タッチパッドの「無効化・有効化」「動かない」「ジェスチャーが効かない」をまるっと解決するガイド(Windows 11/10)

ノートパソコンの画面に「タッチパッドが効かない時の対処法」と日本語で表示され、無効化・有効化方法、動かない、クリックできない、ジェスチャー設定が効かないといった項目が示されているイラスト。画面上にはタッチパッドのアイコンに禁止マークが重なり、手が指している様子。

ノートPCのタッチパッドが急に反応しない/クリックできない/ジェスチャーが効かないと、とても不便ですよね。本記事では、初心者の方でも順番に試せるように、基本のオン/オフ切替 → かんたんチェック → ドライバーと電源設定 → メーカー固有のポイント → 最終手段の流れで、丁寧にご案内します。

(※説明は Windows 11 を基準にしています。Windows 10 でも基本の場所はほぼ同じです。)

目次

まずはオン/オフ(有効化・無効化)のやり方

1) 設定アプリから切り替える(いちばん確実)

  1. Windows ロゴキー + I を押して「設定」を開きます。
  2. [Bluetooth とデバイス]→[タッチパッド] を開きます。
  3. 画面上部の 「タッチパッド」トグル を オン/オフ にします。
    • 外付けマウスを挿すとオフになる場合は、同画面内の 「マウス接続時もタッチパッドをオンのままにする」(名称は機種により少し異なります)を オン にしてください。

2) キーボードの Fnキー + F(ファンクション)で切替

  • キーボード上段に タッチパッドのアイコン(指や四角のマーク)が描かれているキーがあり、Fn + そのキー でオン/オフできます。
  • 例:Lenovo=F6/F8、HP=F5、Acer=F7、ASUS=F6、Dell=F5 など(機種により異なります)。

画面が操作できないときは、Tab / 矢印キー / Space / Enter で項目移動・切替ができます。

3) デバイス マネージャーで有効化する

  1. Windows ロゴキー + X → [デバイス マネージャー]。
  2. [マウスとそのほかのポインティング デバイス] を開き、
    「HID 準拠タッチパッド」「Synaptics/ELAN/Precision Touchpad」 などを探します。
  3. 右クリックして [デバイスを有効にする](無効の場合)/[デバイスを無効にする](無効化したい場合)を選びます。

「動かない/クリックできない」時の基本チェック(上から順に)

外付けマウスの自動オフ設定

設定 → [Bluetooth とデバイス]→[タッチパッド]で
「マウス接続時もオン」 を オン にします。

誤タップ・誤操作対策の設定

同じ画面で [タップ][スクロールとズーム] をオンに。感度は 「高」または「中」 にして試します。

再起動・一時的な不具合の解消

Windows の一時的な停止で効かなくなることがあります。まずは再起動をお試しください。

ドライバー状態の確認

デバイス マネージャーで該当デバイスを右クリック → [ドライバーの更新] で自動検索。

直前まで動いていたのにダメになった場合は [ドライバーのロールバック] を試します(表示がある場合)。

改善しなければ [デバイスのアンインストール] → 「このデバイスのドライバー ソフトウェアを削除」にチェック → 再起動 → Windows Update で再導入、がおすすめです。

電源管理の見直し(省電力で切れている可能性)

デバイス マネージャーでタッチパッドや 「I2C Controller / SMBus」 など関連デバイスを開き、
[電源の管理]タブ →「電力節約のために…」のチェックを外す。(表示がある場合)

BIOS/UEFI の設定確認

起動時に F2 / Del / F10 / F12 / Esc のいずれかで BIOS/UEFI を開き、
「Internal Pointing Device / Touchpad」 が Enabled(有効) になっているか確認します。

変更したら保存(F10 が多い)して再起動します。

ハードウェア要因の切り分け

タッチパッド面の水分・油分・ほこりをやわらかい布で軽く拭きます。

静電気 が強いと反応が鈍る場合があります。AC アダプタを抜き数分放電してから再接続し、改善するか確認します。

一部機種はタッチパッド周辺に物理スイッチがあります(LED 点灯/消灯で状態がわかるタイプ)。誤ってオフになっていないかご確認ください。

ジェスチャー(2本指スクロール・3/4本指)が効かない時

1.ジェスチャーを個別にオンにする

設定 → [Bluetooth とデバイス]→[タッチパッド]で
[タップ][スクロールとズーム][3 本指ジェスチャ][4 本指ジェスチャ] をそれぞれ オン。

スクロール方向(ナチュラル/逆)や感度もここで調整できます。

2.Precision タッチパッドかを確認

画面上部に 「この PC は Precision タッチパッドに対応…」 といった表示があれば Windows 標準の細かな設定が使えます。
表示がない機種は、Synaptics・ELAN などメーカーのユーティリティ(例:Dell Touchpad、Lenovo Vantage、HP Control Center、ASUS Smart Gesture 等)側で詳細設定を行います。

アプリ側の制限を確認

一部の古いアプリやリモート接続環境ではジェスチャーが効かないことがあります。ブラウザーやエクスプローラーでまず検証し、アプリ特有の設定(ズーム無効等)がないか確認します。

ドライバーを入れ直す

ジェスチャーはドライバー依存度が高いです。前章の手順でロールバック → 再インストールを試してください。
可能であればPC メーカー公式サイトの機種別ドライバーを使うと安定しやすいです。

Lenovo IdeaPad 用ドライバー&ユーティリティ

Lenovo公式サポートページでお使いのモデル名を検索し、最新のタッチパッドドライバーを入手してください。また、Lenovo Vantageアプリをインストールすると、ジェスチャー設定やFnキー動作切替が可能です。

ドライバー&ユーティリティ ダウンロード手順

1. 下記の公式サポートページを開きます。

👉 Lenovo ドライバー & ソフトウェア ダウンロードページ

2. ページ上部の検索ボックスに お使いのモデル名(例:IdeaPad Slim 5 16IRU8) を入力して検索。

3. [ドライバー&ソフトウェア] を選択。

4. カテゴリで[マウス、ペン、キーボード、タッチパッド] を選びます。

5. 最新の 「タッチパッド ドライバー(Synaptics/ELAN/Precision)」 をダウンロードし、インストールします。

6. インストール後は必ず再起動してください。

💡 Lenovo Vantage アプリも同ページの「アプリケーションとユーティリティ」からダウンロード可能。

ジェスチャー設定やFnキー動作切替がここで行えます。

ASUS VivoBook 用ドライバー&ユーティリティ

ASUS公式サポートページからモデル名を検索し、最新のタッチパッドドライバーを入手してください。
Precision対応モデルではMyASUSアプリで感度やジェスチャー設定を調整できます。古いモデルではASUS Smart Gestureを使用します。

ドライバー&ユーティリティ ダウンロード手順

1. 下記の公式サポートページを開きます。

👉 ASUS ドライバー & ユーティリティ ダウンロードページ

2. 検索バーに お使いのモデル名(例:VivoBook 15 X1504) を入力し、該当モデルを選択。

3. [ドライバーとツール] をクリック。

4. OS(Windows 11 / 10)を選択。

5. カテゴリで[タッチパッド] を探し、最新のドライバーをダウンロード。

6. MyASUS アプリ も同じページの「ソフトウェアとユーティリティ」にあります。

Precisionモデルや新機種ではこのアプリで感度やジェスチャー設定が可能です。

💡 古い機種 の場合は「ASUS Smart Gesture」ユーティリティをインストールすることで2本指スクロールや3本指操作を有効化できます。

すぐ使える「症状別チェックリスト」

症状最初に試すこと改善しなければ
ポインターが動かない設定でタッチパッドをオン/Fn+Fキーで切替デバイス マネージャーで有効化・ドライバー再インストール・BIOS確認
クリックできない/タップが効かない[タップ]設定をオン、感度「中〜高」にドライバーのロールバック/再インストール、外部マウス接続時の自動オフ解除
2本指スクロールが効かない[スクロールとズーム]をオン、方向設定を確認メーカーのユーティリティで有効化、ドライバー更新
3/4 本指ジェスチャーが効かない[3本指/4本指ジェスチャ]をオン、動作を割り当てPrecision 非対応ならメーカー設定で実施、ドライバー入れ直し
外付けマウスを抜くまで動かない「マウス接続時もオンのまま」をオン電源管理の省電力設定を見直し、ドライバー更新

メーカー固有のポイント(覚えておくと便利)

Fn キーの場所・組み合わせ:モデルごとに違います。タッチパッドのアイコンが描かれたキーを探してください。

ユーティリティ アプリの一例

▶︎ Lenovo:Lenovo Vantage

▶︎ Dell:Dell Touchpad(または「マウスの追加設定」内)

▶︎ HP:HP Control Center / Mouse Properties(Synaptics タブ)

▶︎ ASUS:ASUS Smart Gesture / MyASUS
これらに「ジェスチャー」「タップ」「感度」の詳細があります。

※BIOS 表記の例:「Internal Pointing Device」「Touchpad」「Advanced → Built-in Device Options」など。Enabled/Disabled を切り替えます。

それでも直らない場合の復旧ステップ(安全な順)

クリーン ブートでの切り分け

常駐ソフトの干渉を除いて挙動を見ることで、原因がアプリ側か判断しやすくなります。

新しいローカルユーザーを作成して確認

プロファイルだけ壊れているケースがあります。新規ユーザーで正常なら、設定移行をご検討ください。

システムの復元

正常だった日付の復元ポイントがあれば戻します。

詳しいやり方はこちらで解説しています。>システムの復元」ができないときの対処法

メーカー公式ドライバーをクリーン再インストール

デバイス マネージャーで削除時に「ドライバー ソフトウェアも削除」にチェック → 再起動 → 公式サイト版を入れ直します。

ハードウェア点検

物理的な故障の可能性がある場合は、メーカーサポートや修理店舗への相談が確実です。

キーボードだけで設定画面を開く小ワザ

  • Windows ロゴキー + I(設定を開く)
  • Tab / 矢印キー(項目移動)、Enter(決定)、Space(トグルのオン/オフ)
  • 検索ボックスに 「タッチパッド」 と打つと目的の設定にすばやく到達できます。

まとめ

①まずは設定のトグルと Fn キー でオン/オフを確認します。

②ダメなら 外付けマウス時の自動オフ・感度・タップ設定 を見直し、ドライバー(更新/ロールバック/再インストール) と 電源管理 を順にチェックします。

Precision 非対応機種はメーカーのユーティリティ が要となります。BIOS/UEFI の無効化設定にも注意してください。最後は

クリーンブート → 新規ユーザー → 復元 → 公式ドライバーの入れ直し

の順で切り分けると、原因を安全に追い込めます。

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