Windows 10 から Windows 11 にアップグレードしようとしたものの
「このPCではWindows 11を実行できません」
というメッセージが表示されることがあるようです。
特に Core i3 以上のCPU を搭載しているのにアップグレードできないケースもあり、ご相談を受ける事が増えてきました。
そこで今日は、その 原因と解決策 をわかりやすく解説したいと思います。
Windows11にアップグレードできない原因
Core i3 以上のCPUを搭載していても、Windows 11へのアップグレードができない主な理由は次の3つです。
① CPUがWindows 11の公式対応リストにない
Windows 11は、対応CPUのリストに記載されているCPUでないと、正式にはアップグレードできません。
たとえば、Intel Core i3以上のすべての世代が対応しているわけではなく、第8世代(Coffee Lake)以降が必須となります。
✅ CPUの確認方法
1. 自分のCPUの世代を確認する
1. [Windows]キー + [R]キーを押して「ファイル名を指定して実行」を開く
2. dxdiag と入力して Enter
(Enterを押して↓のような画面が出た時は『いいえ』で進んでください)

3. 「システム」タブの「プロセッサ」をチェック

4. 例:Intel(R) Core(TM) i3-7100 → 第7世代(非対応)
2. Windows 11の公式対応CPUリストを確認する
• Microsoft公式:対応CPUリスト
• Core i3なら 8000番台(第8世代)以降が必要
ブランド | モデル |
---|---|
Intel® Core™ i3 | i3-8100、i3-8350K、i3-10100、i3-10105、i3-1115G4、i3-12100、i3-13100 など |
Intel® Core™ i5 | i5-8400、i5-8600K、i5-10400、i5-10600K、i5-11400、i5-12400、i5-13400 など |
Intel® Core™ i7 | i7-8700、i7-9700K、i7-10700、i7-11700、i7-12700、i7-13700 など |
Intel® Core™ i9 | i9-9900K、i9-10900K、i9-11900K、i9-12900K、i9-13900K など |
Intel® Xeon® | W-2102、W-2133、W-2223、W-2235、W-2295 など |
ブランド | モデル |
---|---|
AMD Ryzen™ 3 | Ryzen™ 3 3100、Ryzen™ 3 3200G、Ryzen™ 3 4300U、Ryzen™ 3 5300G など |
AMD Ryzen™ 5 | Ryzen™ 5 2600、Ryzen™ 5 3600、Ryzen™ 5 4600H、Ryzen™ 5 5600X など |
AMD Ryzen™ 7 | Ryzen™ 7 2700X、Ryzen™ 7 3700X、Ryzen™ 7 4800H、Ryzen™ 7 5800X など |
AMD Ryzen™ 9 | Ryzen™ 9 3900X、Ryzen™ 9 5900X、Ryzen™ 9 5950X など |
AMD EPYC™ | EPYC™ 7252、EPYC™ 7452、EPYC™ 7742 など |
詳しくは下記公式サイトでご覧ください。
・ Windows十一でサポートされているIntelプロセッサ
Windows11にアップグレードするための解決策
前提に
CPUが第8世代未満なら、アップグレードは不可です。
(CPUの交換 or Windows 10の継続利用が必要)
>参考記事・Windows10のサポート終了後も使える?サポート終了後に延命させる方法
CPUが対応している場合は、次の②③の対策を試してください。
TPM 2.0 が無効になっているかも?
Windows 11には TPM 2.0(セキュリティ機能) が必須ですが、PCによってはBIOS設定で無効化されていることがあります。
TPM 確認方法
1. [Windows]キー + [R]キー を押して「ファイル名を指定して実行」を開く
2. tpm.msc と入力して Enter
3. 「TPMの準備完了」と表示されていればOK
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4. 「TPMが見つかりません」などと表示される場合はBIOSで有効化する必要あり
>関連記事・Windows 11なのにアップデートできない!?原因は意外な所だった!
🔷 解決策(BIOSで有効化する方法)
1. PCを再起動し、起動時に [F2]または[Del]キー を連打して BIOS(UEFI) を開く
2. 「Security(セキュリティ)」または「Advanced(詳細設定)」の項目へ移動
3. 「TPM(または PTT / fTPM)」を 有効化(Enable)
4. 設定を保存して再起動
③ セキュアブートが無効になっている
Windows 11では セキュアブート という機能が有効になっている必要があります。
✅ 確認方法
1. [Windows]キー + [R]キー を押して msinfo32 と入力 → Enter
2. 「セキュアブートの状態」が「無効」なら有効化が必要
解決策(BIOSで有効化する方法)
1. PCを再起動し、起動時に [F2]または[Del]キー を連打してBIOSを開く
2. 「Boot(起動)」の設定へ移動
3. 「Secure Boot(セキュアブート)」を Enable(有効) にする
4. 設定を保存して再起動
上記の設定をしてもアップグレードできない場合
もし TPMやセキュアブートを有効化してもアップグレードできない 場合、次の方法を試してみましょう。
① PC 正常性チェックツールで診断
Microsoftの公式ツール「PC 正常性チェック」を使うと、アップグレードできない原因を簡単に特定できます。
『PC正常性チェック』ツールのダウンロード方法
• PC 正常性チェックツール(Microsoft公式) からダウンロード
• ツールを実行し、「今すぐチェック」ボタンを押す
• どの条件が満たされていないか確認しましょう。
② Windows 11 をクリーンインストール(非推奨)
すべての条件を満たしているのにアップグレードできない場合、クリーンインストールする方法もあります。
ただし、データが消える ため バックアップ必須 です。
クリーンインストールの 手順
1. Windows 11のISOファイル をMicrosoft公式サイトからダウンロード

2. インストールメディアを作成(USBメモリ 8GB以上推奨)
3. BIOSでUSBから起動 → クリーンインストール
クリーンインストール後、再度 Windows11のアップグレードを試してみてください!
Windows10から Windows11へアップグレードエラー・まとめ
Windows 10のサポートは 2025年10月14日まで なので、使い続けるのも一つの手ですが、早めに対策を考えておきましょう!
今日の説明を、わかりやすく表にしてみました。
原因 | 確認方法 | 解決策 |
---|---|---|
CPUが非対応 | dxdiag でCPUを確認 | CPUが第8世代未満ならアップグレード不可 |
TPM 2.0が無効 | tpm.msc で確認 | BIOSで「TPM」を有効化 |
セキュアブートが無効 | msinfo32 で確認 | BIOSで「Secure Boot」を有効化 |
不明な理由で不可 | PC 正常性チェックを実行 | 診断結果を確認し対応 |
この方法で、 Windows11へのアップグレードが完了できると思います。
また、今後も Windows関連の記事をアップしていきますので、よかったらお気に入り登録をよろしくお願いします。
<関連サイト>Microsoft Windows11公式サイト
<関連記事>2025年2月! Windows11アップデート「このPCは対応していません」でも大丈夫!最新24H2にアップデートする裏技を図解付きで完全解説