数日後、あかりは再び瞬の声を聞いた。
それは音としての声ではなく、頭の中に直接響くテレパシーだった。
「あかりさん、あかりさん、助けて・・」
あかりは驚いたが、すぐに理解した。
あかりが瞬を治療した時に、二人の間に特殊な力の周波数が繋がってしまったのだ。
それが原因で、二人はテレパシーで通信できるようになってしまったのだ。
「どうしました?」
あかりはテレパシーで応じてみた。
「また悪霊が現れました。お願い、た、助けてください。」
あかりは
『本当にテレパシーで繋がってしまったんだ・・』
と、ため息をつきながらどうしたものかと悩むのでした。
あかりは、昨日「もうこれ以上瞬に関わらない」と決めていたのだが、瞬は助けを求めている。
それが生半可なものではない事は、あの悪霊をみているから理解できる。
「助けるべきなんだろうなぁ・・」
とため息をつきながらも、足早に瞬のもとへ向かうあかりだった。