Windowsのトラブルシューティングが動かない!失敗する原因と対処法【2025年版/24H2・25H2対応】

A girl looking frustrated due to a PC error.

はじめに

Windows には、ネットワーク、オーディオ、Windows Update、Bluetooth などの不具合を自動で診断して直してくれる 「トラブルシューティングツール」 が標準搭載されています。しかし 2024〜2025 年にかけて、
「トラブルシューティングが途中で止まる/修復できない/起動しない」
という相談が急増しています。これは、Windows 11(24H2 / 25H2)でトラブルシューティング機能が“段階的に廃止”され、Get Help アプリへ統合されつつあるためです。その結果、

  • 従来の診断ツールが正しく動かない
  • Update の一部モジュールが壊れてツール自体が動作不可
  • WMI・DPS(診断ポリシーサービス)破損によりエラーが増加

という状況が発生しています。

この記事では、2025年の最新仕様を踏まえた「正しい原因」「有効な対処法」「裏ワザ修復」 を、初心者にもわかりやすくまとめました。同じ症状で悩んでいる人に多く読まれている記事ですので、ぜひ順番に試してみてください。


PR

主な症状・エラー例

以下のようなメッセージが出ている場合は、このページの手順で改善できます。

  • 問題を特定できませんでした
  • 問題は検出されましたが自動的に修復できませんでした
  • エラー 0x80070005(アクセス拒否)
  • エラー 0x80070057(パラメータが無効です)
  • 解決策が見つかりませんでした
  • ツールが強制終了する・途中でフリーズする

【原因①】Windows 11でトラブルシューティングが“廃止・縮小”されている

2024〜2025年、Microsoftは次の方針を発表しました。

従来の「トラブルシューティング」ツールは非推奨となり、自動修復は “Get Help(サポートアプリ)” に統合していきます。そのため、Windows 11 24H2 / 25H2 環境では

  • 一部の診断モジュールが削除または利用不可
  • [ネットワーク診断] が Get Help にリダイレクトされる
  • Update トラブルの自動修復が正常に動かない

という現象が増えています。

✔ 対策:「Get Help」で最新の修復を使う(今はこれが最優先)

Windowsキー → get help → Enter

「ネットワーク」「Windows Update」「オーディオ」など症状を入力すると
Microsoft公式の診断が実行され、最新の修復手順が案内されます。

従来ツールより精度も高く、実際に“直る確率”はこちらの方が上がっています。


【原因②】システムファイルの破損(SFC / DISM で修復)

従来のトラブルシューティングは内部で
システムファイル (SFC) や Windows イメージ (DISM) を参照して動作しているため、
ここが壊れると診断そのものが失敗します。

PR

✔ 対策 1:SFC 修復

管理者コマンドプロンプトで

sfc /scannow

✔ 対策 2:SFC で直らない場合は DISM

DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth

→ 24H2 / 25H2 の不具合では DISM 側が壊れていることが非常に多い ため、必ず両方実行してください。


【原因③】Windows Update の不具合

(2024〜2025年ごろから、こうした相談が目立つようになってきました。)

最近の累積更新(LCU)はサイズが非常に大きく、途中で失敗したり、一部の修復モジュールが壊れたまま残るとトラブルシューティングツールが起動できなくなります。

✔ 対策:更新コンポーネントをリセット

※「管理者」として実行したコマンドプロンプトで入力してください。

net stop wuauserv
net stop bits
ren C:\Windows\SoftwareDistribution SoftwareDistribution.old
net start wuauserv
net start bits

実行後、Windows Update → 再起動 → トラブルシューティングを再挑戦してください。


【原因④】診断ポリシーサービス(DPS)が壊れている

トラブルシューティングの根幹を支えるサービスが DPS(診断ポリシーサービス) です。
突然停止している、依存関係が壊れていると、診断が開始できません。

✔ 対策:サービスを修復

管理者コマンドプロンプトで

sc config DPS start= auto
sc start DPS

サービス一覧(services.msc)から「診断ポリシーサービス」が実行中になっているか確認し、停止している場合は開始してください。


【原因⑤】WMI(Windows管理インフラ)の破損

WMI は Windows 全体の情報を集める基盤で、
ここが壊れるとトラブルシューティング全般が動作不能になります。

24H2 / 25H2 では WMI エラーが非常に増えています。

✔ 対策:WMI リポジトリ修復

管理者コマンドプロンプト

winmgmt /verifyrepository
winmgmt /salvagerepository

必要なら再構築(慎重に)

winmgmt /resetrepository

※実行前に復元ポイントかバックアップを推奨します。


【原因⑥】セキュリティソフト・VPN・プロキシ干渉

最近の事例では、サードパーティ製セキュリティソフトやVPNが原因になっているケースも見られます。

✔ 対策

  • 一時的にアンチウイルスをオフ
  • VPN/プロキシを切断
  • 企業PCなら IT管理部署に確認

【裏ワザ①】セーフモードで SFC / DISM を実行すると成功率UP

セーフモードでは余計なプロセスが動かないため、破損箇所の修復が通りやすくなります。


【裏ワザ②】クリーンブートで診断

msconfig → サービス →
「Microsoft 以外をすべて無効化」→ 再起動 → 再実行。

常駐アプリが邪魔している場合に効果的。


【裏ワザ③】PowerShell で失敗した機能だけ再インストール

Get-WindowsCapability -Online |
Where-Object {$_.State -eq ‘InstallFailed’} |
Add-WindowsCapability -Online

特定コンポーネントだけ壊れている場合に有効。


【最新:イベントビューアーで原因をピンポイント特定】

ツールが止まった時刻のログを見ると、どのサービス・どの DLL が失敗したかがわかります。

特に以下をチェックしてみてください。

  • Application
  • System
  • Microsoft-Windows-Diagnostics-Performance

DPS / WMI / WinUpdate 関連の赤アイコン があればそこが原因です。


【最新まとめ表】

原因解決策
従来のトラブルシューティングが段階的に廃止・縮小Get Help アプリから新しいトラブルシューティングを実行する
システム破損SFC / DISM
Windows Update 失敗SoftwareDistribution リセット
DPS(診断ポリシー)エラーsc config / start
WMI破損winmgmt で修復
セキュリティ干渉アンチウイルス・VPN停止
深刻な破損システム復元 / 再インストール

今後の予防策

  • Windows Update はこまめに適用
  • 大型更新前にバックアップ
  • フリーソフトの入れすぎに注意
  • セキュリティソフトの多重インストールは避ける
  • WMI 破損が起きやすいので、不要なレジストリクリーナーを使わない

Windowsのトラブルシューティングは決して万能ではありませんが、今回ご紹介した方法を順番に試すことで、多くの不具合は改善できます。

もし途中で行き詰まったとしても、「必ず直る方法はある」 と思って、焦らず一つひとつ確認してみてください。特に、24H2・25H2 では内部仕様の変更が多く、従来の方法ではうまくいかないケースも増えています。そんなときこそ、今回のような「手動修復」の知識が役に立ちます。

あなたのPCが無事に元の状態に戻り、また快適に作業できるようになることを願っています。


おすすめ関連記事

Windows 11でデフラグは必要?SSD時代の正しい“最適化”を完全解説

WindowsでOFFにすべき設定10選|PCが軽くなる&安全に使える

SSD寿命チェックツール&延命テクニック