プリソンスマニュエル 第4話

第六章:告白

あかりは目覚めると、知らないベッドに横たわっていた。

全身が重く感じられ、腕を上げることもできなかった。

昨夜の戦いで、あかりの体力は限界まで消耗していたのだ。

「ここはどこ?」

目だけで周りを見渡すと、どこかのホテルの一室の様だった。

「目が覚めましたか?」

どこからともなく声が聞こえ目をやると、一人の女性が氷の入った水を持って部屋に入ってきた。

あかりは見知らぬ人が部屋に中に居たことに驚いて

「えっ?あのっ」
と話しだすと同時に、その女性が

「今回の事は瞬から全て聞きました。私は瞬のマネージャーです。」

と切り出した。そして

「瞬も自分の立場を理解しているので、私があなたをここへ連れてきました。安心して下さい」

と言いながら、あかりに微笑みかけた。

あかりはそれ以上力を入れることができず

『信じるも信じないも、動けないんだもん。どうしようもない・・』

と半ば諦めの感情のまま、ベッドに身体を沈めた。

本当は

『瞬がどうなったのか?』

『なぜ瞬が悪霊に取り憑かれれいるのか』

あかりは知りたかった。

しかし、この女性がどこまで瞬のことを知っているのかわからない。

しかもこの人に聞く事で、瞬の芸能活動に支障をきたす可能性があるかもしれない。

そんなことを考えながら、あかりは何も言えず目を閉じていると

「瞬は元気です。悪霊が取り憑く原因はわかりません」

と女性があかりに聞こえるように語りかけてきたのだ。

「えっ?」

あかりは驚きを隠せなかった。

無料イラスト素材【イラストAC】
最新情報をチェックしよう!