こんにちは!Windows PCのスクリーンセーバーに動画を設定すること、実は設定できるんです。ちょっとした工夫が必要になりますが、お好みの動画をスクリーンセーバーとして楽しむことができます。
ただ、動画をスクリーンセーバーに設定する際には、いくつか注意しておきたい点もあります。そこで、設定方法と合わせて、知っておくと良いデメリットについても丁寧にご説明しますね。
動画をスクリーンセーバーに設定する方法

Windowsには標準で動画をスクリーンセーバーにする機能は搭載されていません。そのため、サードパーティ製のソフトウェアを利用する必要があります。ここでは、比較的簡単に使える「VLC media player」という無料のメディアプレイヤーを使った方法をご紹介します。
必要なもの
①VLC media player
まだインストールされていない場合は、VideoLANの公式サイトから無料でダウンロードしてインストールしてください。
②設定したい動画ファイル
お手持ちの動画ファイルをご用意ください。
設定手順
①VLCのインストール>https://manabikata.jp/vlc/
上記のリンクからVLC media playerをダウンロードし、画面の指示に従ってインストールを完了させてください。
②動画ファイルの準備
スクリーンセーバーとして使用したい動画ファイルを、PC内の分かりやすい場所に保存しておきましょう。
③コマンドプロンプトの起動
Windowsの検索バーに「cmd」と入力し、「コマンドプロンプト」を右クリックして「管理者として実行」を選択します。
▶︎もし「管理者として実行」が表示されない場合は、そのままクリックして起動してください。
④コマンドの入力
コマンドプロンプトが開いたら、以下のコマンドを正確に入力してEnterキーを押してください。
(コピペして下さい)
reg add “HKEY_CLASSES_ROOT\Applications\vlc.exe\shell\open\command” /ve /d “\”C:\Program Files\VideoLAN\VLC\vlc.exe\” –fullscreen –qt-start-minimized –play-and-exit \”%1\”” /f
⚠️注意: 上記のパス “C:\Program Files\VideoLAN\VLC\vlc.exe” は、VLC media playerのインストール先によって異なる場合があります。
もしインストール先を変更している場合は、実際のインストールパスに合わせて修正してください。通常は上記のパスでインストールされていることが多いです。
⑤スクリーンセーバーの設定
デスクトップの何もないところで右クリックし、「個人用設定」を選択します。
⑥左側のメニューから「ロック画面」をクリックします。
⑦右側の画面を下へスクロールし、「スクリーンセーバーの設定」をクリックします。
⑧「スクリーンセーバー」のドロップダウンメニューから、適当なスクリーンセーバー
(例えば「3Dテキスト」など)を選択します。
⑨「設定」ボタンをクリックします。
(選択したスクリーンセーバーによっては設定項目がない場合もあります)
💡Pint・重要なのは、ここで「適用」または「OK」はまだクリックしないことです。
⑩レジストリの編集
Windowsの検索バーに「regedit」と入力し、「レジストリエディター」を右クリックして「管理者として実行」を選択します。
⑪レジストリエディターが開いたら、以下の階層を辿って開きます。
HKEY_CURRENT_USER\Control Panel\Desktop
⑫右側の画面で、右クリックして「新規」→「文字列値」を選択します。
⑬新しい値の名前を「SCRNSAVE.EXE」と入力します。
⑭作成した「SCRNSAVE.EXE」をダブルクリックし、「値のデータ」に以下のパスを入力して「OK」をクリックします。
“C:\Program Files\VideoLAN\VLC\vlc.exe” –fullscreen –qt-start-minimized –play-and-exit “C:\パス\動画ファイル名.拡張子”
⚠️注意: “C:\Program Files\VideoLAN\VLC\vlc.exe” は、VLCのインストールパスに合わせて修正してください。また、”C:\パス\動画ファイル名.拡張子” の部分は、実際にスクリーンセーバーとして再生したい動画ファイルのフルパスに置き換えてください。
▶︎例えば、動画ファイルが C:\Videos\myvideo.mp4 にある場合は、 “C:\Videos\myvideo.mp4” と入力します。
スクリーンセーバーのプレビューと適用
①再び「スクリーンセーバーの設定」画面に戻ります。(まだ開いているはずです)
②先ほど選択したスクリーンセーバーが選択された状態になっていることを確認し、「プレビュー」ボタンをクリックします。設定した動画が全画面で再生されれば成功です。
③問題なければ、「適用」または「OK」をクリックして設定を保存します。
これで、指定した動画がスクリーンセーバーとして設定されました。設定した時間が経過すると、動画が自動的に再生されるようになります。
動画をスクリーンセーバーに設定するデメリット
動画をスクリーンセーバーに設定することは、見た目には楽しいかもしれませんが、いくつかのデメリットも考慮しておく必要があります。
PCへの負荷
動画の再生は、静止画の表示やシンプルなアニメーションよりもCPUやGPUといったPCのリソースを多く消費します。特に高画質の動画を設定した場合、スクリーンセーバーが起動している間、PCが通常よりも熱くなったり、動作が重くなったりする可能性があります。
バッテリー消費
ノートPCの場合、動画の再生はバッテリーを大きく消費します。バッテリー駆動で使用している際にスクリーンセーバーが頻繁に起動すると、バッテリーの減りが早くなる可能性があります。
互換性の問題
上記の方法は、VLC media playerを利用した比較的安定した方法ですが、WindowsのアップデートやVLCのバージョンアップなどによって、予期せぬ動作不良が発生する可能性もゼロではありません。
設定の複雑さ
標準機能ではないため、コマンドプロンプトやレジストリエディターの操作が必要となり、PC初心者の方には少し難しく感じるかもしれません。誤った操作を行うと、PCの動作に影響を与える可能性もあるため、慎重に行う必要があります。
常に全画面表示
スクリーンセーバーとして動画を再生する場合、基本的に全画面表示となります。他の作業をしながら、片隅で動画を再生するといった使い方はできません。
【2025年5月補足】最新の注意点と代替案
1. Windows 11のセキュリティ強化によりレジストリ変更に制限がある環境が増加
企業のPCや学校PCなど、一部の管理された環境では、レジストリエディタの使用や.exe指定によるスクリーンセーバー登録が制限されている場合があります。その場合は管理者に相談するか、ポータブル版のVLCを使い、スケジューラーなどを併用する代替手段も検討してください。
2. サードパーティ製スクリーンセーバー作成ツールの選択肢が増加
2025年現在では、動画ファイルを.scr形式のスクリーンセーバーに変換できる無料ツール(例:「Video Screensaver Maker」「InstantStorm」など)も登場しています。
これらを使えば、レジストリ編集をせずに動画を正式なスクリーンセーバーとして登録できます。
3. 動作不良時の復旧方法も記載しておくと安心
動画スクリーンセーバーが原因でPCの挙動がおかしくなった場合は、下記のように設定を元に戻すと復旧できます。
• スクリーンセーバー設定から「なし」または「バブル」「3Dテキスト」など標準に戻す
• regeditで「SCRNSAVE.EXE」を削除、または空白に戻す
• VLCをアンインストールして再インストール
4. プレビュー時に音声が出ることへの注意
動画によっては音声も一緒に再生されてしまいます。無音で使いたい場合は、音声のない動画にするか、コマンドに–no-audioを追加しておきましょう。
まとめ:動画をスクリーンセーバーにする楽しさと注意点
動画をスクリーンセーバーとして設定することで、パソコンの待機時間にお気に入りの映像を楽しめるのは、とてもユニークで魅力的な活用法です。特に、風景映像やアート系の動画を使えば、癒しの空間を演出することもできます。
ただし、標準機能ではないため、設定にはコマンド操作やレジストリ編集など、ある程度のパソコン操作スキルが求められます。また、動画の再生にはCPUやGPUへの負荷がかかるため、長時間使用する場合やノートPCでのバッテリー消費にも注意が必要です。
2025年現在では、より安全で簡単に動画をスクリーンセーバー化できるツールも登場しています。ご自身の使い方やPC環境に合わせて最適な方法を選び、無理のない範囲で楽しくカスタマイズしてみてください。
設定後に不具合が起きた場合でも、この記事の手順を見直すことで元に戻すことができますので、安心してチャレンジしてみましょう。
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