WindowsのPCのトラブルって多くないですか?
特に、パソコン自体の動きが悪くなったりすると作業が止まってしまいますよね。

0そんな時にWindows 10の「システムの復元」は、PCの動作が不安定になったときに過去の正常な状態に戻すための便利な機能です。
ただ、その頼みの綱の復元までも
「システムの復元がうまくできない」
という問題もよく発生します。
そこで今日は、Windows 10の標準的なPCでのシステムの復元の手順と、それでも復元できない場合の対処法も紹介します。
システムの復元とは?
「システムの復元」は、Windowsの設定やシステムファイルを過去の特定の時点に戻す機能です。
*ただし、以下の点に注意が必要です。
• システムの復元の対象になるのはシステムファイルや設定のみです。
• ドキュメント、画像、動画などの個人データには影響しません。
• 復元ポイントが必要←これ重要
▶︎Windowsが自動的に作成したり、手動で作成したりする復元ポイントがないと、この『システムの復元』は利用できないのです。
「システムの復元ができない」
と、問い合わせが来てみにいくと、たいていはこの
『復元ポイントが無い』
という事が多いです。
(復元するものがないと、復元できないですからね)
復元ポイントの設定方法も説明します。
システムの復元を実行する手順(標準的な方法)
ここからは標準的な「システムの復元」方法の手順を説明します。
1. 「システムの復元」画面を開く
• 「スタート」ボタンを右クリックし、「ファイル名を指定して実行」を開く。
• 「sysdm.cpl」と入力して【OK】を押す。
• 「システムのプロパティ」ウィンドウが開くので、「システムの保護」タブを選択。
2. 復元を開始する
• 「システムの復元」ボタンをクリック。
• 「システムファイルと設定の復元」画面が開くので【次へ】をクリック。
3. 復元ポイントを選択
• 利用可能な復元ポイントのリストが表示されるので、一番最近の安定していた復元ポイントを選択。
• 【影響を受けるプログラムの検出】をクリックすると、削除される可能性のあるソフトウェアを確認できます。
4. 復元の実行
• 【次へ】→【完了】をクリックすると、PCが再起動し、復元が開始されます。
▶︎ しばらく待つと、Windowsが過去の状態に戻ります。
標準的な『システムの復元』ができない場合の対処法
ここからは、上記の「標準的な手順」が無理だった場合の方法を解説します。
(1) 復元ポイントが見つからない
→ 対処法
対処法①「システムの保護」が無効になっていないか確認する。
▶︎「システムの保護」タブで「保護の設定」が「有効」になっているかチェック。
*無効の場合は「構成」ボタンを押して「システムの保護を有効にする」に変更する。
Windows 10で「システムの保護」の設定が有効になっているかを確認し、必要に応じて有効にする手順を説明します。
1. システムの保護の設定を確認する手順
①「システムのプロパティ」を開く
方法1(簡単な方法)
1. 「スタート」ボタンを右クリックし、「ファイル名を指定して実行」をクリック。

2. 「sysdm.cpl」と入力して【OK】を押す。
3. 「システムのプロパティ」ウィンドウが開く。
• 方法2(設定画面から開く)
①「スタート」メニューを開き、「設定(⚙)」をクリック。

②「システム」を選択し、左メニューの「バージョン情報」をクリック。
③ 画面右側をスクロールし、「システムの詳細設定」をクリック。
④「システムのプロパティ」ウィンドウが開く。
⑤「システムの保護」タブを開く
⑥「システムのプロパティ」ウィンドウが開いたら、「システムの保護」タブをクリック。
保護の設定を確認
⑦「保護の設定」の一覧に「利用できるドライブ(例: C:(システム))」が表示されている。
⑧「保護」が「有効」になっているかをチェックする。
⑨「無効」になっている場合は、次の手順で有効にする。
▶︎システムの保護を有効にする手順
1. 対象のドライブ(通常はC:)を選択し、「構成」ボタンをクリック。
2. 「システムの保護を有効にする」を選択。
3. 「ディスク領域の使用量」を調整(通常は5~10%推奨)。
4. 【OK】をクリックして設定を適用。
▶︎設定を適用後の確認
1. システムの保護が有効になったか確認
✔️再度「システムの保護」タブを開いて、設定が「有効」に変わっているか確認。
2. 「復元ポイントの作成」ボタンを押して、正常に作成できるかテスト
✔️これが成功すれば、システムの復元が利用可能。
*このように、 Windows 10の「システムの保護」は、標準で「有効」になっているが、環境によっては無効になっていることがあります.
▶︎「システムのプロパティ」→「システムの保護」タブで確認し、無効なら「構成」ボタンで有効にできる。
▶︎システムの保護が有効になれば、システムの復元や復元ポイントの作成が可能になる。
少し複雑ですが、この手順で設定を確認し、必要に応じて有効化してください。
復元が途中で止まる
→ 対処法
• セーフモードで試す
1. 「スタート」メニュー → 【設定】→【更新とセキュリティ】→【回復】を開く。
2. 「PCの起動をカスタマイズする」→【今すぐ再起動】。
3. 「オプションの選択」画面で
【トラブルシューティング】→【詳細オプション】→【スタートアップ設定】→【セーフモードで再起動】
を選択。
4. セーフモードで起動後、再度「システムの復元」を実行。
復元後にエラーが出る
→ 対処法
「Windows回復環境(WinRE)」を利用する。
• PCの電源を3回連続で強制終了(電源ボタン長押し)すると、「自動修復」画面が出る。
• 「詳細オプション」→「システムの復元」から実行。
SSD搭載PCで復元できない
→ 対処法
一部のSSDではWindowsの標準復元が正常に動作しない場合がある。
• 「ディスクの最適化」や「Trim機能」が影響することがあるため、一時的に無効化して試す。
最終手段:システムを初期化する
どうしても復元できない場合は、Windows 10の初期化(リセット)を検討。
(初期化する場合は慎重に行なってください)
初期化の手順
1. 「スタート」メニュー → 【設定】→【更新とセキュリティ】→【回復】を開く。
2. 「このPCを初期状態に戻す」→【開始する】をクリック。
3. 「個人用ファイルを保持する」または「すべて削除する」を選択。
▶︎ファイルを残したい場合は「個人用ファイルを保持する」を選ぶ。
まとめ
Windows 10の「システムの復元」は、PCの不調時に有効な手段ですが、環境やPCの機種によってうまく動作しないことがあります。
その場合は、セーフモードでの復元、回復環境の利用、最終手段としての初期化を試すとよいでしょう。
関連記事