
「Windows 10のサポートが2025年で終わるって聞いたけど、パソコンはまだ使えるし、買い替えるのはちょっと…」
そんな不安を抱えている方に朗報です。Microsoftは、新たにWindows 10のセキュリティ更新を“1年間だけ”無償で延長できるプログラムを発表しました。
今回はその内容と、誰が対象で、どうすれば延長できるのかをわかりやすく解説します。Windows 10を使い続けたい方は、ぜひチェックしておきましょう!
Windows10無償E延長プログラムの内容
特定の条件を満たすことで、2026年10月13日までセキュリティ更新(ESU)を無償で受け取ることができます。以下に詳細をまとめました。
対象者
- Windows 10 Home エディション
- Windows 10 Pro エディション
- ※個人ユーザー限定(企業は対象外)
提供される内容
- 2026年10月13日までのセキュリティ更新プログラム(ESU)
- ※技術サポートや新機能の追加は含まれません
無償延長の条件(どちらか1つでOK)
- Windowsバックアップを有効にして、OneDriveと設定・フォルダを同期
- Microsoft Rewardsのポイントを1,000ポイント使用
登録方法
2025年7月以降に、Windowsの設定画面に表示される「登録ウィザード」から申請できます。画面の案内に従って操作すれば、誰でも手続きが可能です。
注意点
- このプログラムは個人利用のみ対象です。企業や法人ユーザーは、従来通り有償のESU契約が必要になります。
- 登録可能期間を逃すと、無償の更新を受けられない可能性があります。設定画面の通知にはご注意ください。
今からできる準備:無償延長に備えておこう
2025年7月に始まるESU登録に備えて、ユーザー側で今から準備しておけることがあります。
- OneDriveをセットアップ:Microsoftアカウントでサインインし、OneDriveアプリが最新であることを確認します。設定画面から「フォルダーのバックアップ」を選び、デスクトップ・ドキュメント・写真などの同期を有効にしておくと安心です。
- Microsoft Rewardsを始めておく:普段からBing検索を使うことで、自然とポイントが貯まります。モバイルアプリでのデイリークイズなどでも効率よく稼げます。
いずれの方法も難しい手続きではありませんが、早めに慣れておくことで登録時の混乱を防ぐことができます。
無償延長後、どうするべきか?
無償のESUはあくまで「1年間限りの猶予措置」であり、2026年10月以降は完全にサポートが終了します。そのため、今回の延長期間を「準備期間」と捉え、以下のような選択肢を検討しておくことが重要です。
- 新しいPCへの買い替え:Windows 11に正式対応したPCを検討しましょう。中古市場にも対応モデルが増えてきており、低予算でも移行が可能です。
- Windows 11への手動アップグレード:条件によっては、レジストリ編集などの非公式手法でWindows 11にアップグレードできるケースもあります。ただし、サポート対象外になるためリスクを理解して行う必要があります。
- Linuxなどへの乗り換え:Webブラウジングや文書作成などが中心の用途なら、軽量なLinuxディストリビューションも有力な選択肢です。
よくある誤解と注意点
このESU無償延長に関して、
「これでずっとWindows 10が使い続けられる」
と思い込んでしまうのは要注意です。
繰り返しになりますが、あくまで“1年限定”のセキュリティ更新だけが提供されるものであり、機能の追加・改善やMicrosoftのサポート窓口は対象外です。
また、登録ウィザードが表示されるタイミングを見逃すと、受け取ることができなくなる可能性もあるため、Windowsの通知や設定画面のチェックを定期的に行うことが大切です。
賢く延命し、将来に備えよう
今回の無償延長プログラムは、Windows 10ユーザーにとってありがたいチャンスです。しかし、それを「ずっと使える」という安心材料にしてしまうと、あとで困ることにもなりかねません。
この1年間を「次のステップへ移行するための準備期間」として活用し、自分に合った移行計画を立てていきましょう。
【補足①】なぜMicrosoftはこの無償延長を提供するのか?
本来、Windows 10のサポートは2025年10月14日で完全終了する予定でした。しかし、現在でも多くのユーザーがWindows 10を使い続けており、ハードウェアの買い替えやWindows 11へのアップグレードが難しい人も多くいます。
特に、Windows 11のシステム要件(TPM 2.0やセキュアブートの対応など)に満たないPCは、アップグレードができません。そうした背景をふまえ、Microsoftは「できるだけ多くのユーザーが安全に使い続けられるように」と、この無償のESUプログラムを導入したと考えられます。
OneDriveとMicrosoft Rewardsとは?
このプログラムに登録するための条件として挙げられているのが、「OneDriveとの同期」または「Microsoft Rewardsポイントの使用」です。
- OneDriveとの同期:Microsoftアカウントでサインインしておけば、写真・ドキュメント・デスクトップのフォルダが自動的にクラウドと同期されます。バックアップ代わりにもなるので、万一のPC故障時にも安心です。
- Microsoft Rewards:Bing検索やクイズ、ゲームなどを通じてポイントを貯められるMicrosoftのユーザー向け特典サービスです。1000ポイントは、普段使いしている人なら1週間〜数週間で到達可能です。
実際の登録の流れは?(2025年7月以降)
このESUプログラムの登録は、2025年7月以降にWindowsの「設定」>「更新とセキュリティ」画面から行えるようになる予定です。専用の「登録ウィザード」が表示されるので、それに従って手続きを進めます。
なお、事前にOneDriveの同期設定やRewardsのポイント確認をしておくことで、スムーズに登録が可能になります。
Windows 10を使い続けるべきか?
2026年10月13日までセキュリティ更新を受けられるとはいえ、Windows 10自体が今後徐々に古い環境になっていくのは確実です。
「あと1年だけ延命したい」という方にはこの無償ESUは非常にありがたい制度ですが、それを超えて使い続ける場合は、最終的にWindows 11への移行や、Linuxなど他のOSへの切り替えも視野に入れておくとよいかもしれません。
【補足②】企業ユーザーはどうなる?
企業や教育機関などの法人向けには、引き続き有償のESU契約が提供されます。今回の無償延長はあくまで個人ユーザー限定の特例であり、(2025年6月時点で)企業での使用には適用はされません。
そのため、法人でWindows 10の延命を検討している場合は、Microsoftの営業担当やパートナー企業に早めの相談をおすすめします。
まとめ
以下に今回の情報を、わかりやすく表にしてみました。
まとめポイント | 解説 |
---|---|
ESU無償延長は貴重なチャンス | 2026年10月までセキュリティ更新を受けられるため、すぐに買い替えが難しい人にとって有効な選択肢です。 |
ただし「ずっと使える」わけではない | あくまで1年限りの延長措置であり、技術サポートや新機能の提供は含まれていません。 |
この1年を“準備期間”として使う | Windows 11への移行、PC買い替え、Linuxへの乗り換えなど、次のステップを計画する時間として活用しましょう。 |
通知や設定画面のチェックが重要 | 登録ウィザードを見逃すと無償延長を利用できなくなる可能性があるため、こまめな確認が大切です。 |
「まだWindows 10を使い続けたいけど、セキュリティが不安…」という方にとって、この無償プログラムは非常に大きなメリットです。2025年7月には登録が可能になる予定なので、それまでにOneDriveとの同期設定やMicrosoft Rewardsの確認を済ませておくと安心です。
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