
PINコードを忘れても「終わり」ではありません
「WindowsのPINコードを忘れてしまって、ログインできなくなった…」
「何度も試しているうちに、ロックされそうで怖い…」
こんな状況になると、
「もうこのPCは使えないのでは?」と不安になりますよね。
でも、PINコードを忘れただけなら、まだ復旧できる可能性は十分あります。
本記事では、
- ログイン画面からPINをリセットする方法
- Microsoftアカウントのパスワードも忘れた場合の対処
- オフライン状態で困ったときのポイント
- 今後、PINやパスワードを忘れにくくするための設定
などを、Windows初心者の方でも分かるように、手順を追って解説します。
🔎 対応バージョン
- Windows 11(24H2 / 23H2 など)
- Windows 10
1. まず知っておきたい「PIN」と「パスワード」の違い
最初に、PINコードとパスワードの違いを軽く整理しておきましょう。
- パスワード
- Microsoftアカウントの「共通の鍵」
- Outlook や OneDrive、Microsoft 365 などのサービスにも共通
- 長めの英数字を使うことが多い
- PIN(Windows Hello PIN)
- そのPCだけで使う「暗証番号」
- 通常、4桁以上の数字や英数字
- 実際の認証情報はPC内(TPM)に保存されていて、
インターネット経由で盗まれにくい仕組み
つまり、PINは「そのPC専用のロック」であり、PINを忘れても、Microsoftアカウント自体が消えるわけではありません。
2. 【基本】ログイン画面からPINをリセットする手順(Windows 11)
まずは、もっとも一般的なケース、
「Microsoftアカウントのパスワードは覚えている」場合の手順です。
①ログイン画面から「PINを忘れた場合」をクリック
- PCの電源を入れる
- ログイン画面に、
「PIN を入力」や「暗証番号」と表示されている画面が出たら、
PIN入力欄の下にある「PIN を忘れた場合」または「I forgot my PIN」 をクリック- 表示が「サインイン オプション」のアイコンだけの場合は、
アイコン → 「PIN」または「パスワード」 を選び直してみてください。
- 表示が「サインイン オプション」のアイコンだけの場合は、
- 「このPINをリセットしますか?」というような確認画面が表示されるので、
[続行]をクリック
②Microsoftアカウントで本人確認を行う
- Microsoftアカウントの画面が表示されるので、
アカウントのメールアドレスが正しいか確認します。 - パスワードの入力を求められるので、
Microsoftアカウントのパスワードを入力し、[サインイン]を選択。 - セキュリティの設定によっては、
- 登録済みメールアドレスに届くコードの入力
- SMS(電話番号)に届く確認コード
- Microsoft Authenticator アプリでの承認
③新しいPINを設定する
- 本人確認が完了すると、
新しいPINを入力する画面が表示されます。- 「新しいPIN」「PINの確認」の2つの欄に、同じPINを入力します。
- 数字だけでもOKですが、
「英字と記号を含める」にチェックを入れると、
より安全なPINにすることができます。
- [OK]をクリックすると、PINがリセットされ、
次回からは新しいPINでサインインできるようになります。
💡ポイント
- PCは インターネットに接続されている必要があります。
- Wi-Fiアイコンや有線LANのマークが表示されているか確認しましょう。
- 接続されていない場合は、ログイン画面右下からWi-Fiを選んで接続してください。
3. Microsoftアカウントのパスワードも忘れた場合の対処法
「そもそもMicrosoftアカウントのパスワードも覚えていない…」
という場合は、アカウント自体のパスワードリセットが必要です。
この操作は、スマホや別のPCから行うほうが安全でスムーズです。
①スマホや別PCから、パスワードリセットページを開く
- スマホや別のPCでブラウザを開き、
Microsoftのパスワードリセットページにアクセスします。
(「Microsoft パスワード 再設定」で検索すると出てきます) - 「アカウントの回復」画面で、
Microsoftアカウントに使っているメールアドレスを入力します。 - 画像認証(ロボットではないことの確認)を行い、[次へ]をクリック。
②セキュリティ情報で本人確認
- 「確認コードの送信先」を選択します。
- 登録済みメールアドレス
- 登録済み電話番号(SMS)
- Authenticatorアプリ
- 選択した方法で届いたセキュリティコードを入力し、[次へ]。
- 新しいパスワードを設定します。
⚠ 注意
- 登録していたメールアドレスや電話番号にアクセスできない場合、
アカウントの回復には時間がかかることがあります。- 事前に「セキュリティ情報」を複数登録しておくと、
こうしたトラブルを避けやすくなります。
③パスワードをリセットできたら、再度PINリセットへ
パスワードの再設定が完了したら、
最初の手順に戻って、ログイン画面から「PINを忘れた場合」→ 新しいPINを設定します。
4. オフライン(ネットにつながらない)状態で困ったとき
PINリセットやパスワードリセットには、
基本的にインターネット接続が必要です。
しかし、以下のようなケースでは、少し工夫が必要になります。
- 自宅のWi-Fiが壊れている / パスワードが分からない
- 有線LANしかなく、今は接続できない
- 出張先・外出先でネット環境がない
①スマホのテザリングで一時的にネット接続する
最も簡単なのは、スマホのテザリング(インターネット共有)を利用する方法です。
- スマホ側でテザリング(インターネット共有)をオンにする
- PCのログイン画面右下のネットワークアイコンをクリック
- スマホのSSID(ネットワーク名)を選び、パスワードを入力
- 一時的にネットにつながった状態で、PINリセットやパスワードリセットを行う
⚠ モバイル回線の通信量に注意
- 動画や大きなアップデートを行うと通信量が増えます。
- 今回は「ログインできるようにする」ことが目的なので、
必要な操作が終わったらテザリングはオフにしておきましょう。
②ローカルアカウントを使っている場合
もし、Microsoftアカウントではなくローカルアカウント(オフラインアカウント)でサインインしていた場合、
- PINのリセットではなく、
- ローカルアカウントのパスワードリセット(セキュリティ質問 など)
が必要になることがあります。
この場合は、ログイン画面に表示されるヒントや「パスワードを忘れた場合」のリンクを確認してみてください。
≫【Windowsパスワード忘れた】ログインできない時のまず試したい安全な対処法
5. どうしてもサインインできない場合の最終手段
ここまでの方法を試しても、
- Microsoftアカウントの情報が分からない
- セキュリティ情報(メール・電話)にもアクセスできない
- ログイン画面からPINリセットもできない
といった場合、Windowsを初期化(再インストール)するという選択肢もあります。
① 初期化するとどうなる?
- Cドライブ上のアプリや設定は消える
- データを保持するかどうかは、画面の案内で選択
- Microsoftアカウント自体は消えないが、
そのPCは「初期状態」に近い形でやり直しになる
⚠ 重要な注意事項
- ログイン不能の状態での初期化は、
データが失われるリスクが高いです。- 写真・書類などをどうしても残したい場合は、
専門業者レベルの対応が必要になることもあります。
②事前に「回復ドライブ」や「バックアップ」を作っておくと安心
「もしもの時」に備えて、
- 外付けSSD / HDD に定期的にバックアップ
- USBメモリに回復ドライブを作成
- OneDriveなどのクラウドストレージに重要なファイルを保存
といった日頃の備えがあると、ログイントラブルが起きても被害を最小限に抑えられます。特に、ログイン不能やPC故障の際、バックアップがあるかどうかで復旧率が大きく変わります。
Windowsの重要データは外付けSSDへ保存しておくと安全です。
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今後、PINやパスワードを忘れにくくするための設定
最後に、同じトラブルを繰り返さないための「予防策」をまとめておきます。
①セキュリティ情報を必ず複数登録しておく
Microsoftアカウントの「セキュリティ」ページから、
- 予備のメールアドレス
- 予備の電話番号(SMS)
- Authenticator アプリ
など、複数の連絡先(セキュリティ情報)を登録しておきましょう。
どれか1つを失っても、
別の手段で本人確認ができるようにしておくのがポイントです。
②PIN以外のサインイン方法も用意しておく
Windows Hello では、以下のようなサインイン方法も用意されています。
- 顔認証(対応カメラが必要)
- 指紋認証(対応センサーが必要)
- セキュリティキー(物理キー)
- 従来のパスワード
PINに加えて 複数のサインイン方法を有効化しておくと、
どれか1つを忘れても、別の方法でログインできます。
③安全な「パスワード管理」の仕組みを作る
メモ帳やノートにパスワードを書き残すのは、
紛失・盗難のリスクがあります。
代わりに、
- パスワード管理ソフト(パスワードマネージャー)
- EdgeやChromeのパスワード保存機能
などを活用し、強力なパスワードを「覚える」のではなく「管理する」
発想に切り替えていくと、安全性が高まります。
まとめ:PINを忘れても、落ち着いて「順番」に対処すればOK
この記事の内容を簡単にまとめると、
- PINはPC専用の暗証番号で、忘れてもアカウント自体が消えるわけではない
- ログイン画面の「PINを忘れた場合」から、
Microsoftアカウントのパスワードで本人確認 → 新しいPINを設定できる - Microsoftアカウントのパスワードを忘れた場合は、
別デバイスからパスワードリセットページにアクセスして再設定する - オフラインで困ったときは、スマホのテザリングで一時的にネット接続する方法もある
- どうしてもログインできない場合は、
初期化や再インストールを検討する必要があるが、データ消失のリスクに注意 - 今後のために、セキュリティ情報の複数登録・複数のサインイン方法・バックアップを整えておくと安心
「PINを忘れてしまった…」という状況は、誰にでも起こりうるトラブルです。一つひとつのステップを落ち着いて確認しながら進めれば、多くの場合、PCを再び使える状態に戻すことができます。
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