
「Windows Updateはすぐ入れるべき?それとも様子を見るべき?」
毎月のように配信される更新ですが、2025年に入ってからは新機能追加やセキュリティ強化と同時に、不具合の報告も増加しています。
この記事では、タイプ別の判断基準・最新の不具合情報・失敗時の対処法・裏情報までまとめて解説します。
Windows 10は2026年まで延長サポートあり
当初は「2025年10月14日でサポート終了」とされていたWindows 10ですが、2025年6月の発表により、個人ユーザーも最大1年間の延長セキュリティ更新(ESU)を無償で利用可能になりました。
そのため、2026年10月まではセキュリティ更新が提供されます。すぐにWindows 11へ移行する必要はありませんが、Home/Proの一部エディションに限られる点と、将来的に有償化される可能性を踏まえ、計画的な移行をおすすめします。
タイプ別|アップデートする?様子を見る?
自分の利用スタイルに合わせてアップデートのタイミングを判断しましょう。以下の表を参考にしてください。
ユーザータイプ | 判断の目安 | おすすめ対応 |
---|---|---|
セキュリティ重視 (金融・社用PCなど) | 最新の脆弱性対策が重要 | 今すぐ更新 |
新機能を試したい (Copilot・Recallなど) | 不具合を許容できる | プレビュー含め更新OK |
安定性重視 (古いPC・業務用途) | 不具合は避けたい | 1~2週間様子見(大型更新は月末推奨) |
2025年9月時点で報告されている主な不具合
- 起動後に30分以上フリーズ(24H2+一部ドライバ環境、KB5060xxx 系で報告)
- Wi-Fi切断や認識不可(Intel AX201/AX211ドライバとの非互換)
- 特定アプリがクラッシュ(古い.NET依存アプリ・ドライバ制御系)
- Copilot常駐による動作遅延・高負荷
不安な場合は、バックアップや復元ポイントを作成してから適用すると安心です。
アップデートが失敗したときの対処法
- PCを再起動(意外と多くのケースで解決)
- 設定 → トラブルシューティング → Windows Updateを実行
- キャッシュ削除:
SoftwareDistribution
フォルダをリネーム - Microsoft Updateカタログから手動インストール
- 起動できない場合はセーフモードや復元ポイントから復旧
詳しい手順はこちらの記事で解説しています:
▶ Windows Updateが失敗する原因と解決策まとめ
💡 アップデート前にはバックアップ用の外付けSSDやUSBメモリを用意しておくと安心です。
知らないと損する!Windows Updateの裏情報
1. Copilotを完全無効化する方法
更新後にCopilotが勝手に常駐するケースがあります。設定画面からオフにできない場合は、レジストリ編集で完全無効化可能です。
※ レジストリ編集は自己責任。事前にバックアップを推奨します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Windows\WindowsCopilot DWORD(32ビット)値:TurnOffWindowsCopilot → 1
2. アップデート直後の重さは「自動メンテナンス」が原因
更新直後にPCが重くなるのは「自動メンテナンス」が動作しているため。通常は数時間で完了し、一晩放置すれば軽くなることが多いです。
続く場合は、タスクマネージャーで負荷プロセスを確認し、必要に応じて夜間にスケジュール変更するのも有効です。
3. プレビュー版と正式版の違い
「プレビューリリース」は翌月の正式版を先行提供する仕組み。不具合を含む可能性があるため、安定性重視の方はスキップ推奨です。
4. 更新を一時的に止める最も安全な方法
「今は忙しくて不具合が怖い…」という場合は、最大35日間の一時停止が可能。
さらに業務PCでは「wushowhide.diagcab」で特定KBを非表示にできます。
5. 更新を避けすぎるリスク
- Defenderの定義ファイルが更新されず、セキュリティ低下
- 古い脆弱性を突いたマルウェア感染リスク
- ドライバ非互換によるクラッシュ増加
補足情報|さらに安心してWindows Updateを使うために
Windows Updateの仕組みを理解すると安心
Windows Updateには大きく分けて「品質更新」と「機能更新」の2種類があります。
品質更新は毎月配信されるセキュリティ修正中心の軽量アップデートで、比較的安全に導入できます。
一方、機能更新は年に1度の大型アップデートで、新機能が追加される代わりにドライバやアプリの互換性トラブルが発生しやすい傾向があります。
この違いを理解しておくと「これはすぐ入れても大丈夫」「これは様子を見よう」と判断しやすくなります。
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更新前に必ずやっておきたいチェックリスト
アップデートを安全に進めるために、事前に以下を確認しておくと安心です。
- 外付けSSD/USB/クラウドなどにバックアップを取る
- ストレージの空き容量を確認(最低20GB推奨)
- 外付けHDD・プリンターなど周辺機器は外しておく
- 不要な常駐アプリを終了してから実行する
- ノートPCは必ずAC電源につないで更新する
この準備を行うだけで「エラーで途中停止」や「フリーズ」のリスクを大幅に減らせます。
更新が遅い/止まるときの裏テクニック
「0%のまま進まない」「インストールに数時間かかる」といったケースでは、以下の対処法が有効です。
- 有線LANに切り替えて安定した通信環境で実行する
- VPNやプロキシを一時的に無効化する
- ダウンロードキャッシュをクリアして再試行する
- Windows Updateサービスを再起動してやり直す
これらを試すだけで、更新速度が改善することがあります。
法人・ビジネスユーザー向けのポイント
業務PCでは、更新をすぐに適用すると業務アプリが動かなくなるリスクがあります。
そのため、WSUSやIntuneを使い「テスト用PCで検証 → 問題なければ全社展開」という手順を踏むのが推奨されます。
管理者の方は必ず段階的に配信しましょう。
海外フォーラム・公式情報をチェックするメリット
日本語サイトに情報が出るまで数日かかることがあります。
英語のMicrosoft CommunityやReddit、Windows Blogをチェックすれば、不具合の初報や回避策をいち早く知ることが可能です。
翻訳機能を利用すれば、英語が苦手でも十分に活用できます。
長期的に安定して使うための工夫
アップデートの成否だけでなく、日常的なメンテナンスも大切です。
- 不要ソフトを定期的にアンインストール
- スタートアップ項目を整理して軽量化
- ドライバはメーカー提供版を優先して更新
- 万一に備えてWindows回復ドライブを作成
これらを習慣化すれば「アップデートでPCが使えなくなる」といった最悪の事態を避けやすくなります。
まとめ|「様子見」か「今すぐ」かを見極めよう
Windows Updateは一律で「すぐ入れるべき」とは限らず、PCの用途・利用スタイル・新機能への関心度によって最適な判断が変わります。
2025年は不具合も多いため、焦らず、自分に合ったタイミングを選んでください。
特にPatch Tuesday(毎月第2火曜)後は新情報が出やすいので、当サイトをブックマークしてチェックするのがおすすめです。
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