Windows Update中に「エラー 0x80073701」というコードが表示され、更新が失敗してしまったことはありませんか?
このエラーは、「必要なファイルが見つからない(ERROR_SXS_ASSEMBLY_MISSING)」という意味を持っており、Windowsのシステムコンポーネントの一部が破損している可能性があります。
この記事では、0x80073701の原因と、その解決方法を初心者の方にも分かりやすくご紹介します。
主な原因と背景
エラーコード 0x80073701 の意味
このエラーは、「Side-by-side構成(SxS)」と呼ばれるWindowsの機能に関連しており、更新に必要なモジュールが見つからない、もしくは破損している場合に発生します。
対処方法(順番にお試しください)
① パソコンを再起動してみる
一時的な不具合でエラーが出ている場合もあります。まずはシンプルにPCを再起動して、もう一度Windows Updateを試してください。
② DISMコマンドを使ってシステムを修復する
DISM(展開イメージのサービスと管理)を使って、破損したシステムファイルを修復します。
- スタートメニューを右クリック →「Windowsターミナル(管理者)」を選択
- 以下のコマンドを入力し、Enter
終了後、次のSFCコマンドも実行してください。
この2つで、ほとんどのシステムファイルの不具合を修正できます。
③ Windows Updateのトラブルシューティングを使う

- スタート → 設定(歯車マーク)→「システム」→「トラブルシューティング」
- 「その他のトラブルシューティングツール」→「Windows Update」→「実行」
Windowsが自動で問題を検出して修正してくれます。
④ 手動で更新プログラムをダウンロードする
Microsoft Update カタログから、更新プログラムを手動でインストールすることで解決する場合もあります。
- エラーが出ている更新プログラムの「KB番号」をメモ
- Microsoft Update カタログにアクセス
- 該当のKBを検索し、ダウンロード → インストール
⑤ CBSログを確認し、不足ファイルを特定する
詳細な原因を探るには、CBSログ(C:\Windows\Logs\CBS\CBS.log)を確認する必要がありますが、初心者には少しハードルが高めです。
不安な場合は、Microsoftコミュニティなどにログを提示してアドバイスを受けるのもおすすめです。
⑥ 最終手段:インプレースアップグレード(上書きインストール)
どうしても直らない場合は、Windowsの機能をそのままにしてOSだけを上書きインストールする「インプレースアップグレード」が有効です。
- Windows公式サイトから「メディア作成ツール」をダウンロード
- 「このPCを今すぐアップグレードする」を選んで実行
※アプリやデータは保持されますが、念のためバックアップを取ってから行いましょう。
このエラーが発生しやすいタイミングとは?
0x80073701のエラーは、Windowsの大型アップデートや累積更新プログラムの適用時に多く見られます。特に、2024年後半以降の更新では、内部構造の変更により、古いドライバーや一部のセキュリティソフトとの相性が原因で発生することもあります。
また、クリーンインストールや初期設定直後の環境で発生するケースもあるため、なるべく早い段階でのシステムバックアップも重要です。
原因別|具体的な対処パターン
- ドライバー関連の不整合:デバイスマネージャーで問題のあるドライバーを確認し、手動で更新または削除→再起動
- ファイル破損:DISMとSFCを複数回実行(必要に応じてWindows再起動)
- ストレージの不良:「chkdsk C: /f /r」コマンドでドライブのスキャンと修復を実行
- 古いセキュリティソフト:一時的にアンインストールして更新を再実行
アップデート前にやっておきたい!バックアップのすすめ
Windowsの修復操作では、通常ユーザーデータが消えることはありませんが、万が一に備えて、事前のバックアップが非常に大切です。外付けHDDやOneDrive、Google Driveなどのクラウドを活用して、写真・文書・設定などを保存しておくと安心です。
また、バックアップをとっておくことで、万が一トラブルが再発しても、安心して作業に取り組むことができます。
注意!よくある失敗例と回避方法
- コマンドをコピーせず手打ちしてタイプミス → 正確にコピペを推奨
- 途中で再起動してしまう → コマンド完了まで電源操作を控える
- 更新プログラムのKB番号を間違える → Microsoft Update Catalogで再確認
不安な方は、1つの操作が終わるごとに「Windows Update」を確認して、どのタイミングで改善されたかを記録しておくと、後で役立ちます。
まとめ表
方法 | 内容 | 難易度 |
---|---|---|
再起動 | 一時的な不具合に対応するため、PCを再起動します | ★☆☆☆☆ |
DISMとSFC | システムファイルの破損を修復するコマンドを実行 | ★★☆☆☆ |
トラブルシューティング | Windowsの自動修復機能を使って問題を診断・修正 | ★☆☆☆☆ |
手動インストール | Microsoft Updateカタログから更新を手動適用 | ★★★☆☆ |
CBSログ確認 | ログファイルから不足モジュールなどの詳細を確認 | ★★★★☆ |
インプレースアップグレード | Windowsを上書きインストールして不具合を解消 | ★★★★★ |
DISMとSFCは複数回実行しても問題ありません。1回で直らない場合はもう一度実行してみてください。エラーが消えても、「更新履歴に失敗記録だけが残る」ことがありますが、無視しても大丈夫です。
セキュリティソフトが影響している場合もあるので、一時的に無効化してから試してみるのも一案です。
よくある質問(FAQ)
Q. 更新に失敗したままでも使っていいですか?
→ 日常使用はできますが、セキュリティ更新が適用されないリスクがあります。なるべく早めに修正しましょう。
Q. 初心者でもインプレースアップグレードはできますか?
→ はい。公式ツールを使えば画面の指示に従うだけなので、難しくありません。
エラーコードが出ると驚いてしまうかもしれませんが、焦らず一つひとつの対処法を試していくことで解決できるケースがほとんどです。
また、最新のWindowsアップデートやセキュリティ修正が反映されないままだと、パソコンの安全性に影響する可能性もあるため、早めの対応をおすすめします。
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