法
- 8 7. アプリがインストールできない場合の追加チェック
- 9 8. Windows側の修復(DISM / SFC)も試しておく
- 10 9. 新しいユーザーアカウントで試す(プロファイル破損の切り分け)
- 11 10. それでもダメな場合の最終手段:Windowsの修復インストール
- 12 11. 再発を防ぐためにできること
- 13 まとめ:Microsoft Storeの再インストールは「最終手段」ではない
Microsoft Storeだけおかしい…その症状、直せます

「Microsoft Storeだけが起動しない」「ストアのウインドウが一瞬出てすぐ消える」「アプリのインストール・更新が全部失敗する」──
最近、こうした相談がまた増えています。
とくに Windows 11 24H2 以降では、
- ストアアプリが突然起動しなくなる
- サインイン中から進まない
- アップデート中に固まって以降、動かない
といった「Storeだけ壊れた状態」になるケースが目立ちます。
本記事では、Windows 11 / Windows 10 共通で使える「Microsoft Storeの修復〜再インストール」手順を、かんたんなものから順番に解説します。
- まずはデータを消さない・リスクが少ない方法
- 改善しないときの「再インストール(再登録)」
- 最後の手段としての Windows 側の修復
まで、一通り網羅します。
※企業や学校の PC の場合、組織ポリシーで Store が無効化されていることがあります。心当たりがある場合は、自己判断で作業せず、管理者に確認してください。
1. Microsoft Storeが動かなくなる主な原因
細かい要因はさまざまですが、ユーザー側で対処できるのは主に次の4パターンです。
- 一時的なエラー・キャッシュ破損
- ネットワークの不調
- 一時ファイルやキャッシュが壊れた
- サインイン情報が不安定になっている
- アプリパッケージの破損
- Windows Update 中にエラーが出た
- ディスクエラーや強制終了の影響
- サードパーティ製クリーンアップソフトが Store 関連ファイルを消してしまった
- ユーザープロファイルの問題
- 特定のユーザーアカウントでのみ不具合が出る
- 新規ユーザーでは正常に動く
- システムファイル側の破損
- DISM / SFC が必要なレベルで OS 側が傷んでいる
この記事では、「1→2→3→4」の順番で、なるべく簡単&安全な方法から試していく構成にしています。
2. まずは確認したい「基本のチェック」
① Windowsの再起動・ネットワーク・時刻設定
意外と多いのが、OSの一時的な不調やネットワーク不安定によるエラーです。次の3つは、どのトラブルでも“お約束”の確認ポイントです。
- PCを一度シャットダウン → 数十秒待ってから再起動
- 有線/Wi-Fi の接続状態を確認(ルーターの再起動も有効)
- Windows の日時がずれていないか確認
- 設定 →「時刻と言語」→「日付と時刻」
- 「時刻を自動的に設定する」をオンにする
時刻ズレは、Microsoft アカウントや Store など「クラウドと連携するサービス」で不具合の原因になりがちです。
3. 設定から行う「リセット」と「修復」
① アプリ設定からの修復(データを消さずに試す)
まずは アプリの「修復」機能から試してみます。これは、アプリのデータを極力残したまま、壊れた部分だけ直してくれる機能です。
- 設定 を開く
- 「アプリ」 → 「インストールされているアプリ」(または「アプリと機能」)を開く
- 一覧から 「Microsoft Store」 を探す
- 「…」ボタン(または名前をクリック)→ 「詳細オプション」
- 少し下にスクロールして「修復」ボタンをクリック
修復完了後、Windows を再起動し、Store が起動するか確認します。
3-2. 改善しない場合は「リセット」を試す
修復でダメな場合は、アプリを初期状態に戻す「リセット」を試します。
同じ画面の下にある「リセット」ボタンをクリックすると、
- アプリの設定
- 一部のキャッシュやログイン情報
などが初期化されます。
※インストール済みアプリ自体はそのまま残りますが、アプリによっては「再サインイン(再ログイン)」が必要になります。
特に、Microsoft アカウント・Google アカウント・サブスクリプション系アプリ(Office / Adobe / Dropbox など)は、再度パスワードを求められることがあります。パスワードや2段階認証の方法を忘れている場合、ログインできなくなる可能性があるため事前に確認しておいてください。
4. WSResetコマンドでキャッシュを空にする
設定からの修復・リセットと並んで昔からあるのが、WSReset.exe を使ったキャッシュクリアです。
- Windowsキー + R を押して「ファイル名を指定して実行」を開く
- 入力欄に
wsreset.exeと入力 - 「OK」をクリック
しばらく黒いウィンドウが表示され、その後自動的に Microsoft Store が起動します。
- 画面が閉じるまで数十秒〜1分ほど待つ
- 途中で閉じないことがポイント
これで改善する場合も多いです。
5. PowerShellでMicrosoft Storeを再インストール(再登録)
ここからが「本格的な再インストール/再登録」のパートです。
少し手順が高度になるので、自己責任で慎重に進めてください。
⚠ 重要
- 必ず 管理者権限の PowerShell を使用します。
- 企業・学校の PC では実行しないでください(ポリシー違反の可能性があります)。
- 事前に、重要なデータのバックアップをおすすめします。
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① 管理者として PowerShell を開く
- スタートボタンを右クリック
- 「Windows PowerShell(管理者)」または「ターミナル(管理者)」をクリック
- 「このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?」→「はい」
② まずは現在の Store パッケージを削除する
Get-AppxPackage Microsoft.WindowsStore | Remove-AppxPackage
Enter キーで実行し、エラーが出ないか確認します。
この操作で、現在のユーザーのMicrosoft Storeパッケージが削除されます。
③Storeを再登録(再インストール)する
続いて、既にインストールされている Store パッケージ情報から再登録します。
Get-AppxPackage -AllUsers Microsoft.WindowsStore | ForEach-Object {
Add-AppxPackage -DisableDevelopmentMode -Register “$($_.InstallLocation)\AppxManifest.xml”
}
実行後、数十秒〜1分ほど待ちます。
完了したら、Windows を再起動し、Microsoft Store を開いて動作を確認します。
6. すべての標準アプリをまとめて再登録する方法
Store 以外にも、フォトアプリやメール、カレンダーなどが一緒におかしくなっている場合は、Windows 既定アプリをまとめて再登録する方法もあります。
※副作用として、標準アプリが再度インストールされたり、初期状態に近づきます。
不要なアプリ(ニュース・天気など)も戻ってくる可能性があるため、気になる場合は避けてください。
Get-AppxPackage -AllUsers | ForEach-Object {
Add-AppxPackage -DisableDevelopmentMode -Register “$($_.InstallLocation)\AppxManifest.xml”
}
処理には時間がかかる場合があります。完了するまで PowerShell を閉じないようにしましょう。
終了後、Windows を再起動して動作を確認します。
7. アプリがインストールできない場合の追加チェック
Store 自体は開くようになったのに、
- アプリがダウンロード中のまま一向に進まない
- 「インストールエラー」だけ表示されて進まない
といった場合は、次のポイントも確認しておきましょう。
① Microsoftアカウントでサインインし直す
- Microsoft Store を開く
- 右上のアイコンをクリック
- 「サインアウト」→再度サインイン
アカウント情報が不整合を起こしていると、アプリのインストールが失敗し続けることがあります。
② ディスクの空き容量を確認する
- Cドライブの空き容量が数GB以下だと、アプリのインストールが不安定になります。
- 不要なファイル・一時ファイルの削除や、外付けドライブへの移動も検討してください。
③ セキュリティソフトの干渉
- 一部のサードパーティ製セキュリティソフトやファイアウォールが通信をブロックしているケースもあります。
- 一時的にリアルタイム保護をOFFにして改善するかを確認し、問題があれば設定を見直します。
(作業後は必ず元に戻してください)
8. Windows側の修復(DISM / SFC)も試しておく
Store が再インストールできない/コマンド実行でエラーになる場合、OSのシステムファイル自体が壊れている可能性があります。
その場合は、管理者のコマンドプロンプトまたはPowerShellで、次の順番で実行してみてください。
① DISM(イメージの修復)
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth処理には数十分かかることがあります。100%になるまで待ちます。
② SFC(システムファイルチェック)
sfc /scannowこちらも数十分かかることがあります。
「破損したファイルが見つかり、正常に修復されました」と表示されれば、再起動後に Store の動作が改善する可能性があります。
9. 新しいユーザーアカウントで試す(プロファイル破損の切り分け)
ここまで試しても、
- 特定のユーザーでだけ Store が動かない
- 別ユーザーなら問題なく動く
という場合は、ユーザープロファイル自体が壊れている可能性が高いです。
① 新規ローカルユーザーを作成して確認
- 設定 →「アカウント」→「家族とその他ユーザー」
- 「その他のユーザーをこのPCに追加」
- ローカルアカウントを新規作成
- 作成したユーザーでサインインし、Microsoft Store を開いてみる
新しいユーザーで Store が正常に動くなら、元のユーザーに問題があると切り分けできます。
この場合、
- 新しいユーザーをメインとして使う
- 必要なデータをコピーし、古いユーザーは徐々に使わなくする
という移行も選択肢になります。
10. それでもダメな場合の最終手段:Windowsの修復インストール
ここまでの対処でも改善しない場合は、Windows自体の上書き修復(インプレースアップグレード)を検討します。
- Microsoft公式の「インストールメディア作成ツール」や「インストールアシスタント」を使って、同じバージョンの Windows を上書きインストール
- 個人ファイルやアプリを残したまま OS を修復できるケースが多い
ただし、手順を誤るとデータ消失のリスクもあるため、事前バックアップは必須です。不安な場合は、PCに詳しい人や専門業者に相談するのが安全です。
11. 再発を防ぐためにできること
Microsoft Store のトラブルを繰り返さないために、次のポイントも意識しておくと安心です。
- Windows Updateを「こまめに」適用する
- ただし、大型アップデート直後は様子見も大事(不具合情報をチェック)
- クリーンアップソフトの使い過ぎに注意
- 「不要ファイルを一括削除」系のソフトが Store 関連ファイルを巻き込むことがあります
- ディスクエラーを早めに検出する
- 変な音がする・よくフリーズする PC は、ストレージの健康状態をチェック
- サインアウト・強制終了を乱発しない
- Store の更新中に電源を切ると、破損の原因になります
まとめ:Microsoft Storeの再インストールは「最終手段」ではない
Microsoft Store が壊れると、
- アプリのインストール/更新ができない
- 有料アプリやゲームの管理もできない
と、意外なほどダメージが大きくなります。
ただし、今回紹介したように、
- 設定からの修復・リセット
- WSReset.exe でのキャッシュクリア
- PowerShell での Store 再インストール(再登録)
- DISM / SFC による OS 修復
- 新規ユーザーでの切り分け
と、段階的に試せる手順がいくつも用意されています。
「PC を初期化するしかない…」とあきらめる前に、本記事の順番で少しずつ試してみてください。
多くのケースでは、PowerShellでの再登録+DISM/SFCあたりまでで回復するはずなので、再インストールには慎重になってくださいね。
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