
KB5068781とは?
KB5068781 は、Windows 10 向けの「2025年11月のセキュリティ更新プログラム(ESU初回パッチ)」です。
Windows 10 のサポートが 2025年10月14日で終了したあと、ESU(拡張セキュリティ更新プログラム)に登録したPCだけ に配信される最初の累積更新プログラムになります。
- 配信日:2025年11月11日(日本時間 12日未明)
- OSビルド
- 21H2:19044.6575
- 22H2:19045.6575 Microsoft サポート
- 主な役割
- Windows 10 の脆弱性をまとめて修正
- 10月の更新(KB5066791)までの修正内容もすべて含む累積アップデートです。
つまり、「ESUに加入しているWindows 10を、11月版の最新状態にするためのアップデート」ということです。
1. 自分のPCが KB5068781 の対象か確認する
まずは、自分のPCにこの更新が関係あるかどうか をチェックします。
PCが苦手な方でも、順番通りに進めれば大丈夫です。
1-1. Windows 10 のバージョンを確認する手順
- 画面左下の [スタート]ボタン をクリック
- [設定](歯車アイコン) をクリック
- [システム] をクリック
- 左メニューから [バージョン情報] を選ぶ
- 画面の下の方にある
- 「エディション」
- 「バージョン」
- 「OS ビルド」を確認
KB5068781 の対象になるのは、次のPCです。
- Windows 10 Enterprise LTSC 2021(21H2)
- Windows 10 バージョン 22H2
- かつ、ESU(拡張セキュリティ更新)に登録済みのPC
「Home」「Pro」で、ESU未登録のままの場合は、
Windows Updateを開いても KB5068781 は表示されません。
1-2. ESUに登録できているか、ざっくり確認するポイント
ESUの登録ウィザードを使って登録したPCであれば、
- 10月以降も「セキュリティ更新プログラム」が届いている
- Windows Update で「Windows 10 の更新サービスは終了しました」だけではなく、ESU関連の更新(KB5071959 など) が表示されているといった状態になっているはずです。
※「ESUの登録がちゃんとできているか不安…」という場合は、先に ESU 登録手順の記事(別記事)を確認しておくと安心です。👉まだ使えるWindows 10|拡張セキュリティ更新(ESU)の無料登録ガイド
2. KB5068781 で何が変わる?主な内容
① セキュリティの脆弱性修正
KB5068781 では、主に次のような脆弱性がまとめて修正されています。
- GDI+ のリモートコード実行の脆弱性
- DirectX グラフィックス カーネルのサービス拒否の脆弱性
- Broadcast DVR ユーザーサービスの権限昇格の脆弱性
- そのほか、Windowsコンポーネント全般のセキュリティ更新(ゼロデイを含む月例パッチの一部)
技術的な内容は難しく見えますが、ユーザー側の理解としては、
「インターネットに接続して使い続けるなら、セキュリティ的に 必ず入れておいた方が良い更新」
というイメージでOKです。
② 10月までの修正内容も「全部入り」の累積アップデート
KB5068781 は、過去の更新も含めた「累積」アップデート です。
- 2025年10月の更新 KB5066791 の内容
- それ以前の 2025年のセキュリティ更新内容
もすべて含まれているため、久しぶりに電源を入れたPCでも、KB5068781 を入れれば一気に追いつけるのが特徴です。
2-3. 「サポート終了メッセージ」の誤表示を修正
一部の環境では、ESUに登録しているのに
「お使いのバージョンの Windows は、サービス終了を迎えました」 というメッセージが誤って表示される不具合が報告されていました。
KB5068781 では、こうした 誤った終了メッセージの修正 も含まれています。
3. KB5068781 をインストールする方法
ここからは、PCが苦手な方でも迷わないように、画面の場所つきで手順を説明します。
① もっとも簡単な方法:Windows Update に任せる
通常は、Windows Update におまかせするのが一番安全 です。
- 画面左下の [スタート]ボタン をクリック
- [設定]>[更新とセキュリティ]>[Windows Update] を開く
- 上部にある [更新プログラムのチェック] をクリック
- 数十秒~数分待つ
- 一覧の中に
- 「2025-11 累積更新プログラム(KB5068781)」
- または類似の説明文
- [今すぐインストール] をクリック
- ダウンロード → インストール → 再起動 を待つ
再起動後に、先ほど確認した 「OS ビルド」 が
- 21H2:19044.6575
- 22H2:19045.6575
になっていれば、KB5068781 の適用完了です。
② 更新が出てこない場合(ESU未登録の可能性)
更新のチェックをしても KB5068781 が表示されない 場合は、次の可能性があります。
- ESUにまだ登録できていない
- エディションが ESU 対象外(Home / Pro など)
- 企業環境で、WSUS や Intune からの配信待ちになっている
この場合は、あわてて手動でファイルを入れるよりも、
- まず ESU 登録状況の確認
- 会社PCなら 管理者さんに確認
を行う方が安全です。
③ カタログから直接ダウンロードする方法(上級者向け)
どうしても Windows Update 経由でうまくいかない場合や、
オフライン環境で更新したい場合 は、Microsoft Update カタログから「.msu」ファイルをダウンロードして適用することもできます。
- 別のPCなどでブラウザを開き、
「Microsoft Update Catalog KB5068781」で検索 - 「Microsoft Update Catalog」 のサイトを開く
- 自分の環境に合ったものを選ぶ
- Windows 10 Version 22H2(x64)
- Windows 10 Enterprise LTSC 2021(x64) など
- [Download] をクリックしてファイル(.msu)を保存
- 対象のPCにコピーして、ファイルをダブルクリック
- 画面の案内に従ってインストール → 再起動
⚠ PCが苦手な方は、基本的には Windows Update の画面からの更新だけにしておく のがおすすめです。手動インストールは「どうしても必要なときだけ」にしましょう。
4. アップデート前にやっておきたい「安全チェック」
Windows Update が原因でトラブルになるケースは、Windows 10 でも少なくありません。
大きな問題を防ぐために、アップデート前に次の3つだけは確認しておきましょう。
①大事なデータのバックアップ
- 「ドキュメント」「ピクチャ」「デスクトップ」など、
よく使うフォルダーを外付けHDDやUSBメモリにコピーしておく - OneDriveやGoogleドライブなどのクラウドに保存しておくのも◎
②空き容量をチェック
- [エクスプローラー] を開く
- 左側の [PC] をクリック
- 「Windows(C:)」のバーが 赤くなっていないか を確認
赤くなっている場合は、
- 使っていないアプリのアンインストール
- 一時ファイルの削除([設定]>[システム]>[記憶域])
などで少なくとも 10~20GB ほど空きを確保しておくと安心です。
③ 外付け機器を必要最低限にする
- 外付けHDD
- USBメモリ
- プリンター
- 以前使っていた古い周辺機器
これらは、アップデート前にいったん外しておくと、インストール中に固まるリスクを減らす ことができます。
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5. KB5068781 でトラブルが起きたときの対処
ここでは、よくあるパターン別 に対処方法をまとめます。
① 「インストールエラー」が出て進まない
Windows Updateの画面で
- エラーコード(0x8007… など)が表示される
- 「再試行」しても何度も失敗する
こういった場合は、次の順番で試してみてください。
- PCを完全に再起動する
- [スタート]>[電源]>[再起動]を選ぶ
- セキュリティソフトがあれば、一時的に「保護の一時停止」などにする
- 再度 [更新プログラムのチェック] を実行
- それでも失敗する場合は、
- Windows Update トラブルシューティングツールの実行
- それでもダメなら、時間を空けて再試行 or カタログからの手動適用を検討してください。
②更新後に「調子が悪くなった」と感じた場合
- 起動が極端に遅くなった
- 特定のアプリだけ動かなくなった
- どうしても元に戻したい
といった場合は、KB5068781 をアンインストールして様子を見る という選択肢もあります。
アップデートをアンインストールする手順
- [設定]>[更新とセキュリティ]>[Windows Update] を開く
- [更新の履歴を表示する] をクリック
- 下部の [更新プログラムをアンインストールする] をクリック
- 一覧の中から
「累積更新プログラム(KB5068781)」 を探す - 選択して、[アンインストール] をクリック
- 画面の案内に従って再起動
ただし、アンインストールすると 11月分のセキュリティ修正も一緒に消えてしまう ため、本当に困ったときだけの最終手段として考えてください。
6. どんな人が KB5068781 を「急いで」入れるべき?
KB5068781 を特に優先した方がよいのは、次のようなケースです。
- Windows 10 を まだしばらく使い続ける予定 の人
- Webブラウザーやメール、Office などで インターネットに常時接続しているPC
- 業務用途や、家族共有PCなど 他の人のデータも一緒に入っているPC
逆に、すでにインターネットから完全に切り離して、オフライン専用で使っている古いPCであれば、今すぐ適用する必要性はやや下がりますが、ESU料金を支払っている以上、できるだけ早めに適用しておく方が無難 です。
まとめ:Windows 10 を安全に延命するなら、KB5068781は「通過点」になる
- KB5068781 は、Windows 10 ESU向け初回の累積セキュリティ更新
- 10月までの修正もすべて含んだ「全部入り」のパッチ
- ESUに登録した Windows 10 を、今後も 安全に延命して使うための第一歩 の更新です。
Windows 10 をまだ手放せない人にとって、2025年11月のこのアップデートは、単なる1つのパッチではなく、
【サポート終了後もWindows 10を守り続けるための、最初のテストケース】
とも言えます。
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✔ 「ESUで延命しつつ、そろそろWindows 11 PCも検討したい…」という方へ
Windows 10 ESUはあくまで「延命策」なので、数年以内にはWindows 11または次世代Windowsへの移行が必要になります。
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