
Windows 11で新しく導入が始まった「Windows Ready Print」をご存じでしょうか。
これは、プリンターを接続した際に、メーカー製ドライバーをインストールしなくても印刷しやすくなる新しい仕組みです。
これまでのように「どのドライバーを入れればいいの?」「メーカーサイトから探すのが面倒…」という手間が減る一方で、「今まで使っていたプリンターはどうなるの?」「メーカー製ドライバーは不要になるの?」と疑問を持つ方も多いでしょう。
この記事では、Windows Ready Printとは何か、従来との違い、メリット・注意点まで、初心者にもわかりやすく解説します。
Windows Ready Printとは?
Windows Ready Printは、MicrosoftがWindows 11向けに導入を進めている新しい印刷機能です。
従来はプリンターを使うためにメーカー製ドライバーをインストールするケースが一般的でしたが、Windows Ready PrintではWindows標準の印刷機能(IPPドライバー)を優先して利用することで、多くのプリンターがより簡単に使えるようになります。
つまり、プリンターを接続しただけで印刷できるケースが増え、ドライバー探しやインストール作業の手間を減らすことが目的です。
なお、すでに利用しているプリンターやExcel・Wordなどの印刷画面が、この変更によって大きく変わるわけではありません。Windows Ready Printは、主にプリンターを追加・認識する仕組みを改善する新機能であり、通常の印刷操作や既存の印刷設定はこれまでどおり利用できます。
なぜ新しく導入されたの?
Microsoftは近年、Windowsのセキュリティ強化やドライバー管理の簡素化を進めています。
プリンタードライバーは、メーカーごとに仕様が異なるため、
- ドライバーが見つからない
- インストールに失敗する
- 古いドライバーが原因で印刷できない
といったトラブルが少なくありませんでした。
Windows Ready Printでは、Windows標準の仕組みを利用することで、こうしたトラブルを減らし、より安全でシンプルな印刷環境を目指しています。
Windows Ready Printで何が変わる?
一般ユーザーにとって一番大きな変化は、「プリンターを使い始めるまで」が簡単になることです。
これまでの流れは次のようになっていました。
| 従来 | Windows Ready Print |
|---|---|
| メーカーサイトからドライバーを探す | 基本的にWindowsが自動で設定 |
| ドライバーをインストール | 標準ドライバーを利用 |
| 再起動が必要な場合もある | そのまま使えることが多い |
| ドライバー更新が必要 | Windows Updateで管理しやすい |
初めてプリンターを接続する人や、パソコンに詳しくない人ほど恩恵を受けやすい仕組みといえます。
Windows Ready Printのメリット
Windows Ready Printには、次のようなメリットがあります。
ドライバーを探す必要がない
メーカーのホームページから対応ドライバーを探す手間が少なくなります。
初期設定が簡単
プリンターを接続するだけで、そのまま利用できるケースが増えます。
セキュリティ向上
古いドライバーによる不具合や脆弱性のリスクを減らしやすくなります。
Windows Updateで管理しやすい
印刷機能の管理がWindows側に統一されるため、更新もしやすくなります。
Windows Ready Printにもデメリットはある?
Windows Ready Printは便利な新機能ですが、すべてのプリンターでメーカー製ドライバーが不要になるわけではありません。
特に、メーカー独自の機能を利用している場合は、これまでどおり専用ドライバーやソフトウェアが必要になるケースがあります。
例えば、次のような機能です。
- フチなし印刷
- 写真印刷の細かな色補正
- CD・DVDレーベル印刷
- プリンター本体のメンテナンス(ヘッドクリーニングなど)
- 業務用複合機の高度な印刷設定
このような機能を頻繁に利用する方は、Windows標準ドライバーでは利用できない、または機能が制限される可能性があります。
そのため、用途によってはメーカーが提供するドライバーを引き続き利用するほうが適しています。
今使っているプリンターはそのまま使える?
多くの場合は、そのまま使えます。
Windows Ready Printは、今まで設定していたプリンターを強制的に変更する仕組みではありません。
すでに正常に利用できているプリンターであれば、
- 印刷設定
- 用紙サイズ
- カラー・モノクロ設定
- 両面印刷
- ExcelやWordなどの印刷画面
が突然変わることは基本的にありません。
つまり、「Windows Ready Printが導入されたから設定をやり直さないといけない」という心配はほとんどありません。
Windows Ready Printはこんな人に影響があります
「自分には関係あるの?」と思う方もいるかもしれませんが、Windows Ready Printは特に次のような方に影響のある新機能です。
- 新しくプリンターを購入する予定がある方
- Windows 11搭載の新しいパソコンへ買い替える方
- プリンターの初期設定やドライバーのインストールが苦手な方
- 自宅で家庭用プリンターを利用している方
- 仕事や学校で新しいプリンターを追加する機会がある方
一方で、現在のプリンターを問題なく利用できており、特に新しい機器を追加する予定がない場合は、すぐに何か設定を変更する必要はありません。
つまり、Windows Ready Printは「今すぐ全員に影響する変更」というよりも、これからプリンターを追加・設定する際に便利になる新しい仕組みと考えるとわかりやすいでしょう。
そのため、「Windows Ready Printが導入されたら何か設定を変更しなければならないのでは?」と心配する必要はありません。多くのユーザーは、これまでどおり印刷を利用しながら、新しくプリンターを追加する場面でその便利さを実感することになるでしょう。
今後プリンターを買い替える予定がある方は、この仕組みを知っておくことで、対応機種を選ぶ際の参考にもなるでしょう。
新しくプリンターを追加するときに変化があります
今回の変更で最も影響を受けるのは、新しくプリンターを追加するときです。
これまでは、メーカーのホームページから対応ドライバーをダウンロードしてインストールする必要がある機種も多くありました。
しかし、Windows Ready Printに対応した環境では、Windowsが標準ドライバーを利用して自動的にプリンターを認識し、そのまま印刷できるケースが増えていきます。
初心者の方にとっては、「何をインストールすればいいかわからない」という悩みが減ることが期待されています。
Windows Ready Printに対応するプリンターは?
Windows Ready Printは、IPP(Internet Printing Protocol)に対応したプリンターを中心に利用されます。
IPPとは、ネットワーク経由で印刷するための標準規格のことです。最近販売されている家庭用・オフィス向けプリンターの多くが対応しており、メーカー独自のドライバーがなくても印刷しやすくなる仕組みとして採用されています。
最近販売されている家庭用・オフィス向けプリンターの多くはIPPに対応していますが、古いモデルや一部の特殊なプリンターでは、従来どおりメーカー製ドライバーが必要になる場合があります。
また、対応していても利用できる機能はプリンターによって異なります。
そのため、写真印刷や特殊な印刷設定をよく利用する場合は、メーカーの案内も確認すると安心です。
Windows Ready Printはいつから使える?
Windows Ready Printは、MicrosoftがWindows 11向けに順次展開を進めている新機能です。
そのため、すべてのパソコンで一斉に利用できるわけではなく、Windows Updateを通じて段階的に提供されます。
また、プリンターの対応状況やWindowsのバージョンによって利用できるタイミングが異なる場合があります。
今後のWindows Updateで対応機種が増えていく予定のため、現在利用できない場合でも、将来的に対応する可能性があります。
よくある質問
Windows Ready Printが導入されたら、今使っているプリンター設定は消えますか?
いいえ、通常は消えません。
Windows Ready Printは、主にプリンターを認識する仕組みを改善する機能です。すでに利用しているプリンターの印刷設定や用紙サイズ、カラー設定などが自動的に変更されることは基本的にありません。
ExcelやWordの印刷画面は変わりますか?
基本的には変わりません。
ExcelやWordの印刷画面や操作方法がWindows Ready Printによって大きく変更されることはありません。これまでどおり印刷設定を行えます。
メーカー製ドライバーは削除してもいいですか?
すでに問題なく利用できている場合は、無理に削除する必要はありません。
メーカー製ドライバーには、写真印刷やメンテナンス機能など、Windows標準ドライバーでは利用できない機能が含まれていることがあります。
特に不具合がない限り、そのまま利用することをおすすめします。
古いプリンターでも使えますか?
プリンターによります。
比較的新しいIPP対応プリンターであれば利用しやすくなりますが、古い機種や特殊な機能を備えたプリンターでは、従来どおりメーカー製ドライバーが必要になる場合があります。
Windows 10でも利用できますか?
現時点では、Windows Ready PrintはWindows 11向けとして展開が進められています。
Windows 10で同じ仕組みが利用できるかについては、現時点でMicrosoftから正式な案内はありません。
まとめ
Windows Ready Printは、Windows 11で導入が進められている新しい印刷機能です。
従来のようにメーカー製ドライバーを探してインストールする手間を減らし、より簡単かつ安全にプリンターを利用できる環境を目指しています。
一方で、写真印刷や特殊な印刷機能などは、引き続きメーカー製ドライバーが必要になる場合もあります。
また、現在利用しているプリンターの設定や、Excel・Wordなどの印刷画面が大きく変わるわけではありません。
そのため、すでに問題なく印刷できている方は、慌てて設定を変更したり、ドライバーを削除したりする必要はありません。
今後、Windows Updateとともに対応機種が増えていくことが予想されるため、新しくプリンターを追加する際には、これまで以上にスムーズに利用できるようになるでしょう。
なお、Windows Ready Printは現在も段階的に展開が進められている新機能です。今後のWindows Updateで対応機種や仕様が変更される可能性もあるため、新しい情報が公開され次第、この記事も随時更新していきます。
