【完全ガイド】Windowsインストールメディアとは?作成方法と使い方を初心者向けに徹底解説(Windows10/11対応)

落ち着いたブルー背景に、光るUSBメモリとWindowsロゴ。 「インストールメディアって何?」というテキストが中央に配置

「インストールメディア」という言葉、Windowsのトラブル対処法を調べているとよく目にしますよね。

「でも実際、何のこと?」

「どうやって作ればいいの?」

「USBって何GBあればいいの?」

と戸惑う方も多いはずです。

この記事では、Windows 10・11両対応で「インストールメディアとは何か?」という基本から、実際の作成手順・必要な準備・使い方の例までを、パソコン初心者の方にもわかりやすく・丁寧に解説します。

「パソコンが起動しないとき」や「クリーンインストールしたいとき」の強力な復旧手段になりますので、今のうちに理解しておくと安心です。

インストールメディアとは何か?

「インストールメディア」とは、Windowsのインストールに必要なファイルを保存したUSBメモリやDVDのことです。

パソコンが正常に起動しなくなったときや、Windowsを一から再インストールしたいときに、このメディアからパソコンを立ち上げることで、新たにOSをセットアップしたり、修復作業を行ったりできます。

Windowsでは、USBメモリを使ったインストールメディア作成が一般的で、「Media Creation Tool(メディア作成ツール)」というMicrosoft公式の無料ツールを使って簡単に作成できます。

どんな時に使うの?

インストールメディアは、次のような場面で活躍します。

  • Windowsが起動しなくなった(ブルースクリーン・黒画面など)
  • 自力でWindowsを初期化したい(クリーンインストール)
  • 新しいSSDやHDDにWindowsをインストールしたい
  • 古いパソコンを再利用したい(OSの入れ直し)
  • インプレースアップグレードでトラブルを修復したい
  • 他のパソコンにも同じWindowsを入れたい

つまり、復旧・修復・再インストール・移行など、いざというときの「Windows再構築ツール」として頼れる存在です。

準備するもの

インストールメディアを作成するには、以下のものを用意します

必要なもの内容・補足
USBメモリ容量8GB以上(推奨:16GB以上)/中のデータは全て消去されます
インターネット接続作成時にWindowsの最新ファイルをダウンロードします
Windows PC作成用として使えるWindows 10 または 11のパソコン

*DVDでの作成も可能ですが、現在はUSBが主流です。

これらの準備が整っていれば、インストールメディアの作成は難しくありません。

特に重要なのはUSBメモリの容量と中身の確認です。作成時には中のデータがすべて削除されるため、事前にバックアップを取っておくことを忘れないようにしましょう。

また、Windowsのインストールファイルは数GB以上あるため、安定したインターネット環境も必須です。途中で通信が途切れると、メディアの作成が失敗する可能性があります。

これらをしっかり準備したうえで、次のステップに進んでください。

Media Creation Tool(メディア作成ツール)のダウンロード方法

Microsoft公式サイトから無料でダウンロードできます。

それぞれのページにアクセスし、「ツールを今すぐダウンロード」をクリックしてください。

インストールメディアの作成手順(Windows 10 / 11共通)

ここでは、Windows 10・11ともに共通の手順をご紹介します。

① USBメモリをパソコンに挿す(中のデータは消えるので注意)

② ダウンロードしたMedia Creation Tool を実行

WindowsのMedia Creation Toolを実行した際の画面で、「Preparing...(準備中)」というメッセージと円形の読み込みインジケーターが表示されたシンプルなダイアログボックス。背景はブルーのWindows配色。

③「ライセンスに同意する」を選択

④「別のPCのインストールメディアを作成する」を選択し「次へ」

Windowsのインストールメディア作成ツールの画面で、「Create installation media for another PC(別のPCのインストールメディアを作成する)」というチェック項目が表示されている英語UI。青い背景に「Back」と「Next」ボタンも見える。

⑤ 言語・エディション・アーキテクチャ(通常は推奨のままでOK)

⑥「USBフラッシュドライブ」を選択

⑦ 使用するUSBドライブを選び、「次へ」

⑧ Windowsのダウンロードとメディア作成が始まる(数十分かかります)

Media Creation Toolの画面で「Downloading Windows 11(Windows 11をダウンロード中)」と表示され、ピンク色の進行バーと「Cancel」ボタンが見えるシンプルなダウンロード中のウィンドウ。青背景。

⑨ 完了したら「USBメモリがインストールメディア」になっています!

作成したUSBメディアの使い方(起動方法)

作成したインストールメディアを使うには、パソコンの起動順序(ブート順)を変更してUSBから起動させる必要があります。

基本手順(機種により異なります)

  1. 電源を入れた直後に「F2」「Delete」「ESC」などを連打してBIOS/UEFIを起動
  2. 「Boot」設定からUSBメモリを最優先にする
  3. 変更を保存して再起動すると、USBから起動します

起動すると、Windowsセットアップ画面が表示されます。

注意点とトラブル対処

  • USBメモリはFAT32形式でフォーマットされます(NTFS不可なPCもあるため)
  • 作成には安定したネット環境が必要(通信が切れると失敗)
  • Macでは作成できません(Windows PCが必要)
  • セキュリティソフトやVPNが邪魔することも(OFFにすると解決)

どれくらいの頻度で更新するべき?

インストールメディアには作成時点のWindowsが保存されます。

したがって、数ヶ月~半年ごとに再作成することで、より新しい状態のWindowsを確保できます。

特に大型アップデート(例:22H2 → 24H2)の後は更新をおすすめします。

よくある質問(FAQ)

Q. 作ったUSBは他のPCでも使えますか?

→ はい、できます。ただし、エディション(Home/Pro)に注意してください。

Q. 起動しないPCでも使えますか?

→ BIOS設定でUSB起動ができれば可能です。

Q. プロダクトキーは必要ですか?

→ 既にWindowsがデジタルライセンス認証されていれば不要です。

Q. 市販のUSBメディアと何が違うの?

→ 自分で作った方が最新で安全、かつ無料です。

【お得な余談】インストールメディアの“裏技的”な使い方も

作成したUSBインストールメディアは、単なるOSインストールだけでなく、「トラブル修復専用USB」としても活用できます。

実はこのUSBをPCに挿して起動させることで、「Windowsの修復」「システムの復元」「スタートアップ修復」「コマンドプロンプトの利用」などが行える回復環境(Windows RE)にアクセス可能になるのです。

これにより、パソコンが起動しない状態でも、

  • bootrecコマンドでブート領域を修復
  • sfc /scannowでシステムファイルを修復
  • DISMコマンドでWindowsイメージを復元

といった高度な復旧操作も可能になります。

つまりこのUSB、ただのインストール用ではなく、「万一のときの非常用ツール」として、1本常備しておく価値が非常に高いのです。

保存用ラベルを貼っておくなど、わかりやすく管理しておくと安心です。

まとめ

Windowsインストールメディアは、トラブル時や再インストール時に欠かせない「非常用の復旧USB」です。

初心者でもMicrosoft公式のツールを使えば、数クリックで簡単に作成でき、誰でも使いこなせます。

大事なパソコンを守るためにも、今のうちに作成しておくことを強くおすすめします。

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