
「ハードディスクやSSDの容量には余裕があるのに、突然PCが固まってしまう…」
そんな経験はありませんか?
特にWindows 10やWindows 11を少し古いPCで使っていると、ストレージが空いているにもかかわらず CPU使用率が100%に張り付いてフリーズする ことがあります。
この記事では、CPUが100%になる原因を整理しながら、初心者でもできる解決方法を丁寧にご紹介します。
CPU100%で固まる主な原因
常駐ソフトやバックグラウンドアプリの負荷
PCを起動すると、知らないうちに多数のアプリが裏で動いています。
特に 常駐ソフト(セキュリティソフト、クラウド同期、チャットアプリなど) が多いと、CPUに大きな負担をかけることがあります。
Windows Updateやセキュリティソフトの影響
更新プログラムのインストールやウイルススキャンは、CPUを一時的に大きく消費します。
「何もしていないのに固まる」という場合、実はWindows UpdateやDefenderのスキャンが裏で動いているケースも多いです。
古いドライバーや不具合のあるソフト
互換性のない古いドライバーや、エラーを起こしているアプリがCPUを占有することもあります。
特にプリンタードライバーや古いゲームソフトなどが原因になることがあります。
発熱や冷却不足による性能低下(サーマルスロットリング)
CPUは熱くなりすぎると、自動的に性能を下げて自分を守ります。
その結果、処理が遅れてタスクが滞り、CPU使用率が100%に張り付いたように見えることがあります。
対処法ステップ
タスクマネージャーで原因プロセスを特定する
まずは タスクマネージャー を開き、どのアプリがCPUを使っているのか確認しましょう。
- Ctrl + Shift + Esc で起動
- 「プロセス」タブの「CPU」列をクリックすると、使用率が高い順に並び替えできます
犯人がわかれば、そのアプリを一時終了したり、設定を見直したりできます。
不要なスタートアップを無効化する
PC起動時に自動で立ち上がるアプリが多いと、常にCPUを圧迫します。
- タスクマネージャーの「スタートアップ」タブで不要なアプリを「無効」にする
- 代表的に無効化しても良いもの:チャットアプリ、クラウド同期(必要なときだけ使う)、音楽配信アプリなど
Windows Update・ドライバーを最新にする
不具合でCPUを占有してしまうケースは、アップデートで解消することがあります。
- 「設定」 → 「更新とセキュリティ」からWindows Updateを実行
- デバイスマネージャーや公式サイトから最新ドライバーを導入
特にグラフィックドライバーやネットワークドライバーは影響が大きいです。
ウイルスやマルウェアをチェックする
マルウェアが裏で勝手に動き、CPUを消費している可能性もあります。
Windows Defenderや信頼できるセキュリティソフトでスキャンしてみましょう。
冷却対策を行う
CPU温度が高すぎると動作が不安定になります。
- PC内部のホコリを掃除する
- ノートPCなら冷却台を使う
- CPUグリスを塗り直す(上級者向け)
根本改善の手順(中級編)
電源プランを調整する
省電力設定だとCPU性能が制限される場合があります。
「高パフォーマンス」モードに変更すると、安定するケースもあります。
不要サービスを停止する
Windowsは多くのサービスを裏で動かしています。
中には不要なものもあり、停止することでCPU負荷を減らせます。
ただし、誤って必要なサービスを止めると不具合につながるので慎重に行いましょう。
SSD換装やメモリ増設で体感改善
CPU負荷そのものを下げることはできませんが、データ処理速度を改善することで「固まったように見える」状態を減らせます。
特にHDDからSSDへの換装は効果絶大です。
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仕上げの最適化テクニック(上級編)
1. 仮想メモリ(ページファイル)を調整する
CPU使用率が高いとき、実際にはメモリ不足も関係しています。
Windowsは不足したメモリを「仮想メモリ(ページファイル)」としてストレージに確保しますが、設定が不適切だと処理が滞って固まります。
- 「コントロール パネル」→「システム」→「システムの詳細設定」→「パフォーマンス」→「詳細設定」から変更可能
- メモリ容量の1.5倍〜2倍を推奨
2. 高負荷プロセスを「優先度変更」で制御する
動画編集ソフトやブラウザなどがCPUを独占している場合、タスクマネージャーで「優先度を下げる」に設定することで、他のアプリが動きやすくなります。
- タスクマネージャー → 「詳細」タブ → 該当プロセスを右クリック → 「優先度の設定」
ただし、重要なシステムプロセスは変更しないことが大切です。
3. ブラウザのタブや拡張機能を整理する
意外に多いのが ブラウザがCPUを食い尽くすパターン です。
特にChromeやEdgeは、タブを開きすぎたり拡張機能を入れすぎたりするとCPU100%になりやすいです。
- 使っていないタブを閉じる
- 拡張機能をオフにする
- Edgeなら「効率モード」をオンにする
4. スケジューラで負荷のタイミングを分散する
Windowsは「自動メンテナンス」や「ウイルススキャン」を夜間やアイドル時に行います。
これが作業中に走るとCPUが跳ね上がります。
- 「タスクスケジューラ」を開き、Windows Defenderのスキャンやアップデートの実行時間を調整
- 仕事中ではなく休憩時間や夜間に回す
5. レジストリ調整でCPU割り当てを最適化する(上級者向け)
レジストリエディタで「マルチプロセッサの設定」や「バックグラウンドサービスの優先度」を微調整できます。
特に古いPCでは体感改善につながることがあります。
ただしリスクがあるため、初心者はバックアップを取ってから試すことが必須です。
6. 常駐アプリをサービス単位で削除
「アプリを終了しても勝手に再起動する」ケースでは、サービス登録されていることがあります。
- Win + R →
services.msc
- 不要な常駐サービスを「無効」に設定
クラウド同期やアップデート常駐ソフトがCPUを食っている場合に有効です。
7. BIOSやUEFIでCPU設定を見直す
一部PCでは、BIOS設定で「Intel SpeedStep」や「Turbo Boost」が有効/無効になっていると挙動が変わります。
- 冷却が十分なら有効化することで性能が安定
- 熱暴走しやすい環境なら無効化するのも一手
8. 電源オプションで「プロセッサの最小値」を調整
Windowsの電源オプションには「プロセッサの最小の状態」という設定があります。
デフォルトで5〜10%になっている場合、CPUが頻繁に上下して不安定になることがあります。
これを「30%以上」にすると、CPUが安定しフリーズが減るケースがあります。
9. 周辺機器や外部要因も確認する
USBデバイスや外付けHDDがエラーを起こすと、CPUがリソースを奪われます。
- 使っていない周辺機器を外す
- 不具合のある外付けHDDはCrystalDiskInfoなどでチェック
10. Windowsの再インストールで環境をリセット
どうしても改善しない場合は、最後の手段としてWindowsを初期化するのも有効です。
「設定」→「システム」→「回復」→「このPCを初期状態に戻す」から実行可能。
長年のゴミやレジストリエラーが消えるため、CPU負荷が大幅に下がるケースもあります。
最終手段と買い替え検討
もしこれらを試しても改善しない場合は、PCそのものの性能が限界に近づいている可能性があります。
- 5年以上前のCPU は、最新のWindows 11には厳しい場合もあります
- 買い替えることで、省エネ・静音・高速化を一気に実現できます
まとめ
容量があってもCPUが100%に張り付くと、PCは簡単に固まってしまいます
タスクマネージャーで原因を特定し、スタートアップ・ドライバー・Windows Updateを見直すことが第一歩です。冷却やハードの改善で快適さを取り戻せることもあります。
どうしても解決できない場合は、PCの買い替えも検討しましょう。
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