【2025年11月最新版】Windowsアップデート後にプリンターが使えない!その原因と確実な解決法

PCとプリンターのイラスト

Windows のアップデート直後に

「印刷できない」

「プリンターがオフラインになる」

「プリンタードライバーが消えた」

などのトラブルが起きることがあります。本記事は、Windows 11 で今すぐ試せる解決策をやさしい順にまとめました。まずは上から順に、落ち着いて進めてみてください。

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先に結論(最短ルート)

印刷トラブルの多くは、次の“6手順”で解消します。

  1. PCを再起動(アップデート直後の再構成を完了させる)
  2. プリンターを再追加(設定 > Bluetooth とデバイス > プリンターとスキャナー で削除→追加/USBは別ポートへ)
  3. 印刷キューをクリア(スプーラー停止→PRINTERSフォルダの中身削除→スプーラー開始)
  4. 公式ドライバーに入れ直し(機種×Windows 11×64bitが完全一致の最新版をメーカー公式から)
  5. ネットワークの再確認(接続を「プライベート」、ネットワーク探索ON/FWやセキュリティ製品の例外を確認)
  6. “Windowsに既定のプリンターを管理させる”をOFF「プリンターをオフラインで使用する」を解除

※ ネットワーク機ならプリンターに固定IPを設定し、WSDポート → 標準TCP/IPポートへ切り替えると安定しやすいです(手順は下記)。

よくある症状

  • 印刷ボタンを押しても処理が進まない/エラーが出る
  • プリンターが「オフライン」表示のまま
  • 一覧からプリンターが消えている
  • 印刷キューが詰まってキャンセルもできない
  • 「ドライバーが見つかりません」と表示される

原因の概要

ドライバーの互換性:大型更新や署名要件の強化で、古い/汎用ドライバーが不安定に。

印刷スプーラーのハング:アップデート直後に停止・エラー状態で固まる。

ネットワーク再構成:プロファイル種別(公開/プライベート)やFW設定が変わり、検出できなくなる。

WSDポート特有の不安定さ:自動追加されたWSDより、固定IP+標準TCP/IPの方が切断や“オフライン”誤判定を避けやすい。

仮想プリンターの不在Microsoft Print to PDF が外れて印刷ダイアログに出ない。

対処法(やさしい順)

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1. PC を一度再起動する

アップデート後はバックグラウンドでドライバー再適用・サービス更新が走ります。まずは再起動で状態を整えましょう。

2. プリンターを再接続(削除→追加)

  1. 設定 > Bluetooth とデバイス > プリンターとスキャナー
  2. 対象プリンターを選んで「デバイスの削除」
  3. 「プリンターまたはスキャナーを追加する」から再検索→追加

USB接続は別ポートやケーブル交換も有効。

3. 印刷キューを空にしてスプーラー再起動

管理者のコマンドプロンプトで実行

net stop spooler
del /q /f %systemroot%\System32\spool\PRINTERS*.*
net start spooler

「アクセス拒否」が出る場合は、印刷キュー画面をすべて閉じてから再実行。

4. プリンタードライバーを“公式サイト版”に入れ直す

  • メーカー公式の機種×Windows 11×64bit最新版を使用。
  • 一度デバイス マネージャーから「デバイスのアンインストール(ドライバーを削除にチェック)」→再起動→公式インストーラー実行が確実です。

Windows 11が自動で入れる「クラスドライバー(IPP Class / 汎用)」は便利ですが、機能不足や相性で不安定になることがあります。

5. ネットワーク設定を見直す(LAN/Wi-Fiプリンター)

  • 設定 > ネットワークとインターネット の接続種別を 「プライベート」 に。
  • ネットワークの詳細設定 で ネットワーク探索 をON。
  • セキュリティ製品やFWで ファイルとプリンター共有WS-Discovery をブロックしていないか確認。
  • 同一ネットワーク帯(同一VLAN/サブネット)で接続。2.4GHzしか対応しない機種も多いのでWi-Fi帯域にも注意。

6. 「Microsoft Print to PDF」を復旧する

  • コントロール パネル > プログラムと機能 > Windows の機能の有効化または無効化 → Microsoft Print to PDF にチェック→OK→再起動
  • または 設定 > プリンターとスキャナー で「プリンターが一覧にない場合」から追加

追加でやると効く“安定化テク”

7. 「既定のプリンター」まわりを手動に戻す

  • 設定 > Bluetooth とデバイス > プリンターとスキャナー 下部の
    「Windows に既定のプリンターの管理を許可する」→OFF
  • 対象プリンターを開き 「規定として設定」
  • 「プリンターをオフラインで使用する」 にチェックが付いていたら外す。

8. WSD → 標準 TCP/IP ポートに切り替える(ネットワーク機)

WSDは検出は楽ですが“オフライン誤判定”の原因になりがち。固定IPをプリンター本体に設定した上で、標準TCP/IPポートを作成します。

  1. コントロール パネル > デバイスとプリンター(または 設定 > プリンターとスキャナー 経由で「プリンターのプロパティ」を開く)
  2. [ポート]タブ → [ポートの追加]→ 標準TCP/IPポート → プリンターのIPアドレスを指定
  3. 検出後、「SNMP ステータスを有効にする」のチェックを外す(SNMP オフで“オフライン”誤判定を回避できる機種が多い)

これで「WSD-xxxx」ポートではなく「IP_x.x.x.x」ポートで運用できます。

9. トラブルシューティングツールを走らせる(手早い切り分け)

設定 > システム > トラブルシューティング > その他のトラブルシューティング ツール → プリンター → [トラブルシューティング ツールの実行]

10. USB節電の影響を避ける(USB機)

デバイス マネージャー > ユニバーサル シリアル バス コントローラー
USB ルート ハブ のプロパティ → [電源の管理]→ 「電力節約のために…オフにできる」のチェックを外す。

省電力でUSBが瞬断→プリンターが“オフライン”になり続けるケースに有効。

それでも直らない場合

A. 問題の更新プログラムを一時的にアンインストール

  1. 設定 > Windows Update > 更新の履歴 > 更新プログラムのアンインストール
  2. 直近の累積更新などで不具合が出ている場合はアンインストール → 再起動
  3. 後日配信の修正更新で再度最新化する

最新の既知問題/回避策は Microsoft の「Windows リリース正常性(Release Health)」で確認できます。

B. システムの復元でアップデート前へ戻す

復元ポイントがある場合は、コントロール パネル > 回復 > システムの復元 から更新前の状態へ戻せます。個人ファイルは基本維持され、ドライバーや設定のみ巻き戻されます。

C. メーカーサポート/別PCでの切り分け

  • メーカーの型番ページで最新手順やツールを確認/チャットや電話で相談
  • 別PCやスマホの純正アプリから印刷できるか試し、プリンター本体故障を切り分け

予防策(次回から困らないために)

  • 更新前に復元ポイントを作成(万一に備える)
  • プリンタードライバーは定期的に更新(メーカー公式サイトを定期チェック)
  • USBケーブル/Wi-Fi の点検(物理・電波の基本を見直す)
  • 仮想プリンターの確認(「Microsoft Print to PDF」が表示されるか時々チェック)

よくある質問(FAQ)

Q. 汎用ドライバーでもいい?

一時的には使えますが、不具合時は純正ドライバーを推奨します。機種・OS・64bitが一致する最新版を入れてください。

Q. 「スプーラーを止められない」と出る

印刷キュー画面やアプリが開いている可能性があります。すべて閉じてから再試行し、必要ならPCを再起動してからコマンドを実行してください。

Q. ネットワークプリンターが見つからない

接続種別を「プライベート」に変更し、ネットワーク探索を有効化します。セキュリティソフトの例外設定も確認してください。

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🆕 最近の既知問題と対処(Windows 11)
  • USBプリンターが「ランダム文字」を印字:2025年1月末以降の更新で一部USB機に発生。3月配信分以降で修正。まずは最新の累積更新に更新してください。
    参考:BleepingComputer/Windows 11/10の既知問題として告知(2025-03-12)。
  • 「Microsoft Print to PDF」が動かない:24H2で4月プレビュー以降に発生した不具合は7月の更新で修正済み。最新状態へ。
    参考:BleepingComputer(2025-07-02)、WindowsLatest(2025-07-03)。
  • 直近のOOB(臨時)更新の影響:2025/10/20配信のKB5070773などで既知問題の修正が順次反映。Release Healthで自分のバージョン(24H2/25H2)を確認し、最新の累積更新を適用してください。

まずは:Windows Updateで最新化 → 本文の「再起動/再追加/スプーラー清掃/公式ドライバー入れ直し」を順に。
早見:設定 > システム > トラブルシューティング > その他のトラブルシューティングツール > プリンター を実行。

▷ 公式の既知問題一覧(Release Health): Windows 11 24H2Windows 11 25H2

まとめ

印刷トラブルは、

① 迷ったら 再起動 → 再追加 → キュー/スプーラー修復 → 公式ドライバー再導入 → ネットワーク見直し の順でOK。

② ネットワーク機は 固定IP+標準TCP/IPポート(SNMP無効) が定番の安定解。

③ 改善しないときは 問題パッチの一時アンインストール / 復元ポイント / メーカー&Microsoftサポート

の3本柱で対処しましょう!

【参考・公式サイト】

👉 Microsoft Windows リリース正常性ハブ

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