
— どの端末からでも“同じ職場PC”を再現するクラウド時代のWindows
はじめに
「自宅と会社でPCの環境差をなくしたい」
「古いPCでも快適に作業したい」
そんなニーズに応えるのが Windows 365(クラウドPC)です。OSやアプリ、データをクラウド側に持たせ、インターネット経由で“自分のWindows”へ接続します。端末の性能に左右されにくく、どこからでも同じ作業の続きを再開できるのが大きな魅力です。
加えて2025年には、Windows 365利用に特化した専用ミニPC 「Windows 365 Link」 が登場し、さらに導入しやすくなりました。Linkはローカルにデータを持たず、モニターやキーボードをつなげばすぐクラウドPCへ。紛失・盗難時の情報漏えいリスクも抑えられます。
Windows 365とは?クラウド側に“自分のWindows”を置く仕組み
従来のWindowsは各PCへOSやアプリをインストールして使う形でした。Windows 365では、OSやアプリ、ユーザープロファイルをクラウド上に配置。ユーザーはブラウザやクライアントアプリから接続して、どの端末でも同じ作業環境を呼び出せます。
- 端末を選ばない:Windows PCはもちろん、Mac・iPad・Androidからも利用可能。
- セキュリティ面:データはクラウドにあり、端末側に残さない設計。紛失や故障時のリスクを低減。
- スペック可変:用途に応じてvCPU・メモリ・ストレージを選べる(後述の料金プラン参照)。
(※各エディションの詳細や要件は公式案内を参照)
料金プラン(2025年11月時点・日本の目安)
Windows 365 Business の代表的な月額例(税抜・1ユーザーあたり):
- Basic:2 vCPU / 4GB / 128GB → 5,809円
- Standard:2 vCPU / 8GB / 128GB → 7,683円
- Premium:4 vCPU / 16GB / 128GB → 12,368円
人数分のライセンスが必要なため、組織導入ではコスト見積もりが重要です。最新価格と構成は公式ページで必ずご確認ください。
専用端末「Windows 365 Link」とは
Windows 365 Linkは、Windows 365に“つなぐ”ことへ特化した初のクラウドPCハードウェアです。ローカルにOSやデータを持たない薄クライアントとして設計されています。
主なポイント
- データはクラウド(端末故障・紛失時も漏えいリスクを低減)
- デュアル4K出力に対応、Wi-Fi 6E / Bluetooth 5.3 / 有線LAN、USB-A/USB-C/HDMI/DPなど豊富な端子
- パスワードレス対応(Authenticator / パスキー など)でのサインイン運用
- 2025年4月ごろから順次提供。価格は約349ドル(国・販売チャネルにより異なる)
機能・位置づけはMicrosoft公式の製品/Learnページが基準情報です。価格・提供開始時期は海外メディアの取材記事も一致しています(日本での実売は各販路の表示をご確認ください)。
従来のWindowsと何が違う?
クラウドPCであるWindows 365は、“同じ作業環境をどこでも再現”できる点が最大の利点です。一方で、常時インターネット接続が前提、月額サブスク費がかかるという性質上、ローカルPCと比べて適・不適があります。
- 向いている例
在宅と出社の行き来が多い/BYODが混在する/端末の紛失リスクを抑えたい/端末調達やキッティングの負担を下げたい環境。 - 注意したい点
オフライン前提の現場作業、超低遅延が求められる用途、映像編集・3DなどGPUを強く使う処理は、ローカル高性能機のほうが安定するケースがあります。
個人利用はアリ?ナシ?
可能です。ただし月額のランニングコストがかかるため、次のように考えると失敗しにくいです。
- 個人でも向く:どの端末でも同じWindows環境が必要/セキュリティを最優先したい在宅ワーカー/サブ機や古いPCを活かしたい。
- 個人だと厳しい:費用を極力抑えたい/ネットが不安定/ゲーム・動画編集など高負荷メイン。
導入イメージ(組織)
- 端末調達の簡素化:Linkなど“つなぐ端末”を配り、ユーザーはサインインするだけでいつもの環境に入れる。
- セキュリティと復旧性:端末側にデータを残さないポリシー運用がしやすく、紛失・故障時も予備機で即復帰。
- キッティング/入替の負担軽減:大量展開でも、PCごとのセットアップ作業を大きく圧縮。
(設計の前提・制限事項は、Microsoftの製品ページ/Learnドキュメントの最新版で必ずご確認ください。)
料金最適化のヒント
- 利用プロファイルごとにプラン分割:事務用途はBasic、開発・解析はPremiumなど、部署やロールで粒度を分ける。
- アクセス端末は低コストでもOK:高価なローカルPCを減らし、薄クライアント化でTCOを抑える。
- Microsoft 365と併用:OneDriveやTeamsの運用ベースがあると、クラウド前提の働き方へ移行しやすくなります。
価格は為替・販路・契約条件で変動します。最新の日本向け価格は公式の“Windows 365 Business の価格”ページで確認するのが確実です。
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ヒント:Windows 365と組み合わせると、ファイル同期と共同編集が一段とラクに。
まとめ
- Windows 365は、端末に依存しない“どこでも同じWindows”を実現するクラウドPC。
- Windows 365 Linkは、その利用に特化した専用ミニPC。データを持たない設計で、安全かつ手軽にクラウドPCへ接続できます。 Microsoft
- 日本向けの代表的な月額価格帯(Business)は 5,809円〜/ユーザー(税抜)。用途ごとにプランを選び、TCOと体験のバランスを取るのがコツです。
本記事の事実関係はMicrosoft公式の製品・Learnページ、並びに2025年の提供状況を踏まえています。Windows 365 Linkの価格・提供開始時期は海外メディアの報道とも整合を確認済みです。導入時は、契約国・販路・為替により条件が変わるため、最終判断は必ず公式ページの最新表記でご確認ください。
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