人は誰しも、気分が沈み落ち込むことがあります。
小さな出来事やストレスが積み重なったり
自己評価が気になり
自信を失うことだってあるでしょう。
しかし、その気分の沈みを長く引きずってしまう人も多くいます。
そんな常に落ち込んでしまう人にとっては、気持ちの沈みから抜け出すのが
とてつもなく難しいと感じるてしまいます。
「悲しい」とか
「落ち込んでいる」
と言った感情表現を感情のラベル付けと言います。
アメリカの心理学者ダニエル・カーネマン氏は、この感情のラベル付けをすることで、より強くネガティブな感情を強化してしまう可能性があると指摘しています。
例えば「悲しい」と感情のラベルを貼ると、その感情に固執しがちで、同じ状態が続く傾向があるようです。
感情を無理に分類せず、ただ
「今こう感じている」
という状態だけを認識することが、自己批判を減らすきっかけに繋がります。
また、落ち込み癖のある人は、目の前の問題にだけに注視してしまう癖があります。
これは考え方の癖で、ついつい短期的な視点で物事を捉えがちに、長期的な視点を持つことに気づくことが出来れば、未来は変わってくると思っています。
例えば、イギリスの心理療法士スティーブン・グロス氏は、
患者に長期的な目標を持つように指導し、現在の問題がその目標に対する一時的な障害であることを認識させることで、問題への対処が改善する事例を示しています。
今、目の前にある課題や苦しみは人生の一部であり、将来的に意味あるものとして捉えることで、ネガティブな感情からの脱出しやすくなります。
人生には上り坂も下り坂もあります。
人生の浮き沈みを受け入れ、悲しみや失敗が一時的なものとして受け止められるように心がける事は必要です
人生の成功は持続的なものではなく、失敗や挫折も重要な経験として捉えられることで、自己否定から抜け出すサポートとなります。
一人で悩みを抱え込むのは、孤立感を強めるだけです。家族や友人、同僚、専門家などに話すことも重要です。
自分と似た経験をした他者と話すことで、共感が生まれ、孤立感から脱する一助になるそうです。
自身の悩みを他人と共有することは、ネガティブな感情が果たして正しいのか?の判断材料にもなるでしょう。
落ち込み癖のある人は、失敗を自己責任として捉え、必要以上に自分を責める傾向もあります。
過去の失敗や間違いを受け入れ、自己改善のための教訓として使うことは重要です。
過去の行動が誤りだったとしても、それは未来への価値ある学びとして捉え、自己批判から抜け出すよう意識しましょう。
まとめ
落ち込み癖は、環境や経験から無意識に形成されたものです。
しかし、感情にラベルを貼らず、長期的な視点を持ち、サポートネットワークを築くことで、その癖から抜け出すための一歩を踏み出すことが可能です。
自己批判をやめ、自分の価値を見直すことからはじめてみましょう。