2025年6月11日(日本時間)、Windowsの月例アップデートが公開されました。今回もセキュリティ向上を中心に、機能安定性の強化や、5月に配信されたバージョン「24H2」に関する不具合修正が含まれています。
アップデートの主な内容(2025年6月)

Microsoft公式からのリリースノートとユーザー報告をもとに、今回のアップデートで注目すべきポイントをまとめました。
セキュリティ更新プログラムの適用
2025年6月のアップデートでは、「ゼロデイ脆弱性」とされる深刻なセキュリティホールへの対策が含まれており、企業・個人を問わず早期の適用が推奨されています。
Windows 11 24H2の安定化対応
- Wi-Fi接続が不安定になる問題の修正
- IME(日本語入力)が切り替わらない不具合への暫定対処
- 一部環境で発生していた「エクスプローラーがフリーズする」現象の改善
特に、5月に導入されたばかりの24H2環境で報告の多かったトラブルが緩和されるよう調整されています。
Copilotの機能強化(段階的)
Windows Copilotがスタートメニューに常駐するようになったPCも一部で見られ、AIによる操作補助や設定提案が自動表示されるようになってきました。設定で無効化も可能ですが、AI統合が今後さらに進化する兆しです。
アップデート後によく見られる不具合と6月最新情報
- IMEが切り替わらず日本語入力できない → 「ctfmon.exe」を手動実行すると一時的に改善されることあり
- タスクバーの表示が崩れる/応答が遅い → 一部テーマ・カスタムUIとの相性が原因
- 更新中に「0x8007000d」などのエラーコードが表示され失敗 → 一時ファイルの破損が原因の可能性あり
これらの不具合に関しては、別途個別の対処記事を用意して内部リンクを貼ることで、読者の回遊とSEO効果が期待できます。
アップデート前に確認したい4つのポイント
- 1. データのバックアップ:万が一の不具合に備えて外部ストレージやクラウドに保存
- 2. 互換性の確認:特に業務用アプリや旧型プリンタなどは事前チェック
- 3. 重要作業前のアップデートは避ける:業務や制作作業の直前には控える
- 4. アップデートの一時停止設定:「設定」→「Windows Update」→「更新を一時停止」から操作可能
これらのポイントを事前に押さえておくことで、トラブルの発生リスクを大幅に下げることができます。特に、アップデート直後に業務ができなくなったり、貴重なデータを失ったりするケースも報告されているため、「備えあれば憂いなし」という姿勢が重要です。
また、パソコンに不調があった場合は、アップデートの前に一度メンテナンス(不要なファイル削除やディスクチェックなど)を行うのも効果的です。自分の環境に合わせて慎重に進めましょう。
アップデートが表示されない場合のチェック項目
- Windows 11が22H2または23H2である
- TPM2.0とセキュアブートが有効になっている
- インターネット接続が安定している
- Windows Updateの一時停止が解除されている
手動でアップデートする場合は、「インストールアシスタント」や「メディア作成ツール」の使用も検討できます。
【補足】Windows 11 インストール アシスタントとは?
「Windows 11 インストール アシスタント」は、Windows Updateに新しいバージョンが表示されない場合に、手動でアップデートを実行するための公式ツールです。Microsoftの公式サイトから無料でダウンロードできます。
ツールを起動すると、現在のシステムが新バージョンに対応しているかを自動でチェックし、条件を満たしていればインストールが開始されます。
通常のWindows Updateよりも早く最新版に移行したい場合に便利ですが、使用前には以下の点に注意が必要です。
- システム要件(TPM 2.0・セキュアブートなど)を満たしている必要があります
- 事前にバックアップを取る:更新失敗時に備えて、大切なデータの保護を
- 安定したインターネット接続が必要:ダウンロードに時間がかかる場合があります
- インストール後にドライバの再調整が必要になることも:特に古いPCでは注意
安心して使うためには、「通常のWindows Updateで更新が進まない」「なるべく早くアップデートを試したい」というケースに限定して使うのがベストです。
【補足】Windows メディア作成ツールとは?
「メディア作成ツール(Media Creation Tool)」は、Windowsの最新バージョンをインストールメディア(USBやDVD)として作成できるMicrosoft公式の無料ツールです。主に以下のような用途で使われます。
- 1. 他のPCにWindowsをクリーンインストールしたい場合
- 2. Windowsが正常に起動しないときの復旧用メディアとして
- 3. 今使っているPCをクリーンアップして新しくセットアップしたいとき
作成には8GB以上の空き容量があるUSBメモリが必要です。作成後、そのUSBを使ってPCを起動すれば、Windowsのクリーンインストールや修復が可能になります。
🔍 インストールアシスタントとの違い
簡単に言えば、
- インストールアシスタント:そのPCをすぐに最新版へ更新するための手軽なツール
- メディア作成ツール:他のPCや将来の再インストールにも使える「インストール用USB」を作るためのツール
「1台のPCをすぐアップデートしたいだけ」
ならインストールアシスタントでOKですが、複数のPCに使いたい場合や、トラブル時の復旧メディアとして備えたい場合には、メディア作成ツールが適しています。
【企業利用者向け注意点】
業務用PCを多数運用している企業では、アップデートによる業務アプリや社内ネットワークとの互換性問題が発生することがあります。特に、独自システムやERP、会計ソフト、VPNクライアントなどは、OSの変更により正常動作しなくなるケースも報告されています。
そのため、企業内では以下のような対策を講じることが推奨されます。
- 事前にテスト機での動作確認を行う
- 段階的なアップデート(段階配信)を実施する
- 社内IT部門によるパッチ検証と適用タイミングの管理
- 不具合発生時のロールバック手順や代替手段の周知
また、Microsoft Intune や WSUS(Windows Server Update Services)を利用して、更新プログラムの配布管理を行っている企業は、今回の更新の配信タイミングを慎重に調整しましょう。
まとめ|6月の更新は慎重に、でも前向きに
6月のWindowsアップデートは、セキュリティ面の強化と24H2の安定化が主な焦点となっています。問題が生じた際に慌てないよう、事前準備と情報収集をしっかり行いましょう。
記事は今後も、不具合報告や追加パッチの情報に応じて随時更新予定です。ブックマークして、いつでも確認できるようにしておいてください。
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