それは適応障害かも?初期に出る5つの症状

適応障害という診断は、精神医学界でも比較的新しいカテゴリーの一つです。

この障害は、人がストレスフルな生活の変化に対応できずに生じる心理的、感情的、行動的な困難を指します。

しかし、適応障害に関してはまだ広く認識されていない側面が多くあります。今回は、この障害について深くお話しします。

1.身体的症状が心理的なものであるという認識の難しさ

適応障害に苦しむ人の特徴として、まず最初に身体的な症状が出始めます。

・頭痛

・胃腸の不調(下痢や胃痛など)

・不眠症

・不安感

・わけもなく涙が出る(止まらない)

などが初期に良くみられる身体的不調です。

しかし、これらの症状が心理的なストレスの直接的な結果であると認識することは難しく、心療内科ではなく内科に行ってしまう人が多いという現実があります。そして、それが適応障害の診断を遅らせてしまう原因でもあります。

2.適応障害を引き起こす原因

適応障害を引き起こす最大の原因はストレスです。

適応障害のストレス因子は

・明らかなストレス・・・ 転職・引越し・結婚など

・より微妙で隠れたもの・・日常生活の小さなストレスの積み重ね

など、様々な出来事が引き金になっていると言われています。

3.個人差の違い・適応能力

人によってストレスに対する耐性や適応能力は異なります。

適応障害を持つ人は、他の人が簡単に乗り越えられる様な状況に、ストレスを強く感じてしまう事があります。この個人差が、適応障害の治療を複雑にしている要因の一つだと言われています。

4.感情の波

適応障害の人は、感情の波が予測不可能です。一時的な安堵感から突然の不安やパニックへと移行することが多々あります。これらの感情は、本人にとっても周りの人達にとっても予測が困難です。

その症状が強くなると、社会的活動が困難になり、家から出られなります。

5.適応障害に対する社会的認識による誤解

適応障害に対する社会的認識が低いため、周辺の人達がこれらの状況を理解することが困難です。

多くの人が「ただのストレス」と捉え、真剣に受け止めていません。しかし、適応障害は深刻な心の病気です。そして、適切な治療と医師のサポートがあれば十分に管理できる病気です。



適応障害の治療方法

適応障害の治療には、心理療法や医師によるストレス管理、場合によっては薬物療法が有効だとされています。まずは、個々の体質などに合った治療法や病院を見つける事が最優先です。

また、周囲の理解とサポートも必要になってきます。「適応障害」という病気を理解し、適切な支援を提供しましょう。

傷病手当が適用される病気です

会社にお勤めの場合は、傷病手当を使って休養することができます。その際には、規定の書面に医師の診断書が必要です。医師に相談し「しっかり休む必要がある」と診断された場合、会社の人事の方にその旨を説明すると書類が渡されるので、その書面に病院の医師に記入してもらいましょう。

>>傷病手当が認定されると、会社を休んでいても基本給の約2/3が健康保険から支給されます。

最後に・・

適応障害は、誰もがなる可能性を秘めた病気です。ちゃんとした治療と周囲のサポート、病気の正しい理解が回復の鍵となります。

適応障害になってしまった人も、しっかり休んで体や心を癒しましょうね。

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