プリソンスマニュエル 第3話

数日後、あかりは再び瞬の声を聞いた。

それは音としての声ではなく、頭の中に直接響くテレパシーだった。

「あかりさん、あかりさん、助けて・・」

あかりは驚いたが、すぐに理解した。

あかりが瞬を治療した時に、二人の間に特殊な力の周波数が繋がってしまったのだ。

それが原因で、二人はテレパシーで通信できるようになってしまったのだ。

「どうしました?」

あかりはテレパシーで応じてみた。

「また悪霊が現れました。お願い、た、助けてください。」

あかりは

『本当にテレパシーで繋がってしまったんだ・・』

と、ため息をつきながらどうしたものかと悩むのでした。

あかりは、昨日「もうこれ以上瞬に関わらない」と決めていたのだが、瞬は助けを求めている。

それが生半可なものではない事は、あの悪霊をみているから理解できる。

「助けるべきなんだろうなぁ・・」

とため息をつきながらも、足早に瞬のもとへ向かうあかりだった。

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